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第二十七話 河川敷の隠れ家

こちらは文にAIを使い、構成、キャラクター設定、舞台設定、話の原文、セリフの1部を私が作成しています。

 「じゃあ、行こう。」

 椿は白い蛇へ手を差し伸べた。

 白い蛇は一瞬だけ身体を縮こませる。

「大丈夫。」

 椿はできるだけ優しく言った。

「怖くない。」

 しばらく動かなかった白い蛇は、おそるおそる椿の手へ這い上がった。

 その小さな重みが掌へ伝わる。

「……軽い。」

 椿は思わず呟いた。

 桜?はその様子を少し離れた場所から見つめている。

「逃げないんだね。」

「ああ。」

 椿は白い蛇から目を離さない。

「桜だから。」

 その一言に、桜?は静かに目を伏せた。

「……そっか。」

     ◇

 二人は山を下り、いつもの河川敷へ向かった。

 放課後によく二人で座っていた場所。

 川の流れる音が静かに響いている。

「この辺かな。」

 椿は流木を拾い集め始めた。

 桜?も何も言わずに手伝う。

 大きめの石を運び、小枝を組み合わせる。

「もう少し左。」

「うん。」

「そこ、隙間作って。」

「こんな感じ?」

「もう少し広く。」

 二人で作業している姿だけを見れば、以前と何も変わらない放課後だった。

 三十分ほど経つと、小さな隠れ家が完成した。

 石を土台にし、流木で屋根を作り、その上へ葉を被せる。

 人が見ても、ただの倒木にしか見えない。

「これなら……。」

 椿は掌の上の白い蛇を見つめる。

「少しは安心できるか。」

 ゆっくりと隠れ家の入口へ手を近付ける。

 白い蛇は椿の指先を見つめたあと、静かに中へ入っていった。

 入口から顔だけを出し、椿を見上げる。

「毎日来る。」

 椿は小さく笑った。

「絶対。」

 その言葉を聞きながら、桜?は少しだけ首を傾げる。

「餌、どうする?」

 椿の表情が止まる。

「……。」

 考えていなかった。

「蛇って何食べるんだろ。」

 桜?は川を見渡す。

「カエルとかかな。」

「調べる。」

 椿はすぐにスマホを取り出した。

「今日帰ったら調べる。」

「うん。」

 桜?は頷く。

 その様子を見つめながら、胸の奥で静かに考えていた。

 ――ここなら。

 ――椿は毎日来る。

 その視線は隠れ家の中の白い蛇へ向く。

 ほんの一瞬だけ。

 誰にも見えないほど小さく、意味ありげに目を細めた。

 だが次の瞬間には、いつもの穏やかな笑顔へ戻っていた。

「椿。」

「ん?」

「明日も来よう。」

 椿は迷わず頷く。

「ああ。毎日来る。」

 その返事を聞いた桜?は、静かに微笑んだ。

 その笑顔が何を意味しているのか。

 この時の椿は、まだ知る由もなかった。

次の日の放課後。

 椿は授業が終わるなり、鞄を掴んで立ち上がった。

「椿。」

 桜?がいつものように声を掛ける。

「行こ。」

 椿は小さく頷く。

「ああ。」

 二人はコンビニで水と、椿がスマホで調べて必要だと思ったものを買った。

 「蛇は頻繁に餌を食べるわけじゃないらしい。」

 河川敷へ向かう途中、椿が画面を見ながら呟く。

「だから今日は水だけでも大丈夫だと思う。」

 桜?は隣を歩きながら微笑んだ。

「椿、昨日ずっと調べてたんだ。」

「……当然だ。」

「本気なんだね。」

 その言葉に椿は返事をしなかった。

 当然だ。

 相手は桜なのだから。

     ◇

 河川敷へ着く。

 流木で作った隠れ家は、そのまま残っていた。

 椿はしゃがみ込み、小さく声を掛ける。

「桜。」

 数秒の静寂。

 やがて隠れ家の奥から、小さな白い頭が覗いた。

「いた……。」

 椿はほっと息を吐く。

 昨日見た白い蛇だった。

 ゆっくりと外へ出てくる。

 椿の足元まで這ってくると、その場で止まった。

「元気そうだな。」

 椿は嬉しそうに笑う。

 その笑顔を見て、少し離れた場所に立つ桜?は黙っていた。

「今日は水だけな。」

 椿は浅い容器へ水を注ぎ、白い蛇の前へ置く。

 蛇はしばらく警戒するように見つめたあと、小さく口を付けた。

「飲んだ。」

 椿の表情が明るくなる。

「よかった。」

 その姿は、本当に大切な友達を心配している少年そのものだった。

 桜?はその光景をじっと見つめる。

 何も言わない。

 ただ、その視線だけが椿へ向けられていた。

「なあ。」

 椿は白い蛇を見つめたまま話し掛ける。

「もう少しだから。」

 蛇は顔を上げる。

「絶対、戻す。」

 その言葉を聞いた白い蛇は、小さく身体を揺らした。

 椿には、それが返事のように見えた。

「……よかった。」

 自然と笑みがこぼれる。

 その笑顔を見た桜?は、ふっと目を伏せた。

 胸の奥が、少しだけ痛んだ。

 あの笑顔は、自分には向けられていない。

 目の前にいる白い蛇へ向けられている。

 それでも。

 椿が笑っている。

 それだけで少し嬉しいと思ってしまう自分がいた。

「椿。」

 静かに呼ぶ。

「そろそろ帰ろ。」

 椿は腕時計を見る。

「……もうそんな時間か。」

 名残惜しそうに白い蛇を見る。

「また明日。」

 小さく手を振る。

「絶対来る。」

 白い蛇はその場から動かず、じっと椿を見送っていた。

 二人が河川敷を歩き始める。

 少し離れたところまで来た時、椿はふと振り返った。

 隠れ家の前には、まだ白い蛇がいる。

 夕日に照らされ、小さな身体が白く輝いて見えた。

 「……待ってろ。」

 椿は誰にも聞こえないほど小さく呟く。

 その声は風に乗って川へ流れていった。

 そして隠れ家の陰では。

 白い蛇によく似たその蛇が、静かに二人の背中を見送っていた。

 本物の桜は。

 もっと深い山奥の暗闇で、小さく身体を丸めたまま、椿の名前を呼ぶことすらできずにいた。

基本的には、1週間以内に更新する予定です。

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