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第二十二話 無邪気な執着

こちらは文をAIを使い、構成、キャラクター設定、舞台設定、話の原文、セリフの1部を私が作成しています。

その日の夜。

「母さん。」

 リビングから顔を出し、桜は気軽な調子で言った。

「ちょっとコンビニ行ってくるー!」

「アイス買ってきて。」

「気が向いたらね。」

 軽く手を振ると、そのまま玄関を出る。

 扉が閉まる音。

 その瞬間。

 貼り付けたような笑顔が、すっと消えた。

     ◇

 向かった先は、コンビニではない。

 夜の山。

 誰もいない獣道を、迷うことなく進んでいく。

 洞窟へ入ると、暗闇の中で鼻歌を歌い始めた。

「ふん、ふふーん……」

 どこか楽しげな旋律。

 まるで散歩でもしているような軽い足取りで、祠の周りを歩く。

「いるんでしょー?」

 返事はない。

 桜?は笑う。

「返事できないもんね。」

 また鼻歌を歌いながら、岩陰を一つずつ覗き込んでいく。

「どーこだ。」

 軽い口調だった。

 鬼ごっこでもしているように。

「椿に見つかりそうだったね。」

 返事はない。

「危なかったなぁ。」

 その声には焦りではなく、どこか愉快そうな響きが混じっていた。

 岩壁の細い隙間。

 その奥で、小さな白蛇は息を潜めていた。

 動かない。

 音も立てない。

 黒い瞳だけが、じっと入口を見つめている。

 桜?は鼻歌を止めた。

「……いた。」

 にやり、と口元が緩む。

 白蛇が身を翻そうとした、その瞬間。

 桜?の腕が岩陰へ素早く伸びる。

「捕まえた。」

 ひょい、と。

 まるで雑草でも摘むような気軽さで、小さな白蛇の胴を指先でつまみ上げる。

 白蛇は身体を大きくよじる。

 必死に尾を振り、逃れようともがく。

 しかし、その小さな身体ではどうにもならない。

 桜?は目の高さまで持ち上げると、しばらく観察するように見つめた。

「駄目だよ。」

 くすり、と笑う。

「椿の前に出てきちゃ。」

 白蛇はなおも必死にもがく。

 桜?はそれを面白そうに眺めながら、小さく首を傾げた。

「もう少しなんだから。」

 その笑顔には、昼間の優しさは欠片もなかった。

 ただ、子どもが大事なおもちゃを誰にも渡したくないときのような、無邪気で身勝手な執着だけが宿っていた。

少しずつ洞窟の奥へ歩き出す。

 白蛇は必死に身をよじる。

 細い身体をくねらせ、桜?の指から逃れようともがく。

 それでも、届かない。

 桜?はその抵抗を気にする様子もなく、鼻歌を口ずさみながら山奥へ向かって歩き続ける。

「ねぇ。」

 ふいに鼻歌をやめる。

 白蛇を目の高さまで持ち上げ、その黒い瞳を覗き込んだ。

「君はさ。」

 少し笑う。

「椿のこと、俺ほど想ってないでしょ?」

 白蛇は答えない。

 答えられない。

 それでも桜?は構わず続ける。

「俺はね。」

 その笑みは、どこか無邪気だった。

「椿が笑ってるのを見るの、好きなんだ。」

 白蛇の尾が激しく揺れる。

 逃げようとする。

 桜?は少しだけ持つ位置を変え、また歩き出した。

「椿のことを一番想ってるのは、俺。」

 静かな夜の山に、その声だけが響く。

「だから。」

 月明かりの差し込まない、さらに深い森へ足を踏み入れる。

「椿のそばにいるのは、俺じゃなきゃ駄目なんだ。」

 白蛇はなおも必死にもがく。

 その姿を見て、桜?は小さく笑った。

「安心して。」

 穏やかな声だった。

「殺したりしないよ。」

 少し間を置く。

「ただ。」

 誰も入ってこない山奥を見渡しながら呟く。

「椿に見つからない場所にいてもらうだけ。」

 そう言って、桜?はさらに奥へと歩いていく。

 木々が空を覆い隠し、月明かりさえ届かない森の中へ。

 小さな白蛇は、夜の闇へ向かって何度も身体をよじらせた。

 けれど、その小さな抵抗が届くことはなかった。

玄関が開いて、靴を脱ぎ捨てるように桜が帰ってきた

「ただいまー。買ってきたよー。アイス冷凍庫入れとくね。」

リビングから母の声が聞こえた。

「おかえりー。サンキュー。早く寝なよー」

「はーい」

基本的には、1週間以内に更新する予定です。

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