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聖職者ういさん~ 超初心者編  作者: ばっちょ
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ういさんの物語 25話 魔王軍強化

かつて絶大な開発力と資金で、世界の覇権を握った企業「欲望の導くままに」

だが、神々の力により、跡形もなく、地上から消え去った。

残された研究員達は、魔王軍に拉致され、魔物の強化に従事させられていた。


一方、その頃、ういさんは、初心者ギルドを訪問していた。

「こんちはーっす。」

「ういさん!」「うい先生!」「きゃー、ういさん!」「保護者さん!」

保護者じゃないのに、何故か大歓迎だ。

「ういさん、ういさん、今日はね。他にお客さんが来てるの。」

「誰?」

「裸族の方々。」

「え?」

「ちぃーす。」「お邪魔してます。」「教会ギルドの聖職者さんね。こんにちは。」


見ると裸族ギルドの面々が来ていた。族長のインクも居た。

「あれ?なんで裸族がここに?」

インクが反応した。

「先日共闘したおりに、意気投合してな? 面白いもの見せてもらえたから

交流目的で遊びに来たんだ。」

「裸族すごいんだよ。」「すっぽんぽんでもすごいんだよ。」「つよすぎなんよな。」

かなり仲良くなっている。一体何があったんだ?


「ういさん、今日はどうしたの?」

「あぁ、ギルドに依頼があって、先日あった神の予言のうち、

天変地異と新天地だけが、確認されていない。

なので、各地へ飛んで調査するようにって話があったんだ。

場合によっては、数ヶ月かかる調査だから、しばらく留守にするよーって、

伝えに来たんだ。」

「ういせんせー、行っちゃうの?」「ういさんあそぼー。」「どこ遊びに行くの?」

「あぁ、その話な。裸族にも依頼が来たよ。うちは南方を担当する事になった。」

「裸族もですか。教会のギルドは北方を担当します。」

初心者ギルドの子達も反応した。

「え・・・うち、そんな話来てないよ。」「聞いてない。」「うちらだけ仲間外れ?」

「園長~、どうなってんのー!うちらも調査旅行に行きたい。」

「裸族と南国のパラダイスへ遊びに行きたい!」「南国ツアーだ!」


ういさんも思った。担当するなら、南国がいい。


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一方、南の古代遺跡に巣食う魔王軍内では、つかまえた研究員達によって、

日々、魔物強化実験が繰り返し行われていた。


きのこ、おおかみ、ばななの3体の魔王軍幹部に囲まれ、

呼び出しを受けた4人の研究員達が、必死に説明をしていた。

「なんだ?このカードというものは?」

「武器や防具に付与する事で、さらなる強化を与える魔力を秘めたカードです。」

「ふーん・・・で?」

「おおかみさんの持つ大きな鉈に、スロットを付けて、このカードを差し込むと

性能を発揮します。」

「やってみろ!」

「はい。出来上がりました。」

「ふーん。何が変わったんだ?」

狼男のアトロスは、武器を振り回すが、違いがわからない。


「このカードの性能は、火属性の火力が20%アップします。」

「それだけか?微々たる性能では、強化とは言えんぞ。次だ。次。」

「はい。次は、これです。」

研究員達は、得体のしれない巨大な黒い物体を引き出して来た。

「性能をアップさせるエンチャントは、武器や防具に行っていましたが、

この新開発した魔力増幅装置で、魔物本体にエンチャントを施すことができるように

なりました。」

「ほー。人間、お前にやってみろ。」

「え・・・私ですか?魔物相手なのですが・・・。」

「魔物で出来るなら、人間でも出来るだろ。いいから、やれ。」

「は、はい・・・。」

研究員の一人が、魔物増幅装置に入り、研究員達は、何やら操作を始めた。

「は、はじめます。」「やるよ。」

どがががーと、激しい音が鳴り響き、しばらくして終わった。

「終わったのか?」

「お、終わりました。出てきていいぞ。」

すると、頭から煙を吐きながら研究員の一人が出て来た。

白いスーツが真っ黒になっていた。


狼男のアトロスが再び口を開いた。

「何が変わったんだ?」

「魔力が5630%アップするエンチャントを施し、さらに全ステータスが30アップ・・」

「数値なんかどうだっていい。強くなったのか?」

「劇的に・・・。」

「よし、勝負だ!」

狼男のアトロスは立ち上がり、真っ黒に薄汚れた研究者へ向かって歩んで行った。

研究者の目が赤く光った。

「覚醒したぜぇぇぇ。はっはっはっはー!LV33ファイアーボルト!」

無数の炎の矢が、狼男に降り注いだ。

本来はLv10が上限のはずが、限界をはるかに超えた魔法を発動していた。

「ぐおぁぁ・・・」

狼男はけたたましい音と共に、転がった。

「お前ら、脱出するぞ。こんなカビ臭いところに、何年も居てたまるか!」

「もう、きのこ料理は、勘弁だぜ。」

「スキル 開錠!」

そういうと、魔法障壁の扉を解除し、4人の研究員達は、外へ飛び出した。


「逃がすな、追え!」

魔物達は、大勢で研究員達の後を追いかけた。


------------------------------------------------------------------------------

ういさんは、初心者ギルドの拠点、通称幼稚園で遊んだ後、帰路についた。

「いやぁ、みんな極めてアレな方向にズレてて、気が合ったわぁ。

やっぱり、王道路線じゃなくて、独自路線じゃないとね。楽しかったわぁ。」


その時、ギルドマスターから丁度、通信が入った。

「はいはい、聖なる天使、ういさんですよ~♪」

「ういさんだな。アサシンギルドから連絡が入った。

教会前の広場に、例の企業の生き残りが居る。特徴は白のスーツの4人だ。

どうやら、魔王に捕まっていたが、魔王の根城から逃げ出したらしい。

捕獲して、地下牢に閉じ込めて置いてもらえるか?

今は、手一杯でそちらへ行けないんだ。頼む。」

「なんだってー?」

見ると、確かに、広場に薄汚れた白いスーツを来た男達が4人居る。

「あれか・・・。」


「やっと、首都まで逃げ延びれた。」「ここまで逃げきれれば、安心だろう。」

「もう夕方か、地下に閉じ込められていたから、夕方でも、地上の光がうれしい。」

「もう、きのこは食べたくない・・・。」

4人の男は、疲労困憊の様子だった。


「あらあら、お疲れのご様子ですね。癒して差し上げましょう。」

ういさんは、笑顔で近づくと治癒魔法を行使した。

「ヒール!」「ヒール!」「・・・。」

「うっ・・・もうだめだ。」「立ち直れない。」「ここまでか・・・。」「くっ・・・。」

「はい、教会施設内にご招待しますね。」


ういさんは、教会内に4人を連れ込んだ。

「ここは、どこだ・・・。」「地下から逃げ出したのに、また地下か・・・。」

ういさんは、絵顔で挨拶した。

「君達なんでまたそんなに薄汚れているのさ。臭い・汚い・ばっちいよ。

とりあえず、ギルドマスターからの命令でね、閉じ込めて置けとの事だ。

悪いが、しばらく、ここに居てもらうよ。

あぁ、そうそう、晩飯だが、昨日討伐で大量に狩って来た 

きのこの化け物を使ったきのこ料理だ。解毒済みなので、安心して食うと良い。」

「また、きのこ。」「きのこの悪夢が・・・。」「もうきのこは、勘弁・・・。」

研究員達は絶望していた。

「きのこが嫌いなのかい? でも贅沢言わないんだよ。

BOTが消滅してから、食糧事情はそんなに改善してないんだから。」

ういさんは、絶望的な表情の研究員達を地下牢に閉じ込め、戻って行った。


まったく・・・。


26話へ続く。

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