傷ついたルカ、触れ合う体温
深い山々に囲まれた暗い渓谷沿いの街道を、四人の足音が重く響いていた。
「このあたりは街道筋の中でも特に魔物の影が濃い場所だ。みんな、警戒を怠るなよ」
「ええ、ギルバート。風の気配が少し荒くなっているわ。葵ちゃん、私のすぐ後ろについてきて」
「はい、ミーナさん……っ!」
頼もしいギルバートとミーナの言葉に、葵は小さく頷いて冒険者風のミニドレス調魔力衣の裾をギュッと握り締めた。22歳となった葵は、2年間の泥臭い実戦を通じて一人前のヒーラーへと成長していたが、不気味な気配が漂う夜の渓谷には独特の緊張感が走っていた。
次の瞬間――岩陰から凶悪な咆哮が轟き、鋭い鉤爪を持つ大型の魔獣群が突如として四人へ襲いかかった!
「敵襲ッ! 葵、下がるんだ!」
隣を歩いていたルカが瞬時に魔力剣を抜き放ち、眩い光の軌跡を描いて先頭の魔獣を斬り伏せる。ギルバートが大剣で前衛の猛攻を受け止め、ミーナが鋭い風の刃で側面を牽制する。
だが、岩壁の死角からもう一匹の影がしなやかに跳躍し、無防備な葵の側面目掛けて鋭い鉤爪を振り下ろした。
「葵――ッ!!」
惨劇を察知したルカが、迷わず自身の身体を投げ出すように割り込んだ。ザシュッという嫌な肉裂き音が闇に響き、鋭い爪がルカの右肩から胸元にかけてを深く切り裂く。
「くっ……あぁあっ……!」
「ルカ――ッ!!」
鮮血が夜の闇へと舞い散り、自分を庇って膝から崩れ落ちるルカの姿に、葵の血の気が一気に引いた。拓海の面影を持つ大切な青年が自分を庇って凄惨な傷を負う光景に、葵の胸は絶望と恐怖で張り裂けそうになった。
「嫌っ……! 死んじゃ嫌あぁっ! 『ヒール』……っ! 『ヒール』――ッ!!」
葵は魔力のペース配分も残量もすべて忘れ、狂おしく絶叫しながら倒れ込んだルカの頭を自分の柔らかい太ももの上に抱え込み、胸元の傷口へと両手を強く叩きつけた。
狂乱の思いで吐き出された無量の聖光がルカの裂かれた皮膚と肉を急速に塞ぎ、彼の荒い息遣いを落ち着かせていく。――だが、自身の限界を遥かに超えた連続魔法行使により、葵の体内の魔力残量は完全にゼロとなった。
次の瞬間、葵の身体を包んでいた冒険者風のミニドレスが一瞬で光の粒となって消散した。
「は……あぁっ……っ!?」
それだけではなかった。魔力が完全に底をついた強烈な魔力切れにより、葵の白磁の素肌は一気に桜色へと上気し、全身の毛細血管が激しい熱を帯びて脈打ち始めたのだ。
熱が、体の芯から噴き上がってくる。反動は葵の呼吸を乱し、荒い息を吐くたびに胸の弧が小さく揺れた。
激しい熱と火照りに喘ぎ、可憐な身体を小さく震わせて呼吸を荒らげる葵の太ももの上で、手当を終えたルカがゆっくりと瞼を開けた。
「ん……くっ……葵……?」
意識を取り戻したルカが目を開けると、そこは柔らかく温かい葵の素肌の膝枕の上だった。そして、ルカの視線のすぐ目と鼻の先には――あまりにも刺激的で情動を揺さぶる光景が広がっていた。
膝枕の上で横たわるルカの顔の真上に、魔力を失って完全な全裸となった葵の豊満な二つの胸が柔らかな重みを持って垂れ下がり、上気して小さく熱を帯びた胸の先端が、ルカの頬と唇の脇にふんわりと直接当たっていたのだ!
白磁の美しい肌は桜色に火照り、息を吸うたびに豊満な二つの胸が上下に大きく揺れる。ルカの目の前には隠すもののない少女の無防備な裸身が迫り、柔らかく熱を帯びた胸の先端が彼の頬に擦れ、息を吐くたびに吐息が素肌を甘く刺激していた。
さらに、全裸となった葵の太ももからは、魔力切れによる激しい火照りのせいで浮かんだ微かな汗がツッと伝い落ち、ルカの顔の横で白磁の素肌を甘く濡らしている。
「あ……っ……ルカ……っ……無事で……よかった……っ」
上気した瞳で涙を浮かべ、荒い息を吐き出しながら可憐に微笑む葵。その柔らかな胸の感触と胸の先端が自分の頬に当たり、甘い体温の気配が鼻腔を直接突いた瞬間、ルカの頭は真っ白になった。
「あ……あ葵……ッ!? な……ッ!!?? す、すみませんッ!!」
あまりの光景と顔に触れ合う素肌の感触に顔面を耳の裏まで真っ赤に染め上げたルカは、我に返ると跳ね起きるようにガッと素早く完全に背を向けた。心臓を早鐘のように打ち鳴らしながら、背中越しに大焦りで声を張り上げる。
「け、決して他意はありませんッ……! 葵、大丈夫ですか!? 服が……服が消えて……ッ!」
「は……はぁっ……ダメ……っ……魔力が一滴も残ってなくて……服が作れないの……っ」
胸の先端が小さく熱を帯び、身体の底から滑らかな汗が溢れ出て太ももを濡らす激しい火照りに身をよじる葵。ルカは大きな背中で葵の全裸姿を周囲の視線からぴったりと隠し、後ろ手で彼女の身体を気遣わしく抱え込んだ。
「分かりました……! 僕の背中に掴まってください! 少し休んで魔力が戻るまで、僕の背中で庇いますから!」
「あ……ありがとう、ルカ……っ」
ルカは決して葵の姿を見ないよう誠実に背を向けたまま、後ろ手で彼女を優しく背中に抱え直し、草地の上で静かに身体を落ち着かせた。
葵は震える指先でルカの背にしがみつき、その熱い背に顔をうずめた。
たくましいルカの背中の温もりと、ダイレクトに伝わる熱い体温。胸の先端が彼の背中に押し当てられて感触を増し、熱を帯びた太ももの内側が痺れるような甘い高揚を放つ。
「ん……っ……はぁっ……っ……」
背中越しに呼吸を合わせるたび、葵は激しい火照りと羞恥、そしてルカの温かい配慮に胸をキュンと熱く跳ねさせ、彼の背中に顔を深くうずめて甘い吐息を漏らし続けた。
ルカの背中の熱い脈動と男らしい筋骨の感触が、素肌にじかに伝わってくる。魔力切れによる身体の熱が身体の奥を強く揺さぶり、濡れた太ももがルカの衣服越しに密着するたびに、葵の身体は甘い痺れで小さく震えた。
(ありがとう……ルカ……)
と、葵は心の中で呟く。その温もりに抱かれながら、胸の奥では拓海への切ない想いが静かに燃えていた。
◇
ルカの頼もしい背中で少しの間休息をとった葵は、微かに戻ってきたなけなしの魔力を必死に手繰り寄せた。
「ふぅ……っ。ルカ……懐かしい服だけど……作れたよ……っ」
光の粒が集まり、葵の素肌を包み込んだのは、2年前にこの世界へ召喚された当初に身に纏っていた「あの懐かしい純白のキャミソールワンピース」だった。
薄い布が胸の弧に触れた瞬間、胸の先端が布の内側で小さく跳ねる。まだ冷めぬ熱が、足の付け根に残っていた。
「良かったです……。葵、無理をさせてすみませんでした。僕を助けてくれて……ありがとうございます」
振り返ったルカは、安堵の表情で優しく微笑むと、今度はしっかりと葵を背中に背負い直して立ち上がった。ギルバートとミーナも無事を喜び合い、一行はそのまま宿屋へと向かって静かに歩みを進めた。
背中でルカの体温を感じるたび、胸の先端がルカの背中に押し当てられて確かな感触を主張し、熱を帯びた体底の甘い火照りが葵の全身を心地よく痺れさせていった。歩む振動のたびに擦れ合う素肌の熱さが、葵の胸を甘く切なく締め付けた。
葵はルカの背に顔を預け、一歩ごとの揺れに胸の奥を震わせながら、遠い夜の空の下で拓海の名をそっとつぶやく。
◇
討伐を終えて無事に宿屋へと帰り着き、二階の鍵のかかる個室へと送り届けられた葵は、入室すると同時にキャミソールの維持をスーッと解除した。
魔法衣を解いて全裸となった葵は、素朴な木製ベッドの上へと倒れ込み、白磁の素肌を露わにして大きく身体を伸ばした。木枠が背に食い込む硬さが、かえって熱を帯びた肌を際立たせる。
手当をした時に触れたルカのたくましい胸板の感触、太ももの膝枕の上で頬に触れた胸の先端の熱い記憶、背中越しに伝わってきた熱い体温。探していた拓海の面影と重ね合わせながら、心の中で輝く愛おしさが胸を満たしていく。
魔力切れの余韻が残る火照った身体の奥底から、甘く熱い情意が波のように押し寄せてきた。
「あ……っ……拓海……っ……拓海ぇ……っ……」
全裸のまま木製ベッドの上で身悶えさせると、胸の先端がキュッと小さく熱を帯び、熱を帯びた身体の奥から溢れ出る熱が太ももを濡らしていく。
「んあぁっ……っ……! 拓海……っ! 逢いたい……っ! 抱きしめてぇ……っ!」
葵は震える指先を、ゆっくりと自分の胸の弧へ適わせた。柔らかく熱を帯びた胸の先端を、指の腹で小さく撫でるたびに、胸の奥がツンと痺れる。
その痺れに、葵は小さく息を弾ませ、熱い太ももをベッドの上で伸ばした。月明かりが白磁の胸の弧をなぞり、胸の先端が自分の指に触れるたびに、胸の周りが熱を帯びて粟立つ。
「んっ……んぁ……っ……」
もう片方の手は、熱に濡れた腹部をゆっくりと下り、臍の周りを撫で、さらに足の付け根まで滑らせた。臍の窪みに触れた瞬間、腰の奥から熱い脈が跳ね、葵の身体はベッドの上で小さく弓を描く。
指の腹が、火照った肌に触れる。柔らかな汗が、その肌を濡らしている。葵は小さく円を描くように指を動かし、熱を帯びた肌をそっと撫でた。
「あ……っ……あぁ……っ……」
太ももの内側を指でなぞり、膝の内側の柔らかい肌を撫で上げる。微かな汗が指先に馴染み、ふぅ……と甘い吐息が夜の部屋に零れ、白磁の太ももがわなわなと可憐に震える。
葵は腰を小さく浮かせ、指先を押し当てる圧を強めた。熱い脈が、身体の奥で高鳴る。
胸の先端を指の腹で愛撫するたびに、胸の奥で甘い痺れが膨らむ。腰をベッドに押しつけ、仰け反り、膝の裏をびくりと痙攣させる。胸の弧は浅い息に揺れ、胸の膨らみが自分の胸に擦れてさらに熱を帯びる。
「ん……っ……んぁっ……っ……!」
愛撫するたびに脳裏へ強烈な痺れが走り、ルカの温かい体温の記憶と、大好きな拓海の笑顔が交錯する。葵は胸の奥の愛おしさを、涙とともに指先へ映した。
「あ……ルカ……っ……、拓海……っ……」
指先が身体をそっと包み込むように愛撫し、熱を帯びた肌を優しく撫でる。熱が、一気に腰から腹へ駆け上がった。
ベッドの木枠がきしむ。葵は震える腰を浮かせ、指先を身体へ押し当てる圧を強める。熱があふれ、太ももの内側を伝い、甘い熱が腰の奥で渦を巻く。愛おしさが極まった瞬間、胸の奥で拓海の名が叫び、指先から全身へ痺れが奔った。
「あぁっ……んんっ……!! 拓海ぇ……ッ!!」
可憐な悲鳴とともに甘く激しい高揚の波の果てへと昇りつめ、最愛の人へ捧げる愛おしい吐息を夜の部屋へと漏らし続けた。
熱い波は腰の奥から腹、胸、指先まで奔り、葵は一度、二度と全身を震わせた。爪先が伸び、膝の裏が痙攣し、胸の膨らみが布のない胸の弧で小さく跳ねる。ベッドに沈んだ背が弓のように反り、月明かりに濡れた白磁の肌が、熱の余韻で桜色に染まる。
高揚の余韻に、葵はしばらく身体を震わせ、濡れた指先をゆっくりと離した。太ももの内側に残る熱が、まだ脈を打つように熱を放つ。涙が、頬を伝って木製ベッドに落ちる。
「拓海……っ……逢いたいよ……っ……」
震える指先が、まだ熱を帯びる胸の先端を小さく愛撫する。そのたびに胸の奥で甘い痺れが残り、葵は浅い息とともに拓海の名をなぞった。
心の中の愛おしさが、熱い涙とともに胸の奥で静かに光った。
第8話をお読みいただきありがとうございました!
今回は、激戦の中でルカが身を挺して葵を庇う展開と、素肌の膝枕でルカの頬に触れる豊満な胸と甘い体温、そして魔力切れの火照りの中でのキャミソール再構築と情熱的な一人夜をお届けいたしました!
引き続き、応援よろしくお願いいたします!




