2年間の各地巡業
国境の街ルミナを旅立ってから、早くも2年の歳月が流れていた。
見知らぬ異世界に一人で召喚され、王宮から冷酷に追放された当初は、右も左も分からず泣いてばかりいた水野葵。だが、22歳を迎えた現在の彼女は、ヒーラーとして、逞しくも可憐な成長を遂げていた。
2年前は下着同然に見える純白のキャミソールワンピ一着だった彼女の魔力衣も、体内の魔力量の上昇と冒険者としての経験に伴い、今では動きやすく可憐な「冒険者風のミニドレス調魔力衣」へとレベルアップしていた。肩やウエストにしなやかな装飾のあしらわれた優美な衣は、白磁のような葵の美しい身体のラインをより一層引き立てている。
胸の膨らみは、眠っていた蕾のようにふっくらと盛り上げ、腰のくびりは細いのに、腿の付け根から膝へ向かう線はなめらかな曲線を描いていた。歩くたびに布がわずかに揺れ、森の湿った土の匂い、樹皮から滲む樹脂、仲間たちの汗と血の匂いが、葵の周囲では常に薄く漂っていた。
「ギルバート、左から凶暴な魔物の群れが来るわ! 葵を頼む!」
「任せろミーナ! 葵、俺の背後から絶対に離れるなよ!」
「はいっ、ギルバートさん! 『ヒール』――ッ!」
未開の深い森林地帯で繰り広げられる、鋭い爪と牙を持つ凶悪な魔物群との泥臭い連続戦闘。
前衛で身を挺して猛攻を受け止める頼もしいリーダーのギルバートと、鋭い風の刃を放って敵の牽制と追撃を行うスカウトのミーナ。そして葵のすぐ隣では、最愛の拓海に似た面影を持つ青年・ルカが、巧みな魔力剣を冴え渡らせて葵へと迫る鋭い刃を間一髪で打ち払っていく。
魔物の咆哮が葵の鼓膜を叩き、地面を蹴るたびに爪先が土を弾く。爪が刃に弾かれる音、風を裂く音、仲間が短い息を吐く音。葵の指先は、仲間の傷へ触れるたびに、熱い血と冷たい汗の境を辿っていた。緑色の治癒の光が、掌から零れるたびに、空気がわずかに温まる。
「葵、怪我はないか!?」
「大丈夫、ルカ! それよりギルバートさんの左腕が……っ! 『ヒール』――ッ!!」
2年間の泥臭い旅と過酷な実戦の中で葵の魔力保有量は確実に上昇し、初陣の頃とは比べものにならないほど素早く安定した治癒術式を扱えるようになっていた。緑色の柔らかな治癒の光が彼女の手のひらから放たれるたび、傷ついた仲間たちの皮膚が一瞬で修復され、激しい痛みの気配もきれいに消え去っていく。仲間たちの傷を一瞬で塞ぎ、崩れそうな戦線を影からしっかりと維持する彼女の治癒魔法は、過酷な前線で戦うパーティー全体にとってなくてはならない頼もしい命綱となっていたのだ。
「葵、無理をするな! 一度に魔力を使いすぎるなよ!」
「大丈夫、ルカ! みんなを守るためなら……っ! 『ヒール』――ッ!!」
だが、どれほど彼女が冒険者として成長しようとも、彼女が抱える『魔法の代償』の根本的な性質が変わるわけではなかった。
激戦の中、次々と襲いかかる魔物の鋭い爪や牙で傷つく仲間たちを一人でも多く救うため、息をつく暇もなく『連続ヒール』を短時間で何度も叩き込んだ――その直後のことだった。
緑の光が掌から離れるたびに、葵の腕は細く震える。魔力が流れ出す熱は、胸の奥から腹へと降りていき、その奥で何かが薄く切れていくようだった。息を吸うたびに、肺の奥が乾いた熱に焼かれ、爪先まで血が引いていくのがわかる。
「あ……っ……!?」
急激かつ大量の魔法行使によって体内の魔力残量が大きく減少したため、彼女の素肌を覆う冒険者風ミニドレスの生地が、リアルタイムで急速に薄くなり、しっとりと透明感を帯びて素肌に張り付くシースルー状態へと変化していったのだ!
薄桃色の桜色に染まった胸の果実の可憐な輪郭や、きゅっと引き締まったお腹のくびれ、滑らかな太もものラインが、うっすらと生地越しに透けて露わになっていく。
布の内側で、胸の膨らみが夜気に触れて僅かに緊張を帯び、その柔らかな輪郭が薄い影を落とす。腹のくびれは、息を吐くたびに細く沈み、腿の内側は、歩きすぎで熱を帯びた皮膚が布に張り付き、その輪郭を薄く押し広げていた。葵は、自分の身体が外気に晒される熱さを、布の下で確かに感じた。
(や、やだ……っ! 夢中で連続ヒールを使ったら、また生地が透けてきちゃった……っ!)
初陣の頃はこの『リアルタイム・シースルー』にパニックを起こし、恥ずかしさで固まってしまっていた葵だったが、各地での泥臭い死闘を重ねる中で、彼女もまたたくましく成長していた。
(落ち着いて……! 焦って魔力を乱したら余計に消費しちゃう……。深呼吸して、無駄な魔力放出を抑えるの……!)
葵はスーッと深く呼吸を整え、体内の魔力循環を静かに落ち着かせた。精神を集中させて魔力の浪費を抑え込むと、生地の急激な透け進行がぴたりと止まり、最小限のシースルー状態で踏みとどまることができた。
胸の果実を覆う布は、完全に透けたわけではなかった。けれど、胸の膨らみの縁と、その先端の微かな影が、薄く浮かんでいる。葵は、自分の鼓動が布の下で布を押し広げるたびに、その熱が透けていくのを感じ、頬を染めた。
「葵、僕の背中に隠れてくれ!」
葵の変化に即座に気づいたルカが、自身の大きな身体で素早く葵の前へと立ちふさがり、周囲の視線や魔物の猛威から彼女の透けた身体をぴったりと庇い守る。2年間の戦いの中で培われた連携は完璧であり、ギルバートとミーナも阿吽の呼吸で残りの魔物を素早く討伐してみせた。
ルカの背は、戦場の熱を吸って温かかった。葵は、その背に隠れながら、自分の胸の上を掠める視線が、布越しに熱を帯びているのを感じていた。
「ふぅ……助かったぜ葵、いつもありがとな!」
「いいえ、皆さんが私を守ってくれたからです……っ!」
戦いを終え、ルカの背中から顔を出した葵に、ルカは温かく頼もしい眼差しで優しく微笑みかけてくれた。拓海の面影だけでなく、2年間自分を命がけで守り続けてくれたルカ自身の男らしい優しさに、葵の心はますます強く惹きつけられていった。
◇
討伐の依頼を無事に完遂し、賑やかな交易都市の宿屋へと戻った夜のことだった。
活気あふれる食堂でギルバートたちと美味しい肉料理や温かいスープを味わった後、二階の鍵のかかる個室へと戻った葵は、入室すると同時に身に纏っていた魔力衣の維持をスーッと解除した。
野外での野営時は快適な魔力繭で過ごすが、こうして鍵のかかる安全な部屋で一人きりになる時は、服を作る魔力すら一切使わずに全裸になってベッドへ転がり込むのが、今の葵にとって一番手軽で開放的な習慣になっていた。
魔力衣が光の粒にほどけて消える。胸、腹、腰、腿、そのすべてを覆っていた薄い布が、夜気へと解けていく。葵は、素朴な木製ベッドの上で、白磁の素肌を露わにして伸びやかにつま先まで引き伸ばす。2年の歳月を経て、22歳となった彼女の身体は、女性らしい丸みと豊満な艶やかさを増し、いっそう色っぽく可憐な実りを結んでいた。
胸は、眠っていた蕾のようにふっくらと盛り上がり、その柔らかな頂は静かに緊張を帯びていた。腰のくびりは細く、腹はなめらかに沈み、腿の内側は、歩いた熱をそのまま抱えているように熱い。部屋の空気は、木と夜露の匂いを薄く纏い、葵の濡れた髪や頬に、ひやりと触れる。
(今日も無事に終わってよかったな……。それにしても、夕食の時に酒場で流れていたあの歌……すごく心地よかったな……)
この2年間、各地の街や村の酒場を巡る中で、時折耳にする民謡。日本で拓海と一緒に口ずさんでいた大好きな曲にとてもよく似たその旋律は、聴くたびに葵の心を優しく包み込み、遠い日本にいる拓海の温もりを思い出させてくれた。どこかで拓海もこの同じ空を見上げているような、不思議な愛おしさと安心感を与えてくれる大切な歌だった。
(拓海……元気にしているのかな……。会いたいな……♡)
鍵のかかった部屋での安心感と、昼間の戦闘でかばってくれたルカの温かい背中の感触。そして、2年が経った今もなお、胸の奥で決して色あせることのない最愛の恋人・拓海への切ない愛おしさ。
温かい情愛が身体の奥底からじんわりと込み上げ、胸の奥から下腹部へ、甘い火照りが波のように押し寄せてきた。
「あ……っ……拓海……っ……拓海ぇ……っ……」
葵は全裸のまま木製ベッドの上で、震える指先をそっと自分の胸へと伸ばした。
夜気に触れて熱を帯びた胸の頂が、指の腹に触れた瞬間、細く弾み、葵の胸の奥で熱い脈を打つ。胸の膨らみは、眠りの底で上下し、指が触れるたびに、その熱い弾力を返す。指の腹は、まず胸の膨らみを、円を描くように優しく包み、次にその柔らかな輪郭を、指先でそっと包み込んで、その熱を確かめた。
「ん……っ……拓海……っ……」
胸の果実が、愛撫されるたびに、指の腹へ吸い付くような熱を返す。胸の奥から熱が腹へ、腹から下腹部へ、ゆっくりと降りていく。葵の吐息は熱く、胸の膨らみは上下し、布のない胸がベッドの木の匂いに触れるたびに、かすかに震えた。
指先は、胸の膨らみを愛撫しながら、円を描くように優しく撫で、その柔らかな輪郭を包み込んでいく。胸の頂が、夜気に触れて小さく粟立ち、その熱が、葵の胸を甘く切なく締め付けていった。
逢いたい。大好きな拓海の大きな手で、この身体を力強く抱きしめられたい――。
そして脳裏には、拓海に生き写しの面影を持ち、今日も命がけで自分を守ってくれたルカの優しい笑顔が重なり合い、葵の胸を甘く切なく締め付けていった。
「ん……っ……あぐっ……拓海……っ……愛してぇ……っ!」
溢れ出る切ない想に耐えきれず、葵は涙をポロポロとこぼしながら、胸の愛撫を続けたまま、熱が下腹部へ降りていくのに身を任せた。
胸の果実を愛撫していた指先が、その熱に導かれるように、ゆっくりと腹へと降りていく。胸を撫でた熱が、腹のくびりを辿り、その奥で細く震える。葵の指先は、迷いながら、しかし確かに、下腹部から足の付け根へと降りていく。
指先が熱を帯びた肌を優しく撫で、溢れる愛おしさを確かめるように身体を撫で擦るたび、甘い吐息を漏らしながら、全身を強烈な痺れと甘い情愛が揺さぶっていく。
まず、指の腹が肌の表面を薄く撫で、熱い脈を確かめる。次に、愛おしさを込めるように指先で身体をそっと抱きしめ、その温もりを確かめた。身体を撫でる速度は、ゆっくり、けれど確実に。肌を伝う微かな汗が、指の腹から離れ、白い腿の内側へ薄く伸びていく。葵の息は、胸の奥で熱く震え、布のない胸が上下するたびに、空気が細く鳴った。
「ひぁあんッ……!? んあぁっ……っ……拓海……っ! 拓海の……温かい手で……いっぱい抱きしめてぇ……っ!」
目を固く閉じ、愛しい人の温もりを胸に描きながら、葵は可憐な悲鳴を噛み殺して指先を動かし続けた。情愛に満ちた指先が熱を帯びた肌を撫でるたびに甘い高揚の波が押し寄せ、白磁の太ももが美しくわなわなと震える。最愛の人への情愛と、身体を突き動かす甘い火照りに身を任せ、葵は指先を何度も震わせ、愛しい想いを込めて身体を愛で続けた。
「あぁっ……んんっ……!! 拓海ぃ……ッ!!」
切ない胸の高鳴りの果てに身体を強くわななかせ、肌を伝う微かな汗に身を包まれながら、葵は大きな愛おしい吐息を夜空へと漏らした。甘い高揚の余韻とぬくもりに包まれながら、彼女は愛しい面影を胸に深く抱きしめ、静かに優しい眠りの中へと沈んでいった。
ベッドの端で、葵の指先は、まだ小さく脈を打っていた。胸の熱は、拓海の名を呼ぶたびに胸の奥で細く震え、遠い日本で拓海が見ている夜を、この身体で確かに想い出させてくれる。
第7話をお読みいただきありがとうございました!
今回は、国境の街ルミナを旅立ってから2年が経過し、冒険者としてたくましく成長した葵の日々と、楽ちんな全裸就寝&濃厚な一人夜をお届けいたしました。
成長した葵の可憐な魅力と、仲間たちの頼もしい絆をこれからも描いてまいります!
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