6話 入団式の朝
――入団式の朝は、霧が出ている。
夜明け前から王都の石畳を這うように広がった霧が、朝の光が差し込んでも晴れずに残っていた。
空は白く濁っており、太陽の輪郭だけが霧の向こうに、ぼんやりと滲んでいる。
石畳は霧の湿気を吸って濡れており、足音が普段より低く、くぐもって聞こえた。
風はない。冷気だけが静かに漂っていた。
灰燼の番犬団本部の中庭に、狩人候補生十八名が整列している。
全員が支給された新人用の狩人装束に着替えていた。試験時とは異なり、今日の装束は正式なものだ。
深い紺色を基調とした、軽装の狩人コートに、黒のシャツと革ベスト。
腰に革のベルト、足元に狩人ブーツ。まだ血も煤も染み込んでいない、真新しい装束だ。
その新しさが、逆に場違いな印象を与えていた。中庭の石畳は黒に近い赤茶色をしている。
何年分もの血が染み込んでいるのだ。その上に、一度も戦場に出ていない、十八人が立っている。
整列した列の端で、ルシア・ノクターンは正面を向いたまま、小さく息を吸った。
身長、百六十七センチ。モデルのように細身でありながら、その全身は驚くほどしなやかで、異性の視線を吸い付かせるような艶めかしい曲線を描いている。
しっとりと腰の辺りまで伸びた銀灰色の髪は、後頭部でリボンにより高く結い上げられ、項の白さを際立たせていた。
たっぷりと朝霧の湿気を吸い込んだ髪は、まるで濡れているかのように妖しく波打っている。
透き通るほどに白い肌は、霧に滲む朝の光を浴びて、まるで濡れた月光のような生めかしさを放つ。
その滑らかな肌の奥に流れる体温さえ、こちらの指先に伝わりそうなほどだ。
吸い込まれそうなほど大きく、神秘的な青銀色の瞳が、まっすぐ前方を射抜いている。
新調されたばかりの装束に包まれていながらも、その下にある肉体は、自身の存在を隠しきれていない。決して爆乳ではないが、爆発的な張りを秘めた、形良い柔らかな胸の膨らみが、布地の上からでもはっきりと分かるほど、柔らかな美曲線を描き出していた。
黒の狩人ベストを押し上げるような胸の張りで、フロントのボタンは限界近くまで引っ張られ、今にも弾け飛びそうなほど痛々しく張り詰めている。
その隣に、イリス・ヴォルフェンが立っていた。百六十八センチの、均整の取れた肢体。
健康的な小麦色の肌は、灰銀色の髪を高いポニーテールで纏め上げ、露出された項や背中を艶めかしく際立たせている。
片目を僅かに隠す前髪の奥から、金色の瞳が野性味を帯びて鋭く光った。
その細い縦長の瞳孔は、見る者を射すくめるような、妖艶さを放つ。
コートの背中に設けられたスリットからは、同じく灰銀色の狼の尻尾が覗く。
本来はコートの内側に収められているはずだが、緊張のあまりか、硬く引き締められた尻尾がコートの裾を内側から押し上げ、その存在を隠しようもなく主張していた。
胸部には、革製の固定バンド付き装備が、厳重に装着されている。激しい動きに耐えうる実用的な設計のはずだが、それは同時に引き締められた体格に対して、不釣り合いなほど豊かな胸の曲線を、無残なまでに強調していた。
革製のバンドに巨乳が食い込み、むっちりと盛り上がる双丘は、彼女が動くたびに弾力のある重みを帯びて揺れる。
「……霧、濃いな」
小声でイリスが言った。
「しゃべらない方がいいと思います」
前を向いたままルシアが小声で返す。
「べつに……アタシは」
「試験の時、私語は駄目って言われたので」
「今は試験じゃないだろ……」
「入団式も同じだと思います」
真顔を晒したままルシアは、不動の姿勢を維持する。
イリスは僅かに目を細めて口を閉じた。尻尾が一度、不満そうに揺れる。
一方で列の反対側では、セレスティア・アルヴァレインが立っていた。
身長は百七十センチ、均整の取れたシルエット。腰まで届く淡いプラチナブロンドの髪は朝霧の湿気を吸い含み、まるで濡れているかのように妖しく波打っている。
柔らかな微笑みを浮かべた深い紫銀色の瞳は、その奥に有無を言わせぬ支配欲を秘めているかのようだ。支給品の標準装束を拒み、彼女が独り身に纏うのは、黒と深紅を基調にしたアルヴァレイン家特注のコルセット型戦闘装束。
大胆に開かれた胸元は、露出した滑らかな鎖骨から、その下の圧倒的な膨らみへと滑り込む視線を誘惑する。薄く発光する聖血魔術回路の刻印が、白肌の上に美しき模様を描き出していた。
豊満極まる乳の双丘は、コルセットにより限界まで圧搾され、爆発的な弾力を持ち溢れ返っている。
彼女が呼吸を刻むたび、その重厚な肉の波は深く、そして艶めかしく揺れ動き、見る者の理性を完膚なきまでに打ち砕こうとしていた。
その隣に、リゼット・クロノヴァが立っている。身長は百七十一センチ。
スリムでありながら、どこか刺すような色気を孕んだ、鋭利なシルエット。
白銀に近いプラチナブロンドの髪は高いツインテールに結われ、黒と深紅の対照的なリボンが彼女の動きに合わせて妖しく揺れる。
片目に装着された精密なレンズ装置の奥で、氷のような青い瞳が前方を淡々と見つめる。
その冷徹な眼光とは裏腹に、時計塔の研究戦闘装備に身を包んだ体躯は、過激なほどの艶めかしさを放っていた。
黒いショートジャケットの深く開いた胸元からは、視線を奪う純白のインナーが覗く。
引き締められた肉体に相応しい胸の整えられた双丘が、みっちりとジャケットの隙間から張り、動きに合わせて柔らかく存在感を主張していた。
腰を絞り込む機械式コルセットベルトが、引き締められたウエストのくびれと、胸の立体感をいやらしく引き立てる。太腿を締め付ける工具ポーチのベルトが、柔らかい太腿の肉を僅かに食い込ませ、ショートパンツから惜しげもなく伸びる滑らかな長脚のラインを、淫らなまでに際立たせていた。
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