5話 女性たちの淫らな入浴
――訓練が本格化して四週間目、王都の冬は最も冷える時期に差し掛かっていた。
朝から空が白く塗りつぶされており、昼になっても太陽の輪郭が見えない。
気温は連日氷点下に近く、中庭の水溜りが朝から夕方まで凍ったままだ。
石造りの建物が冷気を蓄えており、訓練棟の内部でさえ吐く息が白かった。
風が北から吹き続けており、外套の裾が常に流れている。
夜の訓練が終わる頃には、全員が汗と土と埃で外套を汚していた。
その日の夜間訓練は、廃区画での追跡訓練だ。
終了したのは夜の八つ時を過ぎた頃で、全員が訓練棟に戻った時には体が芯まで冷えている。
石畳を踏むブーツの感触が重く、腕が疲れから鉛のようだ。浴室は訓練棟の端にある。
男女で分かれており、女性用は右側の扉だ。この時間帯、女性が先に入るのが慣習になっていた。
問題が起きたのは、レオンハルトが扉を間違えた時だ。
廊下のランプが一つ消えており、右と左の区別がつきにくい。
レオンハルトが勢いよく右の扉を開けた。白い湯気が廊下に流れ出る。
「……っ”!」
瞬時に彼の全身が固まった。湯気の向こうに、入浴中の女性たちの気配がある。
湯煙が立ち込める大浴場の中、温かな湯が肌を叩く音が響いていた。
透き通るような白肌のルシアは、濡れた銀灰色の髪をかき上げ、胸元から滑らかな腿の合間へと落ちる雫を、そのままに湯に沈ませる。
小ぶりながらも張りのある胸が水面で妖しい曲線を描き、湯の中に透ける下腹部には、白肌に映える薄い陰毛が濡れて繊細に張り付いていた。
その隣では小麦色の肌を持つイリスが、重量感のある豊かな胸を湯の上に浮かばせている。
浮力で浮き上がる巨乳が揺れるたび、その下部に広がる黒々と茂った剛毛な密林へと温もりが伝わり、粗い吐息が零れた。
湯船から少し離れた洗い場の片隅では、セレスティアがすべらかな白磁の背筋を伸ばして立っている。
均整の取れた肢体から戦闘装束を脱ぎ捨てた彼女は、腰まで届くプラチナブロンドを湯気に湿らせ、深く艶やかな紫銀色の瞳を少し潤わせていた。
コルセットの圧搾から解放された豊満極まる乳の双丘は、呼吸のたびに圧倒的な弾力を伴い緩やかに揺れ動いている。
セレスティアは柔らかな微笑みを浮かべつつも、下腹部に押し寄せる耐え難い尿意に、わずかに白腿を擦り合わせる。秘められた支配欲とは裏腹の、我慢限界に達した無防備な表情。
やがて意を決したように、美脚を少し開いて腰を落とすと——
静まり返る浴室に、秘所から勢いよく放たれる黄金の温流が、甲高い水音を立ててタイルを叩き始めた。
「んっ……ふぅ……っ」
白肌の腿を伝い流れる温かな黄金の液体と、湯気に混ざり立ち上る特有の匂い。
圧倒的な美貌と豊かな胸を誇る高貴な彼女が、隠すこともなく背徳の排泄に身を委ねる姿は、見る者の理性を完膚なきまでに打ち砕く淫らさに満ちていた。
出し切った後の秘部が、くびれと共に微小に収縮し、最後の一滴が滴り落ちると、セレスティアは満足気に熱い吐息を漏らす。
その洗い場の直ぐ隣に腰掛け、自らの下腹部へと手元を落としていたのはリゼットだ。
スリムかつ刺すような肉体美を持つ彼女は、巨乳の双丘を柔らかく揺らしながら、濡れて黒々と茂る密林のような剛毛を手入れするように指先で整え、丁寧に毛並みを撫で下ろしている。
氷のような青い瞳でセレスティアの放尿を冷徹に見つめつつも、無心で陰毛の処理を続けるその仕草には、どこか退廃的な色気が漂っていた。
「ふっ、二人とも何を魅入られている?」
豪快な水音を立てて割り込んできたのは、巨躯を誇るブリュンヒルダである。
燃えるような赤髪を濡らし、黄金色の鋭い瞳を光らせた彼女は、規格外の肉体を露わにして湯船から上がり込んだ。厚い胸板と肉厚な爆乳が重々しく揺れていた。
ブリュンヒルダは悪戯っぽく笑うと、放尿を終えたばかりのセレスティアの豊満な胸へと惜しげもなく太い手を伸ばし、その圧倒的な双丘を正面から力強く揉みしだく。
「ん……っ! 急に何を……っ!」
「はっ、いい張りしてんじゃねぇか! 尿を搾り出した後で、身も心もほぐれたってか!」
弾力あふれる柔肉の感触を確かめるように、指を食い込ませるブリュンヒルダ。
それに対して、セレスティアも負けじと妖しい微笑を深める。
そして彼女の巨大な爆乳へと、セレスティアも手を伸ばし返して、互いの豊満な肉体を鷲掴みにして肌を寄せ合わせた。
湯煙と排泄の残り香が微かに混ざり合う大浴場の中で、それぞれの魅力を放つ肉体と豊かな胸の押し付け合いが、どこまでも熱く艶やかな空間を作り上げている。
「――あ”っ”!? な、なんで教官が……!」
それは悲鳴に近い、甲高いルシアの声だ。
だが次の瞬間、レオンハルトの背中に衝撃が走る。ルシアではない。
脱衣場の扉の脇に立っていたマリアンヌが、バスタオルを肩に巻いたまま、盾を使う時と同じ精度で、レオンハルトの背中を足で押し出した。
彼が廊下に転がり出る。そして扉が閉められた。
「……痛い」
「当然です! 一体何をしているんですか!」
扉の向こうから怒気を孕んだ、マリアンヌの声が聞こえる。
「次からは、ちゃんと確認してから扉を開けてください! もう……!」
「……あ、ああ。そうする。すまない……」
「ふん、よろしいです!」
まるで胸を張るように、凛々しい声を出すマリアンヌ。
そして二十分後、レオンハルトが男性用浴室から出てきたところに、女性陣が浴室から出てきた。
ルシアが髪を下ろしたまま廊下に出てくる。腰まで届く銀灰色の髪が、湯上がりの湿気を含んでわずかに波打っており、白い肌が湯の温もりでほんのり赤みを帯びていた。青銀色の瞳がレオンハルトを見る。
「……えっち」
「本当に、すまない」
「……まあ、教官になら裸を見られても別に良いですけど」
「そういう問題ではないだろ……」
廊下の壁に背をつけたままレオンハルトは、どこを向いていいか分からない様子。
彼の顔は若干の赤みを帯びていた。
続いてイリスが横を通り過ぎる。灰銀色の髪を下ろしており、普段コートの内側に収めている尻尾が解放されて、廊下を歩くたびに揺れていた。金色の瞳がレオンハルトを一瞥する。
「恥ずかしいから見ないでくれ」
「見ていない」
「視線を感じたぞ」
「気のせいだ」
「獣人の感覚を馬鹿にする気か? まったく……」
そう言うと前を向いたまま、イリスは通り過ぎた。尻尾がレオンハルトの横を、ゆっくりと通過する。
セレスティアが廊下に出てきた。プラチナブロンドの髪を下ろしており、湯上がりの白い肌が廊下のランプの光を受けて柔らかく輝いている。深い紫銀色の瞳が、レオンハルトを見て、微笑んだ。
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