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第10章 読売マイラーズカップの挑戦と敗北
――春の京都競馬場。
読売マイラーズカップ。
華やかな重賞の舞台に、ステイゴナファイトは再び立っていた。
かつての輝きを取り戻そうと、鞍上の笠原も力を込めていた。
しかし、レースは想像以上の厳しさを見せた。
「逃げるは快速馬シルヴァーフラッシュ! ステイゴナファイトは中団からの追走!」
中間地点までは、ファイトの脚は確かに光った。
だが、最後の直線で伸びを欠き、前の数頭に飲み込まれてしまった。
結果は、6着。重賞での勝負強さはまだ遠い。
社内では、敗戦の知らせに一瞬、落胆が広がった。
だが、加賀谷はあえて前を向く。
「まだ終わらない。ファイトはこの敗北で、何かを掴むはずだ」
ファイト自身も、どこか焦りと悔しさを抱えていた。
そこから続くのは、勝てない日々。
GⅡ、GⅢに出走するが、好走は見られず、時に掲示板外に沈むこともあった。
しかし、そんな時期だからこそ、社員やファンから届く応援の声が輝いた。
「負けても走り続ける姿勢が勇気をくれた」
「勝つことだけが価値じゃない」
「ファイト、俺たちはいつもお前の味方だ」
年が変わり、ファイトはゆっくりと力を蓄えながら、
そして社内は変わらず彼を支え続けた。
Stay Gonna Fight
負けてなお、走り続ける勇気。
それが誰かの、希望となる―――




