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第18話 感謝

頭痛がひどくなってきて薬を飲んで、頭フラフラしてます。

変なこと書いてないですかねぇ・・・

 カーテンの間から差し込む光で目が覚めた慎は、隣で寝息を立てている鏡を、幸せに満たされた笑顔で見つめる。しかし、まぁ昨日はえらい事してもたわぁ・・・などと似非関西弁で自分に突っ込みながら頭を抱える。そうしているうちに、鏡が目をさまし大きく伸びをしていた。

「ん~!おはよう~・・・眠いね・・・」

 伸びをした瞬間、はだけた胸元からは、男も赤ちゃんも大好きなピンク色のものが見えたので、思わず視線を逸らす。あわわ・・・朝から刺激強すぎるでしょう・・・鏡さん・・・もう少し、恥じらいを・・・顔を赤くしながら考えていると、視線に気づいた鏡は、胸元を慌てて隠し、エヘヘと照れ笑いをしてバスルームへと足を運んだ。

 服を着替えて出てきた鏡と入れ替わり、慎も服を着替え二人は椅子に掛け、インスタントコーヒーを飲みはじめた。コーヒーを飲みながら、視線が合うと二人は、にへら~と笑いまたコーヒーを啜る。

「・・・昨日は・・・調子に乗りすぎましたね・・・嫌な思いしてたら、謝ります。あんまりにも、鏡さんが魅力的だったもので・・・自分を抑えられませんでした・・・」

 正直に昨日の事は、性急過ぎたと反省していたので、言葉にするが鏡は

「うふふ。そうだね~、いきなりだったからびっくりしちゃった。でも、嫌なことなんて一つもなかったよ?むしろ、このまま・・・まさか・・・なんて思ったりしたくらいだからねぇ~!でも、さすがに早すぎるだろ~ともう一人の自分が止めに来たのですよ?」

 首を傾げながら笑い、嫌悪などないことを伝えた。それを聞いた慎は、頭を下げ

「ありがとうございます。自制できなかった自分が恥ずかしいです・・・いや、ほんとに・・・」

「だから、私も途中まで同じやったから、おあいこなんやで?だから、頭なんか下げらんといて?」

 恥ずかしそうに笑いながら、右手を顔の前で振っていた。そして、「冗談じゃなく最後までも、ありかな?なんてのも考えてしまったからなぁ・・・」慎には聞こえないような声で、声が漏れた。


「じゃあとりあえず、昨日の事は置いといて、チェックアウトしましょうか?」

 鏡も同意し、時間も迫ってきていたので、二人はチェックアウト準備を始めた。ホテルを後にし、車に乗り込み車が滑るように動き出した。


 昨日は、いろんな事が起こりすぎて、ドライブらしいこともできなかったので、今日は昨日できなかった事をする事にした。

 ドライブ中、近場の寺社を巡り、歴史や所以を関係者に聞き、へぇ~などと相槌を打つ二人だった。そうしているうちに夕方となり、そろそろ送りますね?と鏡に伝えると、にっこりと笑いながら頷いていた。今日は、出会った神社まででいいという事だったので、神社の近くまで送り届け神社を後にする。


 信号待ちで大きく深呼吸をした慎は、ふぅ・・・いやに濃厚な二日間だったな・・・

 そう考えながら、恍惚を浮かべた笑顔をハンドルにこすり付けていると、横断歩道を渡っているカップルに蔑むような視線を向けられたことに気づき、姿勢を正すことにした。車が祖父宅に到着すると、爺さんが満面の笑みを浮かべながら、母屋からでてきた。

「おかえりなさい。慎よ、初デートでお泊り?初彼女でお泊り?やらしいのぅ、いやらしいのぅ?今までのお前からは考えられんほどの積極性じゃ!儂は、うれしいよ!」ガッツポーズをしながら感慨深そうに語りだした祖父をみた慎は、苦笑いを浮かべ、「あはは、ただいま」と乾いた笑いしか返すことができなかった。

「で?最後まで?まさか初お泊りでそんな・・・破廉恥な・・・慎!今日は赤飯じゃな!」

「いやいや待ってよ!なんで、最後までが前提なってんだよ!初彼女おめでとうだけでいいじゃんか!」

 そんなやり取りをしていると、ふと慎に違和感が芽生えた。ん?あれ、なんか違和感が・・・なんだ?腕を組んで考えていると、ニヤニヤと笑いながら母屋から出てきた優希が見えた。

「そうだよ!彼女できたなんて言ってないじゃんか!優希、お前なに早速報告してんだよ!」慌てふためきながら優希を指さすと、

「え~だって目出たいじゃないかぁ~、今日顔出したら帰ってきてないって聞いてエロイ想像したのは確かだけどね。」と悪びれもせず言い放った。それを聞き、大きくため息をつき諦めた慎だった。

「まぁまぁ、目出たいことには違いないしのぅ。とりあえず飯でも食ってけ、今日はお前たちもいるから、すき焼きじゃ。」嬉しそうに笑いながら母屋に戻る祖父をみた慎と優希は、

「「じゃ、ご馳走になります。」」三人は母屋に戻っていった。


 すき焼きをつつきながら、

「あっ、爺さん車ありがとう!なんか色々あったけど、あの車のおかげもあって楽しい時間をすごせたよ。」

「そうかそうか・・・楽しめたなら、それでいいじゃないか。」

 嬉しそうに笑いながら、すき焼きに手を伸ばしていた。

「ほんとほんと、お前があんな車乗ってるって知って、俺のハートはドキドキ〇リキュアだったぜ?」優希よ・・・なんだそれ・・・


「まぁ、優希と遭遇したってのも悪い事じゃなかったと思うんだよなぁ。結果、鏡さんを付き合えるようになったわけだから、ありがとう。あれがなかったら、もしかすると交際に発展しなかったかもしれないしね。」

 突然、感謝の意を伝えられた優希は

「ゲホっゲホッゲホッ・・・う~なんだ突然。びっくりさせるなよ。」

 肉を口に含んでいた優希が咽(むせ)た。

「いや、結果ってさ色んな要因が重なり合って出るもんだろ?だから、今までの結果という事象は、自身の行動だけでなく、周囲の出来事も関係してるわけだ。なら、車を貸してくれた爺さんにも、俺たち二人がバイトをするきっかけになったお前にも、感謝の気持ちを伝えたかっただけなんだよ・・・実際、バイトしているときの俺を見て、自分の感情を確認する事ができたと今日話しして聞いたんだ・・・だから、ありがとう。」


話しを黙って聞いていた爺さんは、ゆっくり何度も頷き「そうだね、すべての出来事に感謝することは大切だと思うよ。優希君に感謝することも、正しいだろう。だから・・・」

「「だから?」」二人は、祖父に視線を集めると

「早いうちに、また連れてこい!そして、願わくば儂が元気なうちに孫を・・・抱かせておくれ・・・」

弱弱しく話すが、

「いや、爺さん・・・すでに孫である俺は抱かれたわけだが・・・」

「おや、失念ひ孫じゃな・・・」イシシと少年のような笑顔をこぼす祖父を見た二人に、笑顔が伝染した。




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