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第12話 確保

 皆さんこんにちわ!今日は、正義感を建前とした下心満載の行動をしたところ、涎をたらしながら幻を視る人の介護をしなければならない状況に落ちいってしまった慎です。皆さんもこんな事にならないように、慎重に行動したほうがよろしいかと思いますので、助言を差し上げたいと思います。


 素早く警察もしくは救急車を呼びましょう!以上です。


 そんな馬鹿なことを想像しながら、目の前にいる人から逃げようか悩んでいると、視界に入った鏡が心配そうにこちらを見ていることに気づいた。そうしているうちに、警察車両が停まり警察官が降り、こちらに足早に歩いてくる。男は、猫背になり呼吸が荒くなり始めた。

「あ・・あの大丈夫ですか?気分が悪いのなら、座りましょうよ・・・」

 恐る恐る声をかけると、男は首だけをぐるりとこちらに向け、

「お前も、蟲だな・・・蟲は俺を襲うんだ。最初は俺を油断させるために下手に出てたんだな。俺には分かるぞ!仲間の蟲を呼んだんだなああああぁぁ」


 意味の分からないことを、言い出したと思った瞬間に鞄へ手を突っ込み、銃のような物を握りしめ、銃口を慎に向ける。咄嗟に回避行動をとった。銃を持った右手を左手で払いながら踏み込み、体を反時計まわりに回転させ右肩を男の体に密着させ、男の水月に肘を入れる。男の体から嫌な感触を感じるが、動じることなく反撃されないよう攻撃力を奪うことに専念する。水月に受けた衝撃での苦しさから、膝をつき手から零れ落ちた銃を慎は足で蹴り飛ばし、手が届かないようにする。

 ひざまづいた男は、恨めしい目つきで慎を見上げるが、すべてを見透かすような慎の瞳を見て、嗚咽を漏らしながら震えだし体を丸めた。

 慎は、反撃に備え男の右斜め前に移動する。先ほどの男の動きから右ききと判断し、利き手での攻撃がされにくい場所へと歩を進め、警察官が到着するまで待つ事にした。


 警察官の視点

 通報があり、現場に到着した。通報者はさっき検問で車を見せてもらったカップルだった事に少し驚いた。だが、今それは横に置いとかねばならない、対象である男の様子がおかしいのがわかる。まずい暴れ出しそうだ。さっきの車の運転手に危害がおよびかねない。そう判断した警察官が

「そこから、離れっ」

 逃げるよう声をかけようとしたが、言い終わらないうちに、男は鞄から銃を握りしめ、協力者の男性に銃口を向ける。

 くそっ一般市民になにしてやがるんだ!間にあえ、間にあってくれ!念じながら、容疑者に向かって走っていた・・・

 そして、銃口が完全に協力者に向いているのが確認できた。


 ダメだ。間に合わない。そう思った矢先に、銃口を向けられた協力者の姿が、揺れるように動いた。


 目の前で何が起こったのかわからなかった。協力者の姿が揺れたと思ったら、容疑者が膝をつき嗚咽を漏らしている。協力者は、容疑者から手の届かない位置に、銃を蹴り飛ばしていた。容疑者を確保しようと、立ち上がらせると、容疑者は協力者と目が合うと声にならない悲鳴を上げ、座り込んだ。精神的なものなのか、麻薬によるものなのかは、今は判断できないが錯乱していることには違いない。手錠をかけ応援にきてもらったパトカーに押し込み、協力者の男性に怪我などないか気遣う。

「大丈夫ですよ。」

 にっこりと優しい笑顔で応えてくれ、警察官は安心した。

「しかし、危ないですよ。怪我がなくてよかったですけど、次からは逃げてくださいね?」

「そうですよね。すいません。まぁでもあの人愛想が悪かったけど、お巡りさんが来るまでは意外と普通だったんですけどね。お巡りさん見た瞬間から、涎垂らしながら様子がおかしくなっちゃったんで、びっくりしましたよ。」

 バツが悪そうに頭を掻きながら答える協力者を見て、まぁそうだよね、驚いたら、咄嗟に逃げれないよなと思い協力者に同情する。だが、容疑者が膝をついていたのを思い出し、

「そういえば、何故容疑者は膝まづいていたんですか?」

 疑問を口に出したが、その回答に警察官は驚き声を失った。


 慎は、警察官にあぁ銃を持った手を払い、肘を水月に放り込んだだけですよと、ゼスチャーを混ぜながら事もなげに説明すると、警察官が呆気にとられているのをみて、これぐらいの事で驚かれるのかと思ったが、

「祖父から、護身術なんかを習っていたので、思わず体が動いたんですよ。あはは」

 乾いた笑い声を出しながら説明をすると、なにか習っていたんなら分からないでもないなと、納得してくれた。

 しかし、事情聴取があるので申し訳ないが、警察署に来てもらえないかとの事だった。どうしようかと悩んでいると、鏡が背中を軽く叩き

「なにも悩むことないでしょ。さっさと警察行って終わらせましょう。市民の義務だよ、義務!」

 とにこやかにサムズアップをしながら慎の背中を押した。

「わかりました。じゃさっさと終わらせて、続きですね。」

 警察官も、できるだけ早く終わらせるんで、お願いします。そして協力ありがとうと謝意を伝えてきた。

 それを聞いた二人は、車に乗り込み警察署に向かい、事情聴取を受けることになった。

読んでいただきありがとうございます。

もう少し頑張って書いてみようかなと、思います。

勉強が必要ですね。本当なんでも勉強しないといけませんね。


本を読んで勉強ですね。

引き続き読んでいただけると嬉しいです。


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