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中古にまつわる怖い話と奇妙な話  作者: 夏の月 すいか


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トラックがぎゅうぎゅうのとき

 ―買取集荷ドライバー  尾家島(おかじま)さん(仮名)の話―


 尾家島さんの仕事は、店舗で買取った商品をトラックで集荷して、倉庫に運ぶことだ。

 近隣エリアの数店舗を回って商品をトラックに積み、倉庫で降ろす。それを一日2~3往復行う。そして翌日は違うエリアで同じことをする。 


 荷物の積み下ろしは店舗スタッフや倉庫スタッフが手伝ってくれるので、運転が好きな尾家島さんは一人で気楽にできるこの仕事を気に入っていた。

 


 ときどき変なことがある、と教えてくれた。



 「運転中に流れているカーステレオの音楽の切れ間で車内が静かになった時に、荷台から大勢の話し声が聞こえてきたことがあったね」


 「信号待ちをしているときに荷台から聞こえたんだけど、閉じ込められた人がバンバンドンドン壁を叩くみたいな音がしたことあったな」


 「晴れた日だったんだけど、積んでいた本の約三分の一が雨に濡れたみたいにビショビショになってたのは不思議だったよ」


 「ベビー用品ばっかりを積んだときがあって、降ろす時に中から赤ちゃんの泣き声が聞こえたのはさすがに恐かったな。扉を開けたら、当たり前だけどシーンとしてた」


 「変な事が起きるときって、商品がぎゅうぎゅうに載ってるときが多いね。いろんな人の物が押し込められてる状態だからね。何かあるんだろうね」


 尾家島さんは今も元気に仕事を続けている。


 「不思議なことはあるけど、たまにの事だし。ただ不思議なだけだから」と言ってベテランらしい豪快さで笑った。


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