45話 さすがは……
いいサブタイが思いつかなかった…
1939年4月
【フランコ将軍、スペイン内戦の勝利宣言!】
おめでとう? なのかな? でもこれで、スペインは共和派とバスクやカタルーニャを弾圧するから、内戦が終わってもこれらが大変そうですよね。前世の記憶的にも、未来でも火種を抱えたまま燻ぶっていましたもんね。
まあ、第二次世界大戦中は、中立を守ってくれたらそれでいいや。ジブラルタルをイギリスが保持し続けるのは、日本が欧州情勢に関与するには必要不可欠ですので。
赤道を二回超えることになる、喜望峰周りは大変そうですしね。イギリスに行くのには、パナマ運河経由と喜望峰経由、どっちの方が近いのでしょうかね? 少しパナマ運河経由の方が近いのかな?
でも、一番距離が短くて済むのは、スエズ運河、ジブラルタル経由だと思います。
そういった意味においても、ジブラルタルをイギリスが保持することが重要になってくるのであります。
日本が関係なくても、イギリスにとってもスエズ運河と並んで最重要な、海の要所だから、未来でも保持し続けているのでしょうね。
スペインが、イギリスに喧嘩を吹っ掛けてまでして、ジブラルタルを取り戻す気概がないともいいますけれども。
しかし、hoiのドイツプレイ時には、スペインが中立のままの方が、ドイツ軍及び枢軸加盟国が守る海岸線の距離が短くて済むので、征服プレイ時以外は、スペインを中立のままにさせていたよなぁ。
ということは、スペインが枢軸に加盟してくれた方が、上陸地点が増える分だけ、連合国が有利に戦争を運べるようになるのか?
いや、でもあれは、所詮はゲームであって、現実として考えれば、陸路での補給線が長く伸びる分だけ、イベリア半島からドイツに向かっての侵攻は、とても無理がありそうな気がしますね。
途中にあるピレネー山脈も邪魔になりますしね。
【イギリスで徴兵制を導入! ドイツとの戦争を見据えてか?】
へー、イギリスっていままで徴兵制ではなかったんだ。知らなかったよ。でも、それだったら、第一次世界大戦の時はどうしたのでしょうね? もしかしたら、大戦が終わった後に一旦徴兵制を廃止してたのかな?
それを今回、次の戦争を念頭に復活させたのかも知れませんね。もう、イギリスはドイツとの戦争は不可避と判断したということでしょう。
それなのに、チョビ髭伍長は、このシグナルですらブラフだと思って、判断を間違えてしまったということでしたか。
いやまあ、独ソ戦がなければ、どうなっていたのかまでは分かりませんけど…… でも、アメリカが参戦すれば、独ソ戦がなくても最終的には、ドイツが負けていたような気がしますね。
【ドイツがポーランドとの不可侵条約を破棄! 独波開戦は秒読みか!?】
うん? ああ、この頃のドイツは、ちゃんとした手順を一応は、まだ踏んでいたのか。
でも、早速、チョビ髭伍長の誤った判断が出てくるとは。大まかな歴史の流れを知っていて、現実に起きる出来事を新聞を読んで確認すると、なんでそうなるの? とか、そうじゃない! とか色々と妄想が捗ります。
まあ、これは遠く離れた欧州での出来事だから、そう思えるのでしょうね。日本が当時者の場合では、こうは行かない気がしますし。
さて、来月はノモンハン事件が発生する確率が高かったのでしたね。
お父様に聞いたところによると、ジロとかいうヘッツァーもどきの駆逐戦車だか自走砲の生産も軌道に乗って、かなりの数のジロがチハたんとともに満州に送られているみたいなのです。
これで、史実のような火炎瓶を使った肉弾突撃を行わなくてもよくなる気がしますね。
戦闘機も、キ27の配備は順調のようですし、いつでも、かかってこい! こんな感じでしょうか?
でも、戦闘が発生しなければ、それに越したことはないのですけど、多分無理なんだろうなぁ……
1939年5月
【男鹿半島で地震! 死者は三十人前後、負傷者多数!】
うげっ! 秋田で地震発生ですか…… こんな地震があったなんて知らなかったよ。でも、死んだ人には気の毒ですけど、これで一段と防災の意識を啓蒙することができそうですね。
また、私の精神をガリガリと削ることになりそうなのが、玉に瑕ではありますけど、日本人の生命と財産を守るためには仕方ありません。
私は国民の血税によって、贅沢な生活をしている身分なのですから。でも、贅沢といっても、ほんの少しだけなんだよ? いや、本当に。
私が自由に使える月のお小遣いは、50銭なんですから…… 主に、酢昆布や駄菓子に消えてますが。
そうではなくて、日本放送協会に行かなければ!
『おがのじしんでなくなられたかたに、あいとうのいをひょうします。また、ひさいされたかたがたの一日もはやい、ふっこうをねがっています。ていこくしんみんのみなさま、人がこまっているときは、おたがいにたすけあいましょう。
また、今回のじしんでわかったとおもいますけど、ていこくはじしんがおおいですから、さいど、つね日ごろから、ぼうさいのいしきを高めましょう。ふじのみやさくらこからのおねがいでした』
『藤宮桜子内親王殿下からのメッセージをお伝えしました。時刻はまもなく、午後七時になります。こちらはJ-AK、日本放送協会東京第一放送です』
うん、疲れた……
【秋田へと日本各地から救援物資が続々と到着!】
不謹慎かも知れないけど、地震の発生が冬じゃなくて助かりましたね。冬の東北や北海道での地震発生だったら、家を失った人が寒風の中で凍死しちゃいそうですしね。二次災害は、人災の面を多分に含んでいるのですから。
【建築物の耐震性を法令で厳しく規制する動きが活発化!】
まあ、そうなるよね。新たに建てる建物は基準を厳しくしないと、せっかく家を建てたのに、地震でぺしゃって潰れてしまうのももったいないですし、人命も助かりますので、この流れは必然でしょう。
【内務省から建設局が分離して、建設省を設置する声が高まる】
ん? これは、耐震基準問題にかこつけて、内務省の権力を削ぎ落とす勢力の暗躍でしょうか? まあ、政治家からすれば、大臣のポストが増えるわけですから、内務省は解体したいのだろうね。
内務省と、内務官僚の抵抗は激しそうではありますが。
それと、建設局じゃなくて土木局だと思います。内務省に建設局なんてありませんから。まあ、建設局でもいいんだけどさ。
あと、建設省が設置されるのであれば、大臣官房の都市計画課も移動でしょうか?
ちなみに、私的には、どっちでもいいや。内務省を残すのと解体するのでは、どっちがお得なのかよく分かりませんので。
それよりも、なんか忘れているような気がする……
ん……?
あっ!?
そうだ! イタリアがアルバニアに侵攻してなかったんだ!
なんでだ?
この期に及んで、イタリアはヘタレたのか?
さすがは、ヘタリア……
もしかしたら、ムッソリーニが寛容さと友愛に目覚めてしまったなんてことはありませんよね?
でも、イタリア人は、他の欧州諸国に比べたら、ユダヤ人にも多少は寛容だったみたいですので、その寛容さをアルバニアにも発揮した可能性はあり得そうですね。
さすがは、我らのドゥーチェ! 人が出来ないことを平然とやってのける! そこにしびれる! あこがれる!
ドイツとの同盟もまだ締結してませんし、欧州情勢はどうなっているのでしょうかね? もっとも、鋼鉄協約は、もう少し後だったかも知れませんが。
しかしこれで、アジアに続いて欧州でも、史実とは違う流れになってくるのかも知れませんね。
連合国所属、イタリア王国。なんて架空戦記みたいなことが起きる可能性も、多少は芽があるのかな?
もっとも、イタリアがアルバニアに侵攻するしないが、どれだけ欧州情勢に影響を及ぼすかについては、?マークが付くのですけれども。
なんといっても、アルバニアは人的資源がマイナススタートの国ですし、未来では国を挙げてネズミ講を流行らした挙句に、破産しちゃうような小国ですしね……
なんで、国として存続しているのか不思議な気がしないでもありません。