表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現代ダンジョンで触れたものの寿命を吸い尽くす最凶スキルを得た社畜のノンストップ現代無双  作者: にんじんさん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
25/30

第25話概念の腐食


「バ、バカな……。あの巨神の超再生が、完全に押し負けている……!」


剣聖アーサーが、地べたに這いつくばったまま、呆然と空を見上げて呟く。

新宿の上空。

ビルほどもある終焉の巨神の巨体は、すでに下半身の半分以上がボロボロの赤黒い砂へと変わり、ボロリ、ボロリと崩れ落ちていた。

怪物は必死に周囲の闇の魔力を集め、肉体を維持しようともがいている。だが、その魔力という「エネルギー」すらも、俺の時間進行の前には無力だった。


「無駄だ。お前の集めているその魔力だって、物質である以上、数万年放置すれば霧散して消えるんだよ」


俺は巨神の胸のコアへと、じわじわと近づいていく。

巨神は最後の抵抗とばかりに、自身の「存在の概念」そのものを爆発させ、周囲の空間ごと俺を消滅させようとした。世界のことわりをねじ曲げる、深淵の絶技だ。


「これならどうだ! 空間ごと、お前の存在を無に帰してやる!」


漆黒の光が俺を包み込む。

後方の冒険者たちが「佐藤さん!」と悲鳴を上げた。避難シェルターの生中継を見ていた何億人もの人々が、息を呑んで画面を凝視する。

だが、光の中から、俺の声が静かに、そして冷酷に響いた。


「概念の攻撃? だから何だよ。その『概念』が生まれてから消えるまでの時間、全部今ここで進めてやるよ」


――『時間搾取タイム・ドレイン』。最大解放。


キィィィィィン……!


空間を揺るがしていた漆黒の光が、突如として輝きを失い、古いセピア色の写真のように色褪せていった。

概念という形のないエネルギーすらも、無限に近い時間を経過させられれば、その意味を失って虚無へと腐食していく。

俺の右手は、ついに巨神の胸の奥にある、邪悪に輝く『深淵のコア』へと届いた。


「あ、あ、ああ……。私は、深淵の神だぞ……。人類ごときに、時間が、私の時間が……!」


「神様だか何だか知らないが、俺の日常の邪魔をしたのが運の尽きだ。お前のその膨大な寿命、全部俺の『貯金』にさせてもらうぞ」


ガシッ、と核を握りつぶす。

次の瞬間、世界が目眩を起こすほどの凄まじいエネルギーが、俺の体内へと逆流してきた。


【対象の『時間(寿命)』を十万年搾取しました】

【現在の残り寿命:100,795年】

【世界滅亡の深淵ダンジョン、完全消滅を確認しました】


「ギャあああああああああああ!」


巨神は断末魔の叫びを上げ、その巨体ごとサラサラと、ただの巨大な砂の山へと変わって新宿の街に崩れ落ちた。

上空の漆黒の渦が、まるで嘘だったかのようにフッと消え去り、東京の空に、綺麗な星空が戻ってくる。

世界を滅ぼすはずだった大災厄は、俺のチート能力の前に、ものの数分で「お掃除」されて終わったのだ。


読んでいただきありがとうございます!

次回もお楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ