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現代ダンジョンで触れたものの寿命を吸い尽くす最凶スキルを得た社畜のノンストップ現代無双  作者: にんじんさん


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13/30

第13話現代社会のルールが変わる日


シンの生配信、そしてギルド本部での黒岩の失脚。

あの夜を境に、世界は完全にひっくり返った。ネット上は、俺の持つ『時間を操る能力』の話題で一色になり、世界中のメディアが「物理法則を超越した人類」として俺の素性を暴こうと躍起になっていた。

だが、俺はそんな喧騒を余所に、自分が新オーナーとなった『帝国システム開発』の社長室で、のんびりと淹れたてのコーヒーを飲んでいた。


コンコン、とドアが控えめにノックされる。

「佐藤社長、本日のスケジュールですが……」

入ってきたのは、かつて俺を怒鳴り散らしていたチーフの大河原だ。

今の彼は、俺に3年分の寿命を吸い取られて50代のような見た目になり、完全に牙を抜かれた犬のようにおどおどとしていた。

「ああ、大河原。根津(元社長)と一緒にトイレの掃除は終わったのか?」

「は、はい! 隅々までピカピカに磨き上げました! 何か他に御用はございますでしょうか!」

大河原はペコペコと何度も頭を下げる。

「ならいい。今日の午後のアポイントは全部キャンセルにしてくれ。少し静かに過ごしたいんだ」

「かしこまりました! 失礼いたします!」

大河原が脱兎の如く部屋から出ていく。かつて自分を苦しめた人間たちが、今や自分の顔色を窺って這いつくばっている。スカッとする日常だが、これすらも今の俺にとっては、通過点に過ぎなかった。


俺はスマホの画面で、現在の世界情勢をチェックする。

アメリカ、中国、ヨーロッパ。世界各国の政府や、超巨大企業のトップたちが、こぞって俺の存在に危機感を募らせているらしい。『触れただけで兵器を無力化し、寿命を奪う男』。そんな存在を、国家が放置しておけるはずがないからだ。

「さて、次は何が来るかね……」

呟いた瞬間、社長室の固定電話がけたたましく鳴り響いた。

受話器を取ると、相手はギルドの新しい最高責任者からだった。その声は、これまで聞いたこともないほど緊張で震えている。


「さ、佐藤誠様でしょうか……! 突然の御連絡、大変失礼いたします!」

「なんだ? 黒岩の件なら、もう片付いただろう」

「いえ、違うのです! たった今、内閣官房から直々に、佐藤様への『特命要請』が入りました。……日本のトップ、総理大臣が、どうしてもあなたと直接お会いしたいと、国会議事堂の奥でお待ちになっておられます」

総理大臣。

国家の最高権力者が、ついに動き出したわけだ。

「総理が俺に何の用だ。まさか、黒岩みたいに国家の力で俺を拘束しようってわけじゃないよな?」

「滅相もございません! 国家元首たちは、あなたの力を『恐怖』しているのです。どうか、穏便にお話を聞いていただけないでしょうか……!」

受話器の向こうで、新しい支部長が必死に懇願してくる。

「いいだろう。国のトップがどんな顔をして俺に縋り付いてくるのか、ちょっと見てやるよ」

俺は上着を羽織り、社長室を出た。現代の法律も、国家の枠組みも、もはや俺を縛る鎖にはなり得ない。俺はただ、自分の気まぐれで、世界の中心へと歩みを進めるだけだった。


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