短歌 その11
きちんとサヨナラをしなかったから未練ばかりが胸を焦がしてる
過去だって君に恋していたわけじゃない君だから愛している
君が優しすぎるのが悪いボクにすら期待をさせてしまうんだ
あなたが想像するよりも私は覚悟してあなたに恋してる
幸せにしてほしいと君は言わない幸せになろうと笑った
人の夢は儚いって漢字を分解した君は信じてる
サヨナラを言うのは得意じゃないというあなたはおやすみと笑う
勇気なんてない僕にできることがそれだけだった弱虫なだけ
小さく咳をする度にわたしの代わりにあなたが辛そうにする
砂糖に惹かれる蟻のようにあなたが飲むコーヒーで溺れている
抱きしめた君の寝息の音に安心して目を伏せる深い夜
わたしが先に泣いちゃうから君が泣くのを我慢して笑ってる
君だって輝きたいだろう夜が終わらないネオンで消える星
この気持ちを便利な言葉でラベリングしたくないのと君は言う
検索履歴に残っている過去なんていらないからdeleteする
あなたの育った場所の海が見たかったと君は泣きながら言った
死ぬなら勝手に死ねばいいわたしは地獄の底から見ているから
あなたの一番星になりたかった 私はスターダストなんだね
春になったと桜が咲いたから俯いたまま泣くしかなかった
楽園で幸福になる保証よりもあなたとの地獄を選ぶ
散るから美しいと笑う君は白い桜吹雪で消えていく
「死にたい」という言葉がありふれた日常にあるぐらいには近い
削れるのは睡眠時間ぐらいかと考えていたら夜が来た
傷ついた分だけ優しくなれるとしたら欠陥品の間違い
「もっと強くなるよ」って言わないくていいよ。そんな傷だらけの手で
春なんて来なくていいし、暖かくならなくてもいいよ。君が散る




