短歌 連作
『キス』
合図はニュートンのリンゴみたい 落ちるように自然とキスをした
そっと唇が重なった時 愛が灯ったような気がしたけど
どれぐらい瞳を閉じていればいいの 知らなかったから笑われた
『花火』
エアコンの効いた部屋の中で響く音にて花火大会を知る
重い体を引きずって窓によって音だけ楽しむ夜の華
次のチャンスはあるのだろうかと想い出の中の花火を描く
連作『愛に正解はない』
誰かを傷つけずにいられない君を愛している嘘じゃないよ
君は誰かを愛したいだけなのに伝え方がわからないだけだ
僕はそんな不器用な君を待ってるから独りでは泣かないで
『理性などなければ喜べたのだろうか?』
私の肉体が女だと思い出させる毎月の主張
激痛に耐えかねて薬を飲みながら早く終わりにしてほしい
痛みを伴う女の幸福などいらないと否定的になる
子どもを産むことなどできない体にもサイクルが刻まれている
欠陥だらけの遺伝子でも本能は子孫を残したいらしい
多様性を謳い個性だと言うハンディキャップは邪魔なだけ
当たり前が私にとっては当たり前じゃなかったと突きつける
動物に知性を与えたことを信仰してない神に怨嗟を
『神さまにだって揺るがせない』
私にとってのルーティンは他者から見れば奇怪だと思う
わかりやすい同情差別の目で見られるのには慣れてしまった
理解はされない完治はしないそんな病に奇妙な目をする
生き続けるための選択肢が薬に頼るしかない病理だ
専門医が気がついたときには手遅れだったのだから笑えない
明日があると信じている人が幸福な人生に見えてくる
手の平に乗せた数の錠剤の数にまだ私は屈しない
『君は大人になった』
玉子が上手に割れなくて目玉焼きが作れなくて泣いた君
焦げたホットケーキだって君が作ってくれたのならご馳走だよ
幸せにしてくれた人のためにチョコレートケーキを焼いている
そろそろ味見役は卒業かな寂しくなるけど誇らしいよ
『戦』
人を殺した数で貰った勲章の重たさは軽いですね
誰もが観衆 最前線で戦う兵の気持ちは無視です
守りたいものために誰かの守りたいものを奪うという皮肉
『それでも純度の高い恋だった』
分かりやすいぐらいに片想いしているのに君にだけ届かない
君を抱きしめる理由が欲しかった ハッピーバースデーと呟く
君の手を取れなかった日から後悔ばかりしたまま大人になる
『カウントダウンされていく星の終わり』
君は熱心に燃え尽きた星の残骸だけを追いかけ続ける
君が飽きるまでこの地球の果てまで歩いていこう約束をする
地球最後のディナーは任せて君の大好きな甘口カレー
『想像力が足りないと恨む気持ちも失せた』
ガチャ運だと言えば惨めになるだけの人生だけれど、生きてる
生まれる前から決まっていたハンデを個性と呼ぶには疲れてる
幸せそうな人生を歩いている人を見ては石ころを飲む
『道』
綺麗な星空だ こんな世界なら君とどこまでも歩きたいよ
君と歩くなら平坦よりも困難なぐらいがピッタリだよね
遠回りも寄り道も君と一緒だったから悪くなかったな
ブクマ、評価、ありがとうございます!
☆が★になるとめちゃくちゃ嬉しいので、お気持ちの分だけ色替えをしてくれると私が嬉しいです!
誤字報告も受け付けているので、心の広い目で見てもスルー出来ないような誤字脱字誤変換がありましたら、ぜひともご報告をお願いいたします!
周囲から誤字脱字女王と言われるほどリアルで言われるほど酷いので!
誤字をしたまま全世界に公開していて、年単位の後からこっそりと修正する方が恥ずかしいのです!




