↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デンサバ!  作者: 豚まん
第五章
PR
30/36

堕天vs電華

 三回戦からは夢ヶ丘市民会館から専用のデンサバスタジアムになるみたい。あてなたちはデンサバスタジアムまでバスで移動していた。

「うわーすごい。」

 巨大なスタジアムにはお客さんがいっぱいいて、入り口には人だかりができていた。

「メイちゃん、あの人だかりは?」

 スタジアムの入り口に、誰かいた。

「なんか今人気のアイドルらしいぜ。」

 クララ会長との戦いにいたようなお兄さんたちが集まっていて、その中心にはまるでアニメみたいなコスプレをした女の子がいる。

「デンサバ盛り上がって行こーにゃー」

「にゃー」

 おへそを出して、猫耳姿の女の子。夏先輩によるとニャーズって言うアイドルみたい。黒い忍び服に猫耳、黒髪が可愛いなあ。

「さあいくわよ。」

 さくら部長に言われて、いよいよスタジアムに入る。メイちゃんは真っ直ぐスタジアムを向いていた。

 スタジアムから歓声が聞こえてきた。控え室にいてもアナウンサーの声が響いて緊張してきた。

「さあいよいよ始まります!三回戦、電華対堕天!」

「いよいよですね。さくら部長」

「ええ。そうね。そろそろいくわよ」

「この後は選手紹介です!」

 アナウンサーの声が遠くで聞こえてきた。

「いい!堕天戦は私達、電華にとって一番の山場よ!メイちゃんのライバル、そしてあてなの師匠、絶対負けられないわね。いくわよ!電華高校ー」

「サバイブ!」

 さくら部長の出した手にあてなは手を重ねる。隣のメイちゃん、夏先輩、みんなの手が重なった。

 ◇

 あてなはスタジアムに出て整列する。そして隣のメイちゃん、さくら部長の顔が引きつっていた。

 その理由はすぐわかった。

「堕天高校のスタメンは、因果真雪、桜庭リリー,矢見レミア、真白麗姫!」 

 観客席からはブーイングが聞こえてきた。堕天側のベンチを見ると瑠衣師匠が真っ直ぐメイちゃんを見てる。

「はあーい、全国のお兄様っ。矢見レミアよ!お兄様応援してね」

 茶髪のスタイルのいい女の子が指をスタジアムに向けると歓声が上がる。

 どういうこと?瑠衣師匠出ないの!

 まだ状況が理解できないよ。そのまま意識がだんだん熱くなってきて、スタジアムがビル街に置き換わっていく。

 廃墟と化した廃ビル。あてなの隣にはメイちゃん、さくら部長、夏先輩がいる。

「先輩!なんで瑠衣師匠出ないんですか」

 あてなが聞くとさくら部長は唇を噛み締めるようにしながら呟く。

「詳しくは分からないけど……、堕天にとってここからは連戦なの。一番の鬼門である羅刹館を乗り切った上でこれからの事を考えると」

「まあ主力を休ませるにはここってわけだな」

 夏先輩もそう答えた。

「そんな」

 驚くメイちゃん。

 さくら先輩は大きく息を吸い込むと全員に聞こえるように囁く。

「四天王を速攻で落とすわ。」

「まじ?」

「ええ。前半30分で四天王二人、因果真雪と桜庭リリーをやれれば堕天でも瑠衣を出すしかない。」

 さくら部長の作戦はこうだ。メイちゃん、夏先輩、あてなの三人で因果真雪、桜庭リリーに速攻を仕掛けて落とす。残りの二人はさくら部長が時間を稼ぎながら相手をする。

「でも、どうやってこの廃ビルだらけの場所から誘い出すんですか?」

 辺りは何かの大戦の後みたいに壊れた瓦礫でいっぱい。

「そうね。とりあえず陣形を組んだ上で、敵と遭遇したら狙うしかないかも」

「私がやる」

 メイちゃんだ。

「私が誘き寄せる」

「大丈夫?」

「うん。任せて」

 メイちゃんはスナイパーライフル『ケルベロス』を実体化させるとスコープを覗く真似をした。

 その時だった。前方にある廃ビルが砕けて弾丸の雨が降り注ぐ。

「大丈夫まだ距離があるわ」

 さくら先輩の指示でメイちゃんが応戦。背後からクナイが飛んできた。

「やっと会えましたね。紫耀メイ。私の瑠衣を苦しめる諸悪の根源。」

 咄嗟にかわすメイちゃん。あてなも振り向く。

「因果真雪。見参。」

「お兄様!見ててくださいね、レミア頑張っちゃうから」

「わっ私、スタメンから外れたら地元に迷惑かかっちゃう。」

 あれが選抜チームかあ。

 水色の忍者衣装の因果真雪ちゃん、おしゃれな茶髪の女の子、更にその隣にいる白髪の気の弱そうな女の子。囲まれちゃってる。

「瑠衣は小さすぎて覚えてないんじゃない?」

 メイちゃんはちょっと意地悪っぽく呟く。

「まっまた真雪のことバカにしましたね。小さい!胸ですか!また胸ですか!」

 あっメイちゃんの作戦だ。あてなの手を夏先輩が引っ張った。

「来い!さっきのガトリングを仕留めるぞ」

 あてなは瓦礫の中を走りながら、さくら部長が茶髪の女の子、白髪の女の子を牽制しつつメイちゃんから引き離している姿を見た。

「あてな。大丈夫……」

 さくら部長の声がかすかに響く。

 ◇

 紫耀メイは武器を構えた。ケルベロスの銃口を因果真雪に合わせて引き金を引こうとした。

 煙幕?真雪が投げつけた玉から紫色の煙が発生した。おそらく毒……。

「因果流忍法その八『毒蛙の燻り山椒焼き』」

 メイは集中する。視界が広がり、紫色の煙が発生していない場所に光の道が見えた。メイはステップでそこに移動しながら真雪の影を探す。

「そこ」

 真雪の影に向かってケルベロスが火を吹いた。

「残念です。毒霧をかわしたのはさすがといいますが。それは影!『因果流忍法陽炎水飴式』」

 地面から出てきた真雪はメイの足首を掴んだ。

「油断しましたね。そのケルベロスでは近距離戦は不利!『土遁モグラのどて煮』」 

 メイは飛び出してきた因果真雪の頭上に銃を構えて引き金を引く。

「接近戦……得意なんだ」

「そ、その銃は『アイアンホーク』ですか!」

 メイは頭に銃を突きつけて優しく引き金を引いた。ヘッドショット。因果真雪が半分地面に埋まったまま倒れ込む。

「そんな……瑠衣さんは私の……ですよ」

 歯軋りしながら呟く真雪をよそにメイはリリーがいる前方、そしてさくら部長がいる方を見ながらケルベロスを再び構えた。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。