表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

91/214

第八十四話 三日目後半






 「おい!テメェのせいだぞ!殺す!」


 「オレ同士のバトルか!?悪くもないが!!意味ないな!!いや、オレの才能で変な反応が起きるか!?」


 真っ暗なサンドワームの胃の中。

 そこで車が着地する。

 近くでは、師匠二人が殴り合いの喧嘩をしていた。


 「おい、オレら。今は辞めろ。出るぞ。本気で死ぬぞ」


 周囲には灯りもない為、魔力や音でしか場所を把握できない。

 その中で運転席の師匠は二人に語りかけた。


 「ちっ!理解してるよおい!ロケットランチャー喰らえ!テメェ!」


 これを聞き、一人の師匠はロケットランチャーを放つ。

 このロケットランチャーは、少し逸れ近くの壁に当たった。


 だが、壁からは黒い粒子が少し出るだけだ。


 「、『光線(レイ)』、むり。ちゅ」


 ホワイトは光るレーザーを放つ。

 それも少し逸れたが、壁に当たる。

 けれど、進むごとに相殺されていく。


 「『壊笏』。これも駄目か。ちゅー」


 俺は黒い棒を投げる。

 これは思いっ切り逸れて車に当たりそうになったが、壁を貫通し、外の光を少し見せた。

 しかし、これもすぐに塞がれる。


 どうしよう。


 「、痛い、木の枝と刀が。ちゅー」


 突如、足に木の枝が刺さる。

 ポケットに入れといた枝だ。

 ついでに、服と『融合』させていたDX刀もガタガタ動き出した。

 不味い。

 

 「おい!テメェらもロケランやれよ!時間もねぇ、あ!服も動き出してる!大空に裸見られる!!!」


 「思ったより初心だなオレ。若過ぎるな。戦うんからそれどころじゃなくね?」


 「イライラする!カス!ゴミ!マヌケ死ね!『不快』なんちゃらめ!!てかなんだこのカス死体共!!!いったい!」


 急に、イリスの声が聞こえる。

 横を見ると、いつの間にか後部座席に大穴が空いていた。

 そこがイリスの牢獄と繋がっている。


 ここからSランクの人たちの亡骸達が俺達に襲いかかってきた。


 「••••••」


 直後、亡骸達が止まった。

 ホワイトの能力だ。


 「『領域操作』。もしかして、『不快』についてそっちは知っている感じ!?だったら弱点とか教えて欲しい!」


 『領域』で俺を車全体に広げた。

 そして椅子を操作し、亡骸達の体に巻き付け、拘束する。

 更にこれで車が俺になる為、車もしばらく荒ぶらないはず。


 「弱点なんてない!!奴は『変異』したら万物を狂わせられる!殺すには純粋に身体能力で上回るかハメるしかない!早く何とかして!」


 「分かった!ありがとう!ん!!」


 ホワイトが唇を合わせてくる。

 舌も入ってきた。

 温かい。


 「師匠達!乗ってくれませんか!?ん!新技があって!」


 「キスしとる!大空が!イチャイチャすんな!テメェ!オレが悩んでる間に!」


 「静かにしてくれ、、だが!解決策あんのか!?大空!!オレはまだ戦いてぇ!行くぜ!」


 車の外にいた師匠らも車に乗り込む。

 この間に『領域』の力で、車のエンジンを起動させる。


 そして、新技だ。

 未完成で一瞬しか使えないが。


 「「多重模倣(たじゅうコピー)」!は!!」


 このまま増やした魔力で強化した車で、壁に突撃する。

 壁をぶち破った。


 『うゔぉぉぉぉぉ!!』

 

 明るい外に出る。

 車は地面に落ちていく。


 直後、ワームは叫び声を上げた。

 黒い粒子と共に、穴はすぐ塞がる。


 「大空。能力か、使いこなしてんな、、」


 「全然で!これ、少し維持出来ないので!もう無理です!」


 すぐ、地面に着地する。

 このまま師匠の運転で、車は走り出す。


 そんな外は非常に荒れていた。

 木も草も虫も、それぞれお互いを攻撃する。

 少年の周りにあった像も例外ではなかった。


 これからどうするか。

 サンドワームも追ってきた。


 「分かった、、つか、あいつは殺すしかないか。まだ追ってきてる」


 「ははは!まだ戦える!やってくるぜ!」


 「口だけでヒヨってんのかテメェ。出て!行くぞ!」


 「、お前ら。口に飲まれるのだけは気を付けろよ。あっちも、オレにはそれしか決定打がなさそうだ。後、一応これ仕事だからな。オレ、忘れんなよ」


 「ははは!突然!これから弟子なしに成長し続けるには必要だぜ!!」


 走る車から師匠達は飛び降りる。


 一方、運転席の師匠は自ら殴った手をまた窓から外に出した。

 こうして、手からまた師匠が生まれた。


 「脱出は弟子に頼り切りか、、恥ずいな。気合い入れる」


 「よく頑張ったぜ大空、、ここまで強くなるなんてよ。オルキデはどうなってんのか、、楽しみだ」


 「デケェオレ!爆誕!!また受けてやるぜ!!」


 「仕方ねぇ。全員で死ぬのは勘弁だ。行くぞ!」


 他に四人、触覚の生えた師匠が現れる。

 全員が、車の近くに着地した。


 その内の一人の、巨大な師匠から、ワームに向かっていく。


 「ははは!来い!オレが受けてやる!!」


 『『闇死闇呪死(うゔぉあゔぉう)』!!!』


 「仕方ない、守る為。オレも受けるか」

 

 巨大な師匠ともう一人の師匠がレーザーを受ける。

 これで俺達にまで向かっていたレーザーが、防がれた。


 「、あれは倒すしかない、それだと、粉砕するしか無さそうですかね。ちゅー」


 「••••ちゅ」


 「、そうだな。大空」


 俺は運転席にいる師匠と話す。

 ワームは他の師匠と戦いながら、逃げる車を全力で追っかけて来ていた。


 『変異』の制限時間は、多くの場合一時間。

 だが、この分だと一時間は粘れなさそうだ。

 だったら、倒すしかない。


 「所で、あの巨大な師匠ってこれ以上大きく出来ますか?良い作戦を思いついて」


 「あ、ああ、、まあ、丸ごとあのオレを消し飛ばせば、出来るが、あれ以上大きくすると、流せる魔力量に対して体が巨大になりすぎて、身体能力が落ちるぞ?」


 「全然大丈夫です。それで、その作戦なんですけど、まず巨大な師匠に消し飛んでもらって」


 「お、おう、そうか、」


 「ワームが来たタイミングで、その師匠に再生してもらって、体の中にワームを埋めて拘束して欲しいです。最後は、俺が『破壊』でまるごと消し飛ばしますから」


 「四天王の能力か、、、大空、、お前、ヤバくなると倫理観が消えるよな、、まあ、良いぜ、ホワイトはどうだ」

 

 「•••••わかった、ちゅ、けしとばすのはわたしがやる」


 「ありがとう。ちゅ」


 いくら俺の『領域』内にあるとは言え、いつまた車が暴走するか分からない。


 急いで倒す必要があった。

 任務だし、亡骸もある。

 だが、後ろで大騒ぎをしているイリスを他所目に、作戦は決まった。


 「こいつら、イチャついてんな••••••おい!全員!!聞け!デカいミミズから隙をつくれ!オレらが囮やって!大空がトドメさす!巨大なオレは必要だから近くに来い!!」


 「ははは!今回は譲ってやるよ!大空!戦う為に死ぬわけにはいかないぜ!」


 その中で、ワームが車に突撃してくる。

 意識の逸れた周りの師匠を薙ぎ払ってもいた。


 「••••『凄い水(ストリーム)』」


 ホワイトが窓から大量の水を放つ。

 周囲の争っている木を薙ぎ倒しながら、水は進む。


 直後、能力で水が止まる。

 これで壁となる。


 それもワームは飛び越す。


 「「神速」!オレが必要だってな!ついでに受けれないが!止めてやるぜ!オレが!」


 ワームと車の間に、巨大な師匠が割り込んできた。

 飲み込まれないようにしながら、防ぐ。


 けれど、ワームは止まらない。

 スピードは多少遅くなった程度だった。


 『うゔぉうゔぉー!!』


 「「神速」。『凄い風(ゲイル)』拳。受けさせたら仕方ねぇじゃすまねぇんだよ」


 追加で、もう一人の師匠が「神速」で飛んでくる。

 ワームの横に現れた。

 そして、ワームを爆発するパンチで殴りつける。


 「『領域操作』!ぐえ、」


 この爆発で少し逸れたワーム。

 追加で、『領域』で広げた扉で更に逸らす。 

 それにより、更にワームは横に行った。


 「••••『森の光芒(ビームライト)』」


 「より巨大になって復活しろ!オレ!拘束するんだそれで!」


 「光魔法を受けるのか!!為にはならないな!まだ大きさもたんねぇ!「神速」!もう一つくれ!」


 「•••••『森の光芒(ビームライト)』」


 進む車に、更に巨大になった師匠は着いてくる。

 またホワイトはそれに光る柱を打つ。



 『うゔぉぉゔぉ!!!』


 一方、ワームは頭だけ捻り、こちらに巨大な黒い玉を発射する。

 いままで見た事のない大きさで、車より早くこちらに迫る。

 

 「『現象支配』!!上に逸らすの手伝って欲しいです!!爆発させたら俺までおかしくなるかも!」


 『支配』で少しだけ上にずらす。

 全然足りなかった。


 「、弟子の頼みだ、「神速」も使う時間が無い。行け!オレ!」


 「加速つけられるオレが一番はえぇからな!テメェら!感謝しろよおい!!」


 「仕方ない。ロケランで飛んでけ」


 「ははは!オレ、ただの壁!!戦うもクソもないが!ま!やってやるよ!戦い!」


 片方は投げられ、片方はロケットランチャーの爆風に飛ばされ。

 二人が黒い玉の下に入り込む。


 この二人が玉を持ち上げる。

 『支配』の力もあいまり、玉は空へ飛んでいく。

 

 「ここで!決めます!他はお願いします!ホワイトも!は!「全身交換」」


 すぐ、俺は魔力を纏った木の枝を投げる。

 その木の枝と俺の位置を交換した。


 こうして、ワームの方へ俺は落ちていく。

 

 『うゔぉゔぁ!!『闇闇死呪死(うゔぉあゔぉう)』!!』


 ワームは太いビームが飛ばす。

 直接、車を狙ったいる。


 「車!おい!遅い!!法律違反だが!魔力流すぞ!」


 「仕方ない。パクったばっかの新技だ。ぐええ、」


 「••••••••『森の光芒(ビームライト)』『凄い風(ゲイル)』」


 車が更に加速する。

 その上、師匠は口から謎の血のビームを放ち、

 それにより、レーザーは晒された。


 「私だけ!!ぐおええ!!」


 これでも、車の後部座席が消し飛ぶ。

 後ろの牢屋にいたイリスだけ、ビームに巻き込まれた。


 直後、風魔法に流された師匠のチリがワームを取り囲む。

 その師匠が復活し、師匠の胴体の中にワームが埋まった。

 

 「来い!大空!受けてやるぜ!!四天王の能力!!」


 「••••『壊水』」


 俺はワームに近い空中で、黒い壺を振る。

 そして、放出した。





 付近の空中全体に、黒い水が広がる。

 これですら少し横に逸れるが、それだけだった。


 黒い水が師匠ごと、ワームの頭へ落ちていく。

 これらに「交換」は必要なかったが、やりたかった。

 効率的ではない。


 『うゔぉ』


 だが、ワームの上半身は消し飛ぶ。

 断面からは、黒い粒子が大量に吹き出す。




 「、マジか、早ぇなこいつ、」


 次の瞬間ワームの上半身に黒い粒子が集まり出す。

 ワームの体が再生していく。

 もう、完全な状態になった。


 『うゔぉぉぉぉ!!』


 ワームは叫ぶ。

 その叫びは、『壊翼』で飛ぶ俺も振動させた。


 「ははは!やっぱそっちのタイプだったか!だがよ!こいつらは粒子を出せば出すほど弱っていく!!こいつはもう瀕死だぜ!第二ラウンド!やるぞ!」


 だったら、もういい。

 無駄な行動も要らない。

 もう、トドメを刺す準備はしていた。


 「『壊水』」


 そうして、すぐ俺が黒い水を放出した直前。

 ワームは、地面に頭を突っ込む。

 そのまま地面に潜った。


 ワームの後から、黒い水が追いかける。

 地面を黒い塵にしながら、迫った。


 ワームは下へ下へと突き進む。




 「••••••あいつ。いった」


 ワームは二度と上がって来なかった。

 当たった気はしなかった。



 「?。あれ?これで終わりな感じ?」


 「は?逃げたのか?あんだけオレらに謎に絡んできて?」


 「あーあ。けっーきょく錠も壊れなかったし。私、打たれ損じゃーん。かわいそー」









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ