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164.荒唐無稽な現実 2

この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。

俺が一号黒ミサ塔の塔冠で望遠鏡を目に押し当て直したとき、市政廳の大廳に漂っていたあの静けさは、もう別の匂いに変わっていた。


平静なんかじゃない。


誰かが刀を抜いたが、まだ振り下ろしていない——そういう静けさだ。


俺は下へは降りなかった。


ここまで押し込んで、俺が第一線に駆け込んでも意味はねえ。一号塔は英雄ごっこをする場所なんかじゃない——目であり、測距儀であり、今この火線で唯一まだ潰れていない脳みそだ。俺が塔の上に立っている限り、下の人間も幽霊も機材も、あの二足魔偶も——最低一人は、そいつらを死なない形に並べ替えてくれる人間がいる。


俺はイヤホンを押さえ、声を平らに保った。


「全線注意。これより——計画通りに始める」


広場、塔内、市政廳、南街口——イヤホンの向こうで割り込む声は一つもなかった。


俺が何を言っているか、全員わかっている。


俺は視線を市政廳正門の内側に落とす。


馬三娘(マー・サンニャン)がそこに立っていた。


誰も見ていない。外の銃声も裂鐘の音も気に留めない。ただゆっくりと首を一度回した——長く繋がれていた老馬が、ようやく放されて関節をほぐしているような動きで。


反対側では、ニウ・シャオチンがまだ門線の後ろにしゃがんでいた。


ニウ・シャオチンの周りには弾薬箱、包帯、分解された銃機、引きずってきたばかりの厚い木扉が積み上げられていた。あいつはすでに市政廳の内圈を三区画に釘直していた——門廳の火線、負傷者の引き渡しエリア、保温瓶と圧縮エーテル瓶の核心保護区。外をあまり見ない。見る必要がないからだ。あいつの仕事は戦局全体を理解することじゃない。俺がカードを切るときに、この大廳が背後から崩れ落ちねえよう保証することだ。


俺は階下に向かって声を投げる。


馬三娘(マー・サンニャン)、出ろ」


あいつが顔を上げる。


その一瞥は伺いでも応命でもない——確認だ。あいつが何を確認しているか、俺にはわかっている。この一歩を踏み出した瞬間、場のテンポはもう普通の人間には押さえ込めない領域に入る。それを確認していた。


俺は軽く頷いた。


あいつが口を開く。


「起きろ!!!!」


ただの怒鳴り声じゃない。まるで公文書に判が押し下ろされ、冥界全体がその規定通りに事務処理せざるを得なくなったような声だった。


次の瞬間、俺の足元の一号塔がまず震えた。


敵襲じゃない。応答だ。


そして市政廳(しせいちょう)広場が変わり始めた。


最初に動いたのは人じゃない。影だった。


広場西側の横転したバスの下。さっきまでエンジンオイルとガラス片と、押し潰された乾屍が二体あるだけだった。馬三娘(マー・サンニャン)の一声が飛んだ後、バスの車体下からまず黒い槍尻が二本突き出し、続いて鉄張りの木盾、そして泥で封じられた顔の半分が現れた。どこかの入口から這い出してきたんじゃない——最初からその影の中で眠っていて、今ようやく叩き起こされたかのようだった。


最初の岳家軍(がっかぐん)歩兵が地面を押して這い出すと、すぐに振り返り、手を伸ばして二人目を引きずり出した。三人目、四人目と続く。十秒も経たないうちに、バスの下から盾持ち歩兵が一列まるごと這い出してきた。


視線を移す暇もなく、広場北側の半焼したオフィスビルからも兵が出始めた。


階段からじゃない。


部屋の中からだ。


一階の砕けたガラス扉の向こう、本来何もないはずの受付ロビーに、突然黒い影の列が現れた。浮かび上がったんじゃない——歩き出してきたんだ。壁の中から、柱の陰から、崩れた天井から、会議室の真っ二つに割れた長机の下から、一人ずつ出てくる。鎧は不完全で、槍身には古い布が巻かれ、顔の皮肉が残っている者もいれば、とっくに削げ落ちている者もいる。それでも足並みは恐ろしいほど揃っていた。出てきた一人ひとりが、周囲を見回すことも、呆然とすることも、掩体を探すこともなく、直接予定の位置へ展開していく。


俺は双眼鏡を左翼へ振った。


そっちはもっとイカれてた。


街角のコンビニのシャッターが乾屍に半分歪まされ、中には倒れた棚と黒ずんだ血溜まりしか見えなかったはずだ。そのシャッターが今、内側から誰かにゆっくり押し上げられるように、一寸ずつ上がっていく。下からまず軍靴の列が突き出し、続いて槍先が現れる。シャッターが腰の高さまで上がったとき、岳家軍の弓兵五名がすでに一列に跪き、シャッターの枠に弓を番えていた——まるでそのコンビニが最初から奴らが矢を射るために建てられたかのように。


さらに遠く。排水溝の蓋、地面の裂け目、地下駐車場の出口、消火栓脇の点検孔、古いアパートの裏口の列、果ては壁が半分しか残っていない歯医者まで——すべてが人を吐き出し始めた。


岳家軍。


一隊や二隊じゃない。数百の幽霊でもない。


街区全体が裏返されて、中身が全部兵士だったかのような光景だ。


それを見た俺の最初の反応は、衝撃じゃなかった。苛立ちだ。こういう荒唐無稽な事態になると、脳みそが真っ先にブッツリいきやすい。呆然と立ち尽くすか、それとも即座に現地条件として計算に組み込むか。第三の選択肢はねえ。


俺は第二を選んだ。


「左翼火線、注意しろ。」俺はイヤホンを押さえた。「今何が見えてても関係ねえ、まず命令通りに動け。全射手、二号塔前衛節点を最優先で狙え。岳家軍は撃つな、うろつく乾屍も撃つな。拍手を叩く奴、鐘を担ぐ奴、拍を伝える奴だけを専門に叩け。K7は広場西側維持、前に出るな。車台射手は俯角に切り替え、左翼三階以下の窓を押さえろ。ヴィクトリア、シュトゥルムシュライターを左翼に回せ。補給と視線を一緒に押し込む」


イヤホンの向こうで、まずヴィクトリアの冷笑が響いた。「ようやく無駄突撃しなくなったのね」


次の瞬間、市内の気流が変わった。


普通の強風じゃない——あいつが力ずくで切り出した、いくつもの狭長な気流だ。灰、煙、紙屑、血霧が一面に巻き上げられ、左翼へ斜めに押し流されて、俺たちの今にも途切れそうだった視野を再び一条の隙間として引き直した。K7はその風の隙間の後ろをゆっくり移動する。車頭は隠したまま、車尾とクレーンアームだけで仕事をする。車台の人間は伏せて射撃し、下の人間は風幕を借りて弾薬箱を前に送り、クレーンアームは横倒しの鋼板を吊り上げ、バスの残骸前に引きずって新しい斜め掩体として補った。


これこそが支援だ。


南街口では、シュトゥルムシュライターも姿勢を変えていた。


あの二足魔偶(にそくまぐう)は元の位置を離れず、ただ腰をわずかに回して、上半身全体を海側へ向けた。ヴィクトリアがすでに受圧方向を設定済みの証拠だ。今日あれは突撃兵器じゃない——動けて、踏めて、海側の狭い出口を封じ切れる壁だ。三号塔が本格的に押してくるまで、多くは必要ない。立っているだけで、それ自体が威嚇になる。


俺は注意を左翼に戻した。


二号塔の前衛がもう反応し始めていた。


乾屍騎士団は馬鹿じゃない。死んでいても、戦争の直感は残っている。岳家軍が四方八方から湧き出したとき、奴らは最初に崩れるんじゃなく、本能的に中心へ収縮した。盾手が内側に寄り、短槍手が隙間を埋め、外縁でまだ動ける活屍騎士が馬を勒して向きを変え、馬体と折れた槍で戦線を再び囲い直そうとする。この動きは正しい。素早く収縮できれば、少なくとも「四方から穴を開けられる」状態から一息つける。


だが生憎、岳家軍は奴らの自救を見物しに来たわけじゃねえ。


俺が最初に見たのは大盾手だった。


一列まるごと。


散兵じゃない、戦線を押すためだけの重歩兵だ。家具と瓦礫で埋まっていたはずの左翼の路地から、人の背丈より高い分厚い木盾を前に担いで力ずくで押し出してきた。盾面は鉄で補強され、縁には古い亀裂があり、泥と血垢と得体の知れない黒いカビがこびりついている。盾一枚につき最低二人、一人が押し、一人が支え、後ろには槍尻で押す人間もいる。突撃じゃない——前へ押し潰していく。一歩一歩、街全体の空気を物理的に狭めていく。


活屍騎士団がさっき締めたばかりの外環が、即座に悲鳴を上げた。


木盾が残骸の盾を打ち、鉄張り盾が錆びた長槍を擦り、馬蹄が砕けた石畳で乱れ踏む。街全体が、誰かが石臼で骨を磨いているような音に満ちた。


「左翼、前列を撃つのは焦るな。」俺は言った。「大盾手を半街口入れてから待て。噛みついたら、後ろの白袍を撃て」


俺の命令が出ると、K7車台、屋上の狙撃位置、広場外縁の数丁のライフルが全部こらえた。一番目立つ盾壁に弾を無駄遣いせず、盾壁の後ろから顔を出すものだけを専門に待つ。二号塔前衛が普通の乾屍だけでこの圧力を凌げるはずもなく、白袍節点が何体か飛び出してきた。側道や二階の窓に立ち、手を叩き、鈴を振り、人間の言語感覚のない経文を叫び始める。


パン。


最初の白袍が、屋上の狙撃手に頭の半分を吹き飛ばされた。


パン、パン。


二体目と三体目がほぼ同時に倒れた。


前の活屍騎士がちょうど対拍を合わせて圧を取り戻そうとした瞬間、後ろの節点を俺が切り落とす。縫合中の傷を分解するような感覚だ——一針縫うたびに、俺が糸を断ち切る。


だがさらに凄まじいものが後に控えていた。


大盾手が第一波を押し止めた後、岳家軍の後方からさらに長戟手の一列が現れた。


それを見た瞬間、俺の頭に浮かんだ最初の考えは、この世界は本当にぶっ壊れてるということだった。


演武用の武器でも、散兵が数合わせに持つ長柄でもない。奴らの手にした長戟は本物の重火器だ。戟頭は分厚く、刃は長く、側鉤は外に反り、柄は両手で持ち替えながら使うほど長い。こんな代物、現代の市街戦に出てくるものじゃない——だが車の残骸、壁の角、屍の山、半壊した掩体で寸断されたこの近距離戦場に現れた途端、荒唐無稽なほど効果を発揮した。


活屍騎士団が収縮しているからだ。


収縮すれば、空間は密になる。


密になれば、長戟は第一列の盾越しに、後ろの人間を専門に突ける。


大盾手の掩護の下、長戟手が一列ずつ戟先を前へ送り込んでいくのを俺は見ていた。乱突きじゃない——軍隊がやるべきことを淡々とやっている。戟先はまず馬の脚を探り、次に膝裏を狙い、盾の隙間へ突き込む。引き抜いて、また送る。引き抜いて、また送る。そのリズムは現代の火力とまったく違うが、同じくらい容赦がない。前の活屍騎士が収縮をやめるか、さもなくば収縮した途端に後ろの連中もろとも戟を食らうしかない。


本当にただの「桶刺し」だった。


突いて、刺して、抉る。


一騎の活屍騎士がちょうど馬首を内線に戻そうとした瞬間、脇腹に長戟二本が同時に突き刺さり、甲冑板が弾け飛んで、人馬もろとも横へ傾いた。後ろから別の乾屍盾手が穴を埋めようとするが、足首を戟鉤で引っかけられ、そのまま引きずり倒されて跪かされ、次の瞬間三本目の戟が盾の上から押し込まれ、鎖骨から突き刺さって地面に縫い付けた。


血生臭い光景か? いや、もはや血生臭さを通り越して、完全に工事作業になっていた。


岳家軍は激戦を繰り広げているんじゃない。解体しているんだ。


ある長戟手のグループに至っては、胸を一切狙わず、脚、腹、脇腹、腕だけをひたすら突き刺し、活屍騎士たちを陣形すら維持できないゴミの山に物理的に変えていた。外へ出ようとすれば大盾手が押し返し、内へ縮もうとすれば長戟手が層ごとに桶にする。二号塔前衛の、まだそれなりに完全だった円陣が、どんどん小さく絞られ、最後は醜い楕円の肉塊に押し潰されていく。


塔の上から見下ろしながら、俺は思わず汚い言葉を吐き捨てた。


「北宋岳家軍対十字軍……」


俺は一瞬言葉を切り、双眼鏡を目に押し当てたまま続けた。


「荒唐無稽で笑える以外、今すぐ他の形容詞が出てこねえな」


だが荒唐無稽だろうが何だろうが、効果はそこにある。


目の前の光景は俺の論理をレイプしているも同然だった。常識に反しているんじゃない——常識を地面に押し倒して徹底的に犯し抜き、これが今の現地の真実だと俺に認めさせている。受け入れるか、それともこいつに殺されるか。中間値はない。


だから俺は受け入れた。


しかも、素早く。


「左翼全火力。」俺は再度命令を下す。「二号塔節点排除を維持しろ。岳家軍の大盾手と長戟手の推線を邪魔するな。高所から拍を補おうとする白袍は、見つけ次第点名しろ。K7、左へさらに五メートル移動、第二弾薬箱をバスの残骸後ろに送れ。リン・ユートン、外縁に伝えろ——岳家軍に勝手に発砲した奴は、自分で下に降りて乾屍に説明させる」


イヤホンから短い応答がいくつか返ってきた。


リン・ユートンが了解と言った。


K7側は車が動けると言った。


ヴィクトリアは鼻で笑っただけだった。明らかに機嫌がいい。他人の戦術的尻拭いをしなくていい局面が、あいつの好物だ。


だが岳家軍はまだ出し切っていなかった。


大盾手と長戟手だけで十分イカれていると思った矢先、左翼のさらに後方、半層吹き飛んだアパートの屋上に、突然弓の列が現れた。


現代のコンパウンドボウじゃない。


神臂弓だ。


最初に見たとき、俺は双眼鏡のレンズが割れたかと思った。その弓は手弓と呼ぶには重厚すぎる——二人がかりで扱う弩器に近い代物だ。岳家軍の弓手たちは屋上の残骸の陰で半身を沈め、射場の射手のように冷徹に、神臂弓を一丁ずつ壁の縁に据え付け、二号塔前衛後方でまだ再編を試みる高階単位に狙いを定めた。


俺は北宋軍隊が神臂弓を実戦でどう運用していたかは知らない。だが現代人が貫通火力に何をされるかは知っている。


本質は同じだ。


第一斉射が出たとき、音はそれほど大きくなかった。


ただ、乾いた、硬い弦音。


続いて左翼後方の白袍高階単位三体が、ほぼ同時に後方へ吹き飛んだ。被弾して倒れたんじゃない——釘打たれて飛ばされた。神臂弓が放った矢はこの距離では矢というより細長い槍だ。最初の白袍は胸腔を貫通され、後ろの壁に縫い付けられた。二体目は砕石の掩体に隠れ、肩を半分しか出していなかったのに、肩ごと頭ごと引き千切られた。三体目が一番間が悪かった——ちょうど手を振って対拍を再開しようとした瞬間、矢が口から入って後頭部が弾けた。


俺は思わず双眼鏡を少し外し、もう一度焦点を合わせた。


見間違いじゃない。


本当に神臂弓だ。


しかも一組だけじゃない。反対側の屋上、街の端の銀行ビル三階、とっくに空になっているはずの保育園の窓の中にも、弓組が展開していた。射界はそれぞれ違うが、目標は全部同じ——白袍節点、鐘担ぎ手、拍伝え手、高階騎士官。二号塔の攻勢が再び骨格を取り戻せるポイントを、全部優先で点名している。


「よし。」俺は低く言った。


感嘆じゃない。結論だ。


二号塔のこの攻勢は、少なくとも一時的には立ち直れない。


だが俺はまだ手を引かなかった。


塔がまだあるからだ。


二号塔の前衛は大盾手、長戟手、神臂弓にかなり醜くやられているが、それは前衛だけだ。本当に厄介なのは後ろのまだ完全に姿を現していない黒ミサ塔だ。時間があれば、壊れたものを補い直せる。だからこの優勢を「前の囲いを縮ませた」だけで終わらせるわけにはいかない。補い直す余地すら与えないようにしなければ。


「エリザヴェータ。」俺はイヤホンに向かって言った。


返事はいつも通り、もう地上にいない人間みたいに軽い。「申してみよ」


「左翼二号塔外縁の高所、まだ動ける高階節点は全部今から妾のものだ」


「承知した」


それ以上は言わなかった。


十秒後、俺は双眼鏡の中で、左翼の教会附属棟の頂上、煙突の陰で裂鐘を振っていた白袍が、突然何かに後ろから引っ張られるように空中へ仰け反るのを見た。次の瞬間、その喉が開いた。エリザヴェータは一瞬だけ現れた——白くて錯覚みたいで、そして消えた。次の節点は二階の窓の中、ちょうど手を伸ばしたところだった。黒髪と腕の半分が閃いたと思ったら、その白袍の手がなくなっていた。この女は今日百体殺す必要はない——高階単位に「次の瞬間自分は死ぬ」と永遠に思わせ続けるだけでいい。


海側もそのとき動き始めた。


三号塔はまだ正面から圧してきていないが、前方の封海道兵が集結している。鎖、重鉤、黒木障板が霧の中から一つずつ押し出されてくる。閉まりかけた扉みたいだ。一瞥して、俺は主火力を転換せず、ヴィクトリアに通知するだけにした。


「南線は原案通り封じておけ。反撃は求めない、抜かせなければいい」


あいつが返してきた。「私はあんたと違って、そんなに派手好きじゃないからね」


それで十分だ。


戦闘で最も怖いのは、全方向が同時に出血することだ。今は二号塔が目の前の刃で、三号塔はまだ振り下ろされていない門だ。南線が抜けない限り、先に左翼を断ち切れる。


下では、ニウ・シャオチンがまだ内圈を守っていた。


塔の上からでも、あいつがどう運作しているかが見える。市政廳門内の火線を生き物にしていた。弾切れの人間が戻れば、すぐに誰かが渡す。負傷者が戻れば、まず止血してから振り分ける。銃が壊れた人間が戻れば、直せるなら直し、駄目なら直接交換する。鹵獲した短戟、短槍、盾まで用途別に分けて積み上げていた。後勤じゃない、別種の工事だ。あいつは古い鬼差の流儀で、「俺たちは乱れない」という事実を木材、土嚢、機関銃と屍体で釘付けにしていた。


馬三娘(マー・サンニャン)は二声目を上げなかった。


門前に立ったまま、自分が呼び出したものたちがどう代わりに仕事をするかを眺めている。散り散りになった乾屍が数体、広場方向へ逃げようとしても、市政廳外縁に届く前に、どこからともなく岳家軍が横から出てきて一突きで押し戻す。あいつ自身が下に降りて斬る必要はない。少なくとも今は。一座の城の死人を全員叩き起こした。残りはその死人たちに、一番慣れたことをやらせればいい。


そして俺は、塔の上で見続ける。


この位置は残酷だ。局勢の好転も見えるし、まだ安定していない亀裂も一本一本見える。左翼は表面上、岳家軍が二号塔前衛を節々収縮させているが、節点が一つでも補われるか、活屍騎兵が後方から一本の隙間を引き裂けば、局面全体がまた引き戻される可能性がある。だから俺は一秒も気を緩めなかった。


神臂弓が第二斉射を放った。


今度はもう少し深い位置を狙った。左翼街区の奥で、断裂した旗標を立て直そうとしていた白袍の小隊が、人ごと旗ごと全部釘砕かれた。大盾手は押し続け、盾面で活屍騎士たちを後方へ磨り削る。長戟手は絶えず戟を送り込み、戟先が盾の隙間、馬の脚、腹腔、肩の窪みを出入りする——屠場の流れ作業のように。


二号塔前衛の囲いはどんどん小さく絞られ、最後は醜い楕円になった。


推進能力が消えた証拠だ。


攻撃態勢の部隊が一度自衛用の塊に陣形を収縮させられたら、攻勢は断ち切れたも同然だ。奴らに今できるのは耐え、待ち、後ろから新しい節点が補われることを祈るだけだ。だがその機会を俺は与えるつもりはない。


「全線、覚えておけ。」俺は言った。「今は掃討じゃない、断ち切ることだ。左翼高階節点の排除を維持しろ、欲張るな。二号塔前衛はもう収縮した。岳家軍にゆっくり磨かせろ、自分から突っ込んで死ぬな」


イヤホンから短い返報がいくつか返ってきた。


これでいい。


我慢すべきときに我慢できる——それが老兵というものだ。


だが現実は今日、俺に我慢だけで乗り切らせるつもりはないらしかった。


なぜなら、そのとき俺は、もっと遠くに目をやって、左翼後方の赤レンガ消防署の大扉が、ゆっくりと開くのを見たからだ。


爆破されたんじゃない。乾屍に押し破られたんでもない。


内側から誰かに押し開けられた。


俺はてっきり、岳家軍の歩兵がまた一隊来るか、せいぜい神臂弓がもう一組かと思っていた。だが双眼鏡を向けた瞬間、俺は半秒固まった。


十数人の岳家軍が、消防署の中から何かを外へ押し出していた。


最初に見えたのは車輪だった。


ゴムタイヤじゃない。木輪だ。太くて、鉄が巻かれていて、敷居を越えるたびに建物全体が喘ぐように揺れた。続いて底架、支柱、長腕、釣り合い錘の枠。弩砲でも床弩でもない——もっと大きくて、もっと馬鹿で、もっとこの時代の街区に出てくるべきじゃないものだ。


重型投石機。


俺は双眼鏡を目から離し、もう一度押し当てて、血と睡眠不足で幻覚を見ていないか確認した。


間違いない。


本当に投石機だ。


十数人の岳家軍が引越し作業のように、その重型投石機を消防署の中からゆっくり押し出している。前で車輪木を担ぐ者、支柱を支える者、釣り合い錘を押さえる者、綱を引く者。どの動作も極めて手慣れていた——この化け物が普段から消防署の車庫に停まっていて、今日はただいつも通り出動しているだけとでも言うように。


その瞬間、俺の頭の中に残ったのは一つだけだった。


もう完全に常識の外に出た。


北宋岳家軍、十字軍活屍騎士、黒ミサ塔、二足魔偶、クレーンアームトラック、神臂弓、そして今度はマルセイユの消防署から押し出されてきた重型投石機。


俺は一号塔の塔冠に立っていた。双眼鏡を目に押し当て、風の中は血と灰と塩と焦げた石灰の匂いで満ちていた。左翼の二号塔攻勢は一時的に断ち切られ、活屍騎士は大盾手と長戟手に追い詰められて一塊に縮み、後方の高階節点は神臂弓と俺たちの火力で一つずつ点名されていた。局勢がようやく少し落ち着いた。


そして現実はまた新しい荒唐無稽を目の前に運んできた。


俺はその投石機を睨みながら、喉の奥からゆっくり一言を絞り出した。


「……上等だ」


俺はイヤホンを押さえ、声を平静に戻す。


「全線注意。左翼は現状維持、勝手に動くな。二号塔攻勢は一時的に断たれた。それと、消防署の方向から……」


俺は少し間を置いた。まだゆっくりと扉から押し出されている重型投石機を見ながら。


「新しいおもちゃが出てきたぞ」


俺は一号黒ミサ塔の塔冠に立ち、双眼鏡を目に押し当てたまま、左翼の消防署の入口からゆっくりと押し出されてくる重型投石機を見つめ、まず三秒黙った。


三秒で十分だ。


それ以上は時間の無駄だ。


完全に存在するべきじゃないその代物を、現地条件として、そのまま計算に組み込む。


ここまで打ち込んで、まだ常識で戦場を説明しようとする奴は、安置室でゆっくり説明すればいい。俺の仕事は荒唐無稽を理解することじゃない。荒唐無稽を勝算に変えることだ。


俺はイヤホンを押さえた。


「全線注意。今から岳家軍(がっかぐん)の重火器を味方火力表に組み込む。左翼全射手、識別を更新しろ。神臂弓、三弓床弩、投石機の方向は全部友軍扱いだ。勝手に撃った奴は、俺が直接誤射案件にする」


イヤホンから短い返答が続いた。


リン・ユートンが了解と言った。


K7車台の射手も応えた。


ヴィクトリアは何も言わず、ただシュトゥルムシュライターを左翼街区へさらに深く押し込んだ。煙塵、紙屑、灰燼、血霧が彼女の手で何本かの斜め気流に切り分けられ、戦場に目には見えない通路が即席で引かれたようだった。K7はその気流の後ろをゆっくり動く。クレーンアームを低く抑え、車台射手は欄干に張り付き、やるべきことを続ける——弾薬を送り、障害物を補い、屍を引き、使えるものを回収し、ついでに横倒しの鋼板を何枚か左翼の穴の後方に補って、俺たちの外縁火線がもう一回持ちこたえられるようにする。


俺は視線をさらに下へ落とした。


市政廳(しせいちょう)の正門前で、馬三娘(マー・サンニャン)がもう動いていた。


刀を引き抜いて前に出るわけでも、舞台の上みたいに一声叫んで構えを取るわけでもない。ただ広場の前縁に立ち、ゆっくりと片手を持ち上げた。

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