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155.二線並行  2

この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。

最初の本格接敵は、映像より音が先に来た。


怒号でも奇声でもない。盾面が一斉に前に押し出される音、槍桿が前に送られる音、蹄鉄がコンクリートを叩く規則的な震動。その音が三叉路に入った瞬間、地下線全体が鉄の棒を横から差し込まれたみたいに固まり、壁の粉塵まで一緒にぱらぱら落ちてきた。


俺の一発目は馬の眼を狙った。


弾はあの枯れ馬の面甲の縁を掠めて入り、頭を半寸だけ横に傾けさせた。外れたわけじゃない。ただ足りなかった。あれは生きた馬じゃない。眼窩に何が入っているかもわからない。だがこれで一つ確認できた。力を受ければ傾く。動作を止められる。それで十分だ。


次の瞬間、騎乗指揮ユニットの長柄兵器が前に送り出された。


左右二列の扈従大盾が同時に内側へ半歩収まり、中央線全体を楔の形に圧縮した。後方の槍は乱突きじゃない。節奏に合わせて一列ずつ前に送り出してくる。前段が低く押さえ、後段が補位する。誰かが教範を一頁ずつ捲って見せているみたいだ。


「左下から先に崩せ!」俺は怒鳴った。


デュヴァルが火力を先に送り込み、俺は右に半歩ずれて散弾銃を右側の盾の縁にほぼ密着させて撃った。この距離では照準より破陣が優先だ。一発目で右の大盾が激しく揺れ、盾の後ろの人影が後ろに縮んだ。二発目は前に伸びてきた槍桿に直撃して前端を弾き飛ばし、その勢いで後ろの半分の顔も持っていった。


それでも騎乗ユニットはまだ本格的に前に出てこない。


中央線の後方に立ったまま、急がない速度で一寸一寸、俺たちが立てる場所を後ろに食っていくだけだ。


バローロ神父がそこに向かっていった。


突撃じゃない。


圧だ。


重靴が三叉路の中央の血溜まりを踏んだ時、打ち込み杭みたいな鈍い音がした。鎖は次の瞬間に走り出て、一番左の大盾の上縁に巻きついた。その扈従が死に物狂いで踏ん張ろうとするのを、バローロ神父は上半身ごと後ろに引いて、盾を一条の隙間が開くまで強引に引き剥がした。


「懺悔せよ」


左手の聖書がその隙間に叩き込まれた。


一撃目は顔面。


二撃目はさらに低く、側頭骨に入った。


三撃目は言葉なし。本の背で相手の頭を盾の後ろに押し砕いた。


最前列の扈従が一体倒れ、楔形の先端がわずかに緩んだ。


俺が狙ったのはその僅かな緩みだ。


死神の鎌が掌から翻り出て、神父が引き剥がした空間に沿って斜めに切り込む。刃弧がまず二体目の扈従の膝裏の靭帯を断ち、そのまま上に跳ね上げて後ろの槍持ち白衣の手首を削り飛ばした。その長槍が落ちた瞬間、俺は足でそれを蹴って別の盾の下に滑り込ませ、その扈従が前に補位しようとする一歩をちょうど引っかけた。


こういう場所では、一歩が命取りになる。


後ろの憲兵が脚の傷を堪えながら、俺と神父が楔の先端を引き乱した瞬間を狙って、横倒しになった酸素ボンベ台を左側の扉枠に押し込んだ。障害物じゃない、楔だ。これがきっちり嵌まれば、向こうは一度に列全体を押し込めなくなる。


「もう一台!」俺は後ろに怒鳴った。


警備員とさっきまで点滴スタンドを棍棒代わりに持っていた医者が一緒に飛びついて、二台目の薬品カートも廊口に押し込んだ。車輪が血とガラス片の上で滑り、二人ともほとんど転びかけたが、それでも所定の位置に収めた。


その時、中央の枯れ馬がついに自分から一歩踏み込んできた。


近い。


首の白布の下の不自然な縫い目と鋲が見えるほど近い。騎者の外袍の下の鎧みたいな稜線も見える。長柄兵器の前端にぶら下がった小型の鉤刃が下を向いているのも見える。人混みから頭や腕を引っかけるために作られたような形だ。


怒鳴らない。


ただ進む。


その沈黙が、怒号よりよほど命令に似ていた。


「自分から突っ込んでくるぞ!」デュヴァルが叫んだ。


「わかってる!」


最後の散弾を枯れ馬の前膝に送り込んだ。今度は反応があった。左前脚が明らかに沈み、全体が半歩横に揺れた。馬上の騎乗指揮ユニットが即座に長柄兵器を逆方向に押さえ、後方の盾兵二列が同時に前に補って、その半歩の不安定を力ずくで支えた。


この光景を見て、俺はむしろ少し落ち着いた。


補位できるということは、こいつの「指揮」はこの節奏の上に成り立っているということだ。


節奏が崩せれば、こいつは神じゃない。


「神父、馬の脚だ!」俺は怒鳴った。


バローロ神父は答えなかった。一歩前に踏み込み、ほとんど枯れ馬の真正面に密着した。この距離で普通の人間にできることは一つしかない。死ぬことだ。だが神父は別のことをした。


鎖を前に振り出し、人を狙わずに枯れ馬の前胸から垂れ下がる金属護片に直接絡めた。あの騎乗ユニットは地下のこの幅で誰かが直接騎乗ユニットに絡みついてくるとは思っていなかったらしく、前胸全体が引っ張られてわずかに傾いた。神父が右腕に力を込めると、祭袍の下の肩と背中の筋肉が異常に硬い形に盛り上がった。動く壁みたいだ。


「跪け」


次の瞬間、左手の金属聖書が騎手を狙わず、馬の膝に叩きつけられた。


鈍い一発。三叉路全体が震えた。


枯れ馬の左前脚が不自然な角度に折れ、全体が一気に沈んだ。馬上の騎乗ユニットは落ちなかったが、上半身が初めて目に見えて揺れた。後列の扈従がすぐ前に補おうとしたが、俺はすでにその一瞬を奪っていた。


前に密着して、鎌を騎乗ユニットの坐骨の下、腹帯と護片の接合部に横から差し込んだ。一撃で仕留めるためじゃない。あいつが「座っている」安定の根拠を先に引き裂くためだ。黒い刃が入った時の手応えは肉を切る感触じゃない。濡れた革と腱と鉄線が絡み合ったものを切り裂く感触だ。粘って、硬くて、不快だったが、切れた。


騎乗ユニットがついに攻撃らしい攻撃の最初の一撃を放った。


長柄兵器が下に向かったのは突きじゃなく、引っかけだ。前端の鉤刃が俺の肩と首の位置を狙って横に薙いできた。角度が鋭い。地面から俺ごと掬い上げるつもりみたいだ。俺は半歩後ろに引いた。鉤刃が外套の肩の縫い目を引き裂いて通り過ぎ、布と皮が一緒に一筋剥がれた。焼けるように痛い。


デュヴァルがその一瞬を使って弾倉一本分を左側の扈従の脚の間に掃き込んだ。三体の白衣が倒れ、楔形の左半分が一層分空いた。バローロ神父は鎖を放さず、枯れ馬の前に張り付いたまま、あの馬体を左側に押しつけ続けた。


「アーメン」と彼は低く言った。


それから聖書を持ち上げ、もう一度叩きつけた。


今度は膝じゃない。枯れ馬の鼻梁だ。


前胸の護片と白布が一緒に内側に凹んだ。


そいつがついに「進む」のをやめた。俺たちに押し出されて、本物の一歩を後退した。後列の扈従がついていけず、中央線に半呼吸分の空洞が初めて開いた。


「左廊に退け!」俺はすぐに命じた。「全員を第二障害の後ろまで!」


勝ったわけじゃない。


ただ、あいつの一回目の、一番完璧だった前進リズムをぶっ壊しただけだ。


それだけで、後ろでまだ生きてる人間が十メートル余分に歩ける。


後ろの医療スタッフと負傷者が左側の旧連絡廊へ押し込み始めた。婦長は女の子を抱えたまま、ほとんど肩で壁を押しながら走っている。腹部重傷の男は医者二人と警備員に引きずられ、ガーゼの下から血が床に一本の線を引いている。憲兵は退きながら脚の傷を堪えて振り返りざまに二発撃ち、俺たちのために時間を稼いだ。


廊口に最後に退く前に、中央線を一瞥した。


枯れ馬はすでに立て直していた。騎乗指揮ユニットは追撃してこず、長柄兵器を胸前に戻し、左右の残存扈従が再整列を始めている。その後ろでは、細長い重装護板を引きずっていた二体の白衣がついに光の中に入ってきた。取り外した扉板みたいで、押し進められる護壁みたいでもある。あれを三叉路まで引き込まれたら、後ろの地下線全体が生きたまま轢き潰される。


「第二輪を待ってやがる」デュヴァルが息を切らしながら言った。


「わかってる」


「持ちこたえられるか?」


俺は左廊の奥でまだ息をして、怖がって、痛みを感じている人たちを見て、それから鉤刃に祭袍を裂かれても何もなかったような顔をしているバローロ神父の横顔を見た。


「まずこの一輪を凌いでから考える」


---


地上の第一輪も、地下と大差ない惨状だった。


ニウ・シャオチンの重力場が押さえたことで、外圏の白衣が側道に入る速度は確かに半拍遅れた。だがその半拍は終点じゃない。そのままなら崩れていた防線に、もう一度銃を構え直せる空白を一つ作っただけだ。


マー・サンニャンはその空白の上に立っていた。


主要道路の正面に突撃するわけでもなく、通り全体を自分一人の舞台にするわけでもない。やることは単純だった。崩れそうな場所に矛を送り込む。盾を押しつけてくる場所には、その盾の後ろの人間を先に貫く。障害物の後ろに隠れて弓を引こうとする弓手がいれば、その前に相手の腕をなくす。


その戦い方に派手さはない。だが側道全体で銃を持ち、担架を持ち、消火器や鉄パイプを持っているすべての人間を、もう一度それぞれの持ち場に釘付けにした。


若い警官がさっきの「前列の脚を撃て」という一言通りに動いて、本当に最初の白衣盾持ちユニットの膝の横を撃ち抜いた。そいつが倒れた瞬間、隣で怖くて前に出られなかった消防士二人が担架を隙間から押し出した。反対側では、壁の後ろに縮もうとしていた憲兵が、ニウ・シャオチンが正面の重力場を安定させているのを見て、また顔を出して点射した。


凡人の度胸なんて、その程度だ。


理屈で戻ってくるもんじゃない。


「まだ立ってる人間がいる」のを見て、少しずつ戻ってくるもんだ。


だが外圏の白衣も、正面に突っ込んでくるだけじゃなかった。


主要道路の騎乗指揮ユニットは急いで側道に押し込まず、交差点の外側に止まったまま、扈従盾列に重力場を吸わせ続け、後方の推進護板を前に送り込んできた。細長い護板の底部には滑走用の摩耗板がついていて、前端は尖り、後端は高い。後列の槍持ちと弓手の射角を遮るために作られた専用品だ。あれを街口まで近づけられたら、側道全体が本格的な圧射を受けることになる。


ニウ・シャオチンが二秒見てから、抑揚なく言った。


「覚えるのが早い」


マー・サンニャンの矛が一回転し、穂先を一度地面に向けてから跳ね上げ、鉄条網の角から潜り込んできた白衣の下顎を丸ごと掬い上げた。


「覚えたんじゃない。最初から知ってた」


街口の外で引きずられてくる護板を見て、その目がわずかに沈んだ。


「シキのこの体に、あまり無理はさせられない。正面をもう少し低く押さえてくれ。俺は最初の護板の引きずり点を叩く」


ニウ・シャオチンが短く答えた。


次の瞬間、重力場は全体を外に押し広げるんじゃなく、街口右側の引きずり軌跡に向かって一点だけ鋭く沈んだ。護板を引いていた白衣二体の歩幅が一気に乱れ、護板全体が右に半寸傾いた。半寸で十分だ。マー・サンニャンがその半寸に沿って切り込んでいく。矛は真っ直ぐ、人を追わず、「点」だけを狙う。


一突き目、引きずり役の白衣の肩口を貫く。


二突き目、もう一体の引きずり役の手首を断つ。


三突き目は止めじゃない。護板の下縁に矛先を入れて、全体を一角だけ跳ね上げた。


後ろで遮られていた弓手の射角が一気に全部露出した。


「今だ」マー・サンニャンが言った。


この一言は誰か一人に向けたわけじゃない。側道全体でまだ動ける人間が、その二文字で同時に目が覚めたみたいだった。警察が撃ち、憲兵が補い、消防士が隙を突いて最後の二台の担架を倉庫の内側に送り込んだ。さっきまで壁際にしゃがんで呆然としていた老倉庫番まで地面の鉄フックを拾い上げ、街口に倒れた白衣の足を引っかけて横に引きずり、後ろの人間のために車輪半個分の幅を余分に空けた。


ニウ・シャオチンは場を広げなかった。三つの節点に重力を死ぬほど押さえたまま、前列の白衣の一歩一歩を濡れた泥の中を歩くように重くし、飛んでくる矢を途中で落とし、担架の車輪と負傷者の足が少なくとも「地面に貼りついて」内側へ動けるようにした。追わない。見せつけない。余分なことは言わない。街口全体に見えない鉄の網を一枚被せているみたいだった。


隣に立っていたフランス軍の将校が、「世界は手順通りに動くはずだ」という顔を完全に壊しながらこの光景を見ていた。


マー・サンニャンの矛を見て、ニウ・シャオチンの足元に早々と落ちた矢を見て、最後に口を半開きにしたまましばらくしてから絞り出した。


「あなたたちは……一体どちら側なんですか?」


マー・サンニャンは振り返らず、長矛を後ろに引いて、飛びかかってきた白衣を道路標識の台座に縫い止めた。


「立ってる側だ」


この一言は十分に硬く、凡人を黙らせるには十分だった。


---


地下と地上が第一輪を凌いでいる間に、危機センターがようやく一つだけ正しいことをした。


二本の私用周波数、地上監視、南線医療搬送チャンネル、地下ブリーフィング回線を臨時で一本の前線ノード専用短鎖に繋いだ。使いやすくはない。ただ、お互いがまだ死んでいないことをかろうじて確認できる程度だ。


左側の旧連絡廊の第二障害の後ろで弾倉を交換している時、通信機からシキ——今はニウ・シャオチンと呼ぶべきだが——の声が先に入ってきた。


「地上側道、七分間持ちこたえた。主要道路の騎乗ユニットはまだ自分で側道に突っ込んでいないが、推進護板はすでに入場。一枚目は跳ね上げた。二枚目がまだ前に引かれてる」


弾倉を叩き込んで、スライドを引く。


「地下三叉路、第一輪は凌いだ。騎乗ユニットとの接敵確認済み、坐騎は打ち逸らせる、折れる、だが扈従の補位が速い。後方に重装護板が中央線に向かって引かれてる」


通信の向こうが半秒静かになった。


次に聞こえたのはニウ・シャオチンじゃなかった。


マー・サンニャンだった。


「わかった」と彼女は言った。「これは偶発じゃない。内外同期だ」


俺は横倒しのストレッチャーの後ろに寄りかかり、視線を障害物越しに中央線の再整列した枯れ馬に向けた。


「そっちから南側の医療搬送線まで、あとどのくらいだ?」


「直線は遠くない。道が汚い」マー・サンニャンは言った。「強引に切り込めば、お前たちの上の二、三街区まで近づける。ただ今の側道を離れたら、外圏の大盾と騎乗が生存者を主要道路に追い戻す」


「強引に切るな」俺は言った。「まず生かせる人間を釘付けにしろ。こっちはまだ持つ」


デュヴァルが隣で聞いて、冷笑した。「誰に向かって言ってる?」


「まずは自分だろ」俺は言った。


通信の向こうがごく短く静まった。


それからニウ・シャオチンが戻ってきた。声は相変わらず、袖の中に刃を仕舞ったみたいな冷たさだった。


「地下線、あとどのくらい立っていられる?」


俺は前を見た。


バローロ神父は第一障害と第二障害の間に立って、左側の旧連絡廊の幅を測るみたいにそこにいた。聖書の血はすでに暗く乾き、鎖はまだ手元に垂れ、祭袍の肩口の鉤刃に裂かれた傷口が白い光の下でくっきり見えていた。それでも全体は、何も起きていないみたいに安定していた。


さらに遠くを見た。


枯れ馬は中央線に戻り、騎乗指揮ユニットが長柄兵器をわずかに持ち上げ、後方の二枚の重装護板が一歩一歩引き込まれてきて、左右の扈従も楔形を修復し直している。次の一輪は今より確実に厳しくなる。


「お前たちが道を見つけるのに足りるだけだ」俺は言った。


この一言が終わっても、通信の向こうはすぐに返さなかった。


二秒後、マー・サンニャンがごく平坦に言った。


「なら持ちこたえろ」


それから、シキ本来の呼吸音が背景にほんの少しだけ浮かんできた。あの体の中にもう一人いる誰かが、この一言を一緒に聞いていたみたいに。


短鎖はそれ以上続かなかった。


両方わかっていたからだ。回線が繋がったのは状況が良くなったからじゃない。ただ、もうそれぞれが別々に死ぬだけじゃなくなったということだ。


通信機を胸元に戻し、深く息を吸った。


前の枯れ馬がまた動いた。


地上では主要道路の騎乗ユニットが、二枚目の護板を街口に向けて送り始めた。


内と外の二本の線が、ようやく繋がった。


だが本当に厳しいのは、今からだ。



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「あまりかな?」★一つか二つを押してね!

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