130.受付 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
林雨瞳がマリア修道女を一言で黙らせてから、車内は二十分ほど静かだった。
その二十分はなかなか貴重だった。
少なくとも俺は前だけ見て南に向かって走れた。後ろで眼帯をした神経病みの修道女が俺の神経をギターの弦みたいに弾き続けるのを聞きながら運転しなくて済んだ。
最初の停留地は夜明け後しばらくして現れた。
聖ベルナルド修道院は小さかった。外壁は古い石積みで、灰白色、湿気が重い。鐘楼は低く、院壁の外には均された広場があって、俺たちの三台が互い違いに停められるくらいのスペースがある。外から見れば、山道沿いで旅人を受け入れ、通りかかるトラック運転手に飯を食わせる古い修道院にしか見えない。でも降りた瞬間に分かった。そうじゃない。
静かすぎる。
人がいないんじゃない。全員が、自分がどこに立つべきか、どこを見るべきか、いつ頭を下げるべきかを知っている。この静けさは修行で身につけたものじゃない。管理で身につけたものだ。
林雨瞳は停留リストを脇に挟んで、降りると同時に受付室へ直行した。彼女がここに来たのはパンを食べてスープを飲むためじゃない。合言葉を照合して、時間を確認して、リストを確かめて、後続の停留地に誰かが手を加えていないかを調べるためだ。
俺はまず二列目のほうへ回り、ドアを引いた。
レイチェルが顔を上げた。
「着いた」俺は言う。
彼女は頷いたが、すぐには降りない。まず外を見て、俺の背後を見て、遠くのK-7を見た。この女の子は今でもこうだ。どこか新しい場所に来るたびに、まず目で測る。ドアを確認して、出口を確認して、どこに銃があってどこに法衣があるかを確認する。
エリザヴェータは降りた後もあまり遠くへ行かず、車の脇で待っていた。焦れているように見えるが、実際は手を伸ばせば届く、でもレイチェルが息苦しくならない距離に自分を置いている。この数日で少し加減を覚えた。少なくとも「守る」と「追い詰める」は違うと、ようやく分かり始めている。
マリア修道女が飛び降りたとき、靴のかかとが石畳を軽く叩いた。彼女は一度あたりを見渡した。この場所を解体する価値があるかどうかを見積もるように。それから俺に向かって少し笑った。
「ここ、人をきれいに洗い流してくれそうな場所ね」
「なら、お前は一皮剥かれるな」
「残念、自分のことは気に入ってるの」
「そう見える」
彼女がまた何か言おうとしたとき、林雨瞳が受付室の入り口から振り返って、ちらりと彼女を見た。
ただの一瞥だ。
マリアは後半の言葉を本当に飲み込んだ。
この光景は見ていて気持ちよかった。
修道院から出てきたのは黒麦パン、熱いスープ、薄いコーヒーだった。表向きは全部もてなしだ。でも実際には、どの手も人数を数えていて、どの目も車の台数を数えていた。特にレイチェルが入ってきた瞬間、盆を持った修道士も、扉の脇に立つ年配の修道女も、薪をくべていた小さな下働きの子まで、何気なく彼女の上に視線を流した。
目立たない流し方だ。
でも俺には分かった。
普通の病人を見ている目じゃない。生きた証言を見ている目だ。
年配の修道女が湯を持って近づいてきて、レイチェルに向かって、とても標準的な、とても安定した笑みを向けた。
「お子さん、主の——」
「結構です」俺はカップを先に受け取って、テーブルに置いた。「まず食事を」
老修道女が俺を見た。
怒っているんじゃない。値踏みし直している目だった。
「私たちはただ祝福を」
「本人が望んだときにどうぞ」俺は言った。
強くは言っていない。でも意味は十分に伝わった。
老修道女はそれ以上近づかなかった。
バローロ神父はそのとき外で修道院長と小声で話していた。振り返って一度こちらを見たが、口を挟まなかった。それは覚えておく。感謝しているわけじゃない。少なくともこの老いぼれは、今誰が近づきすぎると人を怖がらせるかは分かっている。
朝食は素早く終わった。
マリア修道女はその間ずっと二つのことしかしなかった。一つは、パンを噛みながら俺を眺めること。パンと人の骨、どちらが脆いか考えているみたいな目で。もう一つは、俺が三度目に入り口の哨戒位置を確認したとき、小声で一言落としてきたことだ。
「安心して、今日はまだ奪う気はないわ」
俺は乗らなかった。
彼女は一人で笑った。
レイチェルは下を向いてスープを飲んでいた。聞こえていたが、目を上げなかった。この女の子は今、車内で一番返事をしてはいけない相手がマリアだと分かっている。
第一停留地は三十分ほどで終わった。燃料、水、医療品一箱を補充して、底が出ていたタイヤ二本を換えてから、また南へ向かった。
車が再び走り出してから、マリア修道女は三十分ほどおとなしくしていた。それから彼女は明らかに、世界がこんなに穏やかであるべきではないと判断して、また発症した。
「周士達」後ろからゆっくりと口を開く。「さっきあの老修道女を遮ったとき、えさを護る動物みたいだったわよ」
俺は前を見続けた。
「そんなに暇なら、K-7に乗り換えて神父と聖書の話でもしてこい」
「ダメよ」彼女は言う。「この車のほうが楽しいもの」
「俺の不運だ」
「私の楽しみよ」
「安上がりな楽しみだな」
彼女が二声笑った。
今度はレイチェルが先に口を開いた。
俺に向かってだ。マリアじゃなく。
「あの人、いつもこうなの?」
バックミラーを見ると、彼女が前の座席を見ていた。
「そうだ」
「なんでまだ放り出してないの?」
「今は教廷の縄張りの中だから」
マリアがすかさず乗ってきた。
「ほら見て、本当は放り出したいのよ」
レイチェルがごく小さく「ん」と言った。
その声はほとんど聞こえないくらい淡かった。でも車内の全員が聞いた。シキが顔を上げて彼女を見た。エリザヴェータの口元もほんのわずかに動いた。笑いじゃない。何か短い、緊張が解けたみたいなものだった。
マリアは笑うのをやめた。
二秒、レイチェルを見つめた。この女の子が単なる静かな背景じゃないと、初めて気づいたみたいに。
「面白いわね、あなた」彼女は言う。
「別に」レイチェルは平坦に返した。
「それがまた面白い」
林雨瞳は今回止めなかった。
この短いやり取りはレイチェルにとって悪くないから。車内で短い言葉を口にし始めた。それは、まだ丸まって縮こまっているよりずっといい。
第二停留地は聖ルカ旅客院だった。
修道院というより中継地点に近い場所だった。外壁はそれほど古くなく、院内には大型車が何台も出入りしたらしく、地面の轍の跡が前の停留地より深い。正門には木の十字架が掛かっているが、裏門には中庭に直接乗り入れられる広いスロープが一列並んでいる。表向きは教会の施設だが、実際にやっていることは人を入れ、入れ替え、送り出すことだ。聖像の皮を被ったジャンクションみたいな場所だった。
入ってすぐ、まずナンバープレートを換えた。
芝居がかった偽プレートを剥がすんじゃない。本物の予備コードと対応書類が一式用意されている。林雨瞳は担当の修道士と名前を三回、時間を二回、封緘コードを一回照合して、ようやく新しい書類の束を受け取った。
俺は横で少し目を通した。
新しい書類は前の停留地のものより、見ていて気分が悪い。「保護プログラム」「引き渡しノード」「特別証人」といった言葉がすでに顔を出している。まだ確定はしていないが、匂いは出ている。
紙を裏返して、林雨瞳に戻した。
「これ、彼女に見せるな」
「分かってる」彼女は言う。
「神父は見たか?」
「まだ。入ってきたら渡す」
バローロ神父はそのときK-7の周りを点検していた。見せかけじゃない。本当にしゃがんでブレーキラインを確認し、ホイールを確認し、固定フレームの受力点を確認し、後軸に振動後の異音がないかを確認していた。二百センチ超の人間がトレーラーの下に潜り込んでいる光景はそれだけで十分おかしいのに、さらにおかしいのは、やり方が妙に手慣れていることだ。ヴィクトリアでさえ整備モードから顔を上げて、一度彼を見た。
その目を翻訳すると、こうなる。
——なるほど、聖書を人に押しつけるだけじゃないんだ。
これは重要だ。
ヴィクトリアが人を認める基準は単純だ。機械が分かるかどうか。分かれば最低限の資格がある。分からなければ黙っていろ。バローロは少なくともその一項目はクリアした。
俺と神父は客院の中庭で鉢合わせた。
手に薄く黒灰色の油汚れが残っていたが、それでも祭服は黒い壁みたいに目の前に立っていた。
「書類を」俺は言う。
林雨瞳が新しい書類の束を渡した。
彼は車の脇に立ったまま読み終えた。眉はほとんど動かなかったが、最後のページだけ一秒余計に止まった。
「ローマが思ったより急いでいる」彼は言う。
「こちらも気づいた」
「先に彼女をプログラムに収めようとしている」
「あの書類を今すぐ有効にはさせない」
神父が目を上げて俺を見た。
「分かっている」
「分かっていて受け取ったのか」
「どこまで急いでいるかを知るためだ」彼は言う。「そして、私より急いでいるのが誰かを知るためでもある」
それで十分だった。
こいつはローマの使い走りをしているわけじゃない。それは最初から分かっていた。だがそれをこいつ自身の口から聞くと、また重みが違う。意味は単純だ。教廷の中に手は一本じゃない。封じたい者がいる。接収したい者がいる。粛清したい者がいる。そして証人を自分の側の箱に先に収めたい者もいる。
レイチェルは長くは外に出なかった。客院の裏の小さな中庭で数分だけ風に当たった。エリザヴェータが遠くない位置に立っていた。影みたいに。マリアは彼女に近づかなかった。それはむしろ奇妙だった。あの停留地の間ずっと、マリアは俺と林雨瞳の周りをうろついていた。外せない細い鎖みたいに。
「見てよ」彼女は俺の隣に立って、神父が書類をめくるのを眺めながら言う。「実はあなたより、あの人のほうが保護者に向いてるわよ」
「じゃあ一緒に行けばいい」
「嫌よ」彼女は言う。「あなたが怒った顔のほうが好きなの」
「趣味が悪い」
「根に持つのと趣味が悪いのは別の話よ」
「俺には同じに見える」
彼女はまた笑った。
第三停留地は聖ミカエル修道院だった。
規模がずっと大きかった。前が修道院で、裏は工房と車庫が丸ごと一式ある。外壁には聖像があるが、中の地面は油染みとタイヤ痕だらけだ。こういう場所のほうが俺は落ち着く。鉄と機油は、きれいすぎる笑顔の列よりずっと正直だ。
K-7は入ってすぐ後部車庫へ誘導された。バローロ神父が自分でバックを入れた。動作が安定していて、とても神父に見えない。重車両の押送を十年以上やってきた人間みたいだった。あのトレーラーを収めたときの角度が綺麗すぎて、思わず悪態をつきたくなるくらいだった。
ヴィクトリアがついに口を開いた。
「悪くない運転ね」
彼女の口からその言葉が出るのは、表彰状を渡すのと同じだ。
バローロ神父は一度頷いただけで、そのまま修道院の工房担当者と一緒に車検を始めた。指示を出すんじゃない。自分で手を動かす。ワイヤーを確認し、牽引ロックを確認し、油圧を確認し、スロープ負荷を確認する。あの人を押し潰しそうな重い敬虔さが、機械の前では不器用さに変わらなかった。むしろ逆で、何をやっても手順通り、安定していて、硬くて、無駄がない。
俺は少し離れたところから数分眺めていた。気分が悪かった。
やり方が悪いからじゃない。
やり方が良すぎるからだ。
この老いぼれは人を打ちのめすだけじゃなく、本当に物の面倒を見られる。その論理で行けば、人の面倒を見ることも、案外本当にできるのかもしれない。
その考えが浮かんで、余計に腹が立った。
レイチェルは第三停留地で、前の二か所より少し落ち着いていた。大きな差じゃないが、見て分かる程度にはある。工房の外に立って、ヴィクトリアが銃器整備ボックスを開けるのを眺め、それから神父がK-7のホイールロックを確認するのを見て、最後に小声で俺に聞いた。
「本当に運転できるの?」
「できる」
「神父ってみんなそうなの?」
「違う」俺は言う。「こいつがちょっとおかしいだけだ」
マリアがちょうど横で聞いていた。
「ありがとう」彼女は言う。「うちの局は昔から多能工を重視しているのよ」
「お前が黙るのが一番の能力の発揮だ」
「黙れって言い続けると、私の声が気になってると誤解するわよ」
「考えすぎだ」
「私はいつも考えすぎるの。それが長所なのよ」
第三停留地が一番長かった。
顔を洗う者、少し眠る者、山道で緩んだ固定部品を締め直す者。レイチェルは二階の一室に案内された。清潔で、窓は小さく、中庭は見えるが外からは見えない部屋だ。エリザヴェータが後についていった。今回は俺は何も言わなかった。今あの女の子の傍にいるほうが、下でバローロと睨み合い続けるよりずっとましだ。
俺は車庫の脇で煙草を半分吸った。葉綺安が隣に立っていた。
腕を組んで壁に寄りかかり、工房の灯りの下で固定フレームを動かしている黒い石碑みたいな男を眺めていた。
「何を考えてる?」彼女は聞く。
「あの老いぼれが何でもできるのかどうか考えてる」
葉綺安はしばらく見てから、淡々と返した。
「少なくとも、偽物には見えない」
短い一言だった。
でも十分に正確だった。
偽物は多い。偽りの聖職、偽りの慈善、偽りの修繕、偽りの財団、偽りの道徳。バローロというものは恐ろしく、問題だらけで、俺の品行審査まで買って出る。だが葉綺安の言った一点は正しかった——偽物には見えない。
第三停留地を出るとき、空はもう傾いていた。
山の入り口のあたりの雲が低く垂れ込め、風が硬くなっている。林雨瞳が助手席で第四停留地の資料を引き出して、一番上に重ねた。俺はタイトルを一瞥した。
聖ワレリウス避難院。
山道入口手前の最後の停留地だ。
エンジンをかけ直すと、ヘッドライトが薄暗がりの中に二筋の白い線を引いた。バックミラーの中で、K-7のライトも灯った。黒い怪物が目を開けたみたいだった。
林雨瞳が時間、ルート、高度、風向きを確認してから、クリップボードに資料を押さえた。
「第四停留地の先は」彼女は言う。「道が狭くなる」
「分かってる」
「風も強くなる」
「分かってる」
「今夜雪になったら、避難院で一泊になるかもしれない」
ハンドルを握り、前方に広がる暗くなっていく山道を見ていた。
なぜかは分からないが、第三停留地を出てから、首の後ろの皮膚がずっと張り詰めている。予感というほどのものじゃない。遠くから誰かがゆっくりと綱を引き始めているような感覚に近い。道はまだ前にある。車も安定している。通信でK-7に異常はない。それでも分かる。第四停留地は静かじゃないと。
マリア修道女は今回はそれほど長く喋らなかった。
三列目に寄りかかって、窓の外の暗くなっていく山の色を眺めていた。そして不意に笑った。
「ああ」彼女は言う。「ようやく少しはまともになってきた」
「何がまともなんだ」
すぐには返さなかった。バックミラーの中から、あの氷みたいに青い右目で俺を見た。
「道よ」彼女は言う。「それと、もうすぐ追いついてくるもの」
俺は返さなかった。
今回ばかりは、俺も似たような感覚を持っていたから。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




