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129.法皇庁異端審問局 1

この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。

バローロ神父が会議室に入った瞬間、扉枠が一回り狭くなったように感じた。


錯覚じゃない。あまりにも大きく、重すぎるものが入ってくると、周囲の空間が自然と退くような感覚だ。彼が先に入る。黒い祭服の上に重い大衣を羽織り、肩と背は動く壁のように分厚い。足取りは速くないが、一歩ごとに床下の梁を鉄槌で叩いているような響きがある。その顔は扉口で見た時よりさらに悪かった。角張っている。硬い。死んでいる。顎は石碑から直接削り出したようで、眼窩は深く、灰白の瞳は生気がほとんどないほど薄いのに、一目見れば誰でもわかる——中身が空なわけじゃない。


右手には金属縁取りの分厚い聖書を挟んでいる。人の胸骨を砕けるほどの厚さだ。左手は自然に垂らし、指の関節は太く、祈りの珠を握るためにも、首を捻るためにも使えそうだ。


マリア修道女が後に続く。


神父が壁なら、彼女は刃の影だ。


記憶より白く、より薄い。銀色の短髪が顎に沿って貼り付き、左目は黒に金縁の眼帯で覆われ、右目の氷青色は刃の反射光のように鋭く光っている。黒い改良修道女服は体に密着し、その上に艶消しの戦術チェストアーマーを重ね、胸の十字紋章は見せつけるために刻んだかのようだ。歩き方はほとんど音を立てない。地面を踏んでいるというより、床に沿って滑り込んでくるようだ。腰には常識外れに長い大太刀が提げられ、鞘は彼女の脚と同じくらい真っ直ぐで、細すぎる修道女に刑具を一振り持たせて誰かが笑い出すのを待っているような、荒唐無稽な比率だ。


俺は笑わなかった。


まだ死に飽きていないからだ。


先遣で来ていた二人の黒服が、即座に半歩横へ退いた。


礼儀じゃない。定位置に戻っただけだ。


それだけで十分だった。この数日の、手帳を持って重要人物のふりをしていた抑制した様子は、全部背景板になった。ロレンツォとアドリアンは先に布を被せに来ただけだ。本当に死体を引き取りに来た者が、今ようやく入ってきた。


カミラはテーブルの横に立ったまま動かず、煙草はすでに揉み消していた。リン・ユートンの指はまだ黒帳の関連図の上に置かれたままで、引かない。マレクが扉の脇に立ち、手は自然に垂らし、ホルスターから遠くない位置にある。ヴィクトリアは会議室にいない、車庫にいる。だが彼女のシュトゥルムシュライターの封存状態報告書がテーブルの上に置かれ、口を開いていない脅しのように存在している。


エリザヴェータは壁際の椅子の横に立ち、真っ直ぐに背筋を伸ばしていた。表面上は何の反応も見せていないが、肩と背がいつもより張っているのが俺にはわかる。怖いんじゃない。本能的な嫌悪だ。相容れない二つのものが同じ部屋に押し込まれ、どちらかが先に動くとわかっている時の緊張感だ。


バローロ神父は入室してもすぐには喋らなかった。


まずテーブルの資料を見た。


流し見じゃない。一枚一枚、本来存在するべきでないのに掘り出されてしまった聖遺物を検閲するように見ていく。ペーパーカンパニー、偽の理事、港湾送金、歴史修繕名目、慈善財団、地下冷却設備、物流ノード、バチカン内部管理短縮コード。紙の一枚一枚に、アウシュヴィッツの地下のあの洗い落とせない匂いが染み込んでいる。


彼は見るのが遅かった。


会議室の誰も声を出さなかった。


マリア修道女だけが笑った。


大きくない。喉の奥から細く滑り出るような音で、誰かが指の爪でガラスを引っ掻いたような音だ。台帳を見るわけでも、リン・ユートンを見るわけでも、カミラやエリザヴェータを特に見るわけでもない。入室した瞬間からずっと一つのことだけをしていた——俺を見ている。


普通の視線じゃない。


素材を選ぶ目だ。


肩幅から手首、首から脇腹、立ち方と重心まで。頭の中にとっくに採寸表が用意されていて、今は俺を当てはめているだけのような目だ。


俺は彼女を見た。


彼女も俺を見た。


氷青色の右目がわずかに細くなった。古い知り合いを認めたような、あるいはとっくに実験台に上げるべきだった対象がようやく来たような目だ。


「ジョウ・シーダー」彼女が先に口を開いた。声は低く、清潔で、修道女らしい柔らかさすら帯びていた。「台北で別れて以来、久しぶりね」


俺は答えなかった。


彼女の笑みがもう少し深くなった。


「まだ生きてるなんて、残念だわ」


「あんたもな」俺は言った。


彼女は満足した。


言い返されたことへの満足じゃない。古い借りがまだ残っていて、相手が逃げていないから機嫌がいい、そういう満足だ。彼女はゆっくりと手を上げ、黒い手袋の指先が腰の刀柄にかすかに触れた。無意識の癖のような動作でもあり、俺に見せるための動作でもあった。


「最近、刑具を何套か新調したの」彼女は言った。「ずっと試すのに適した人を探していたのよ」


「それなら場所を間違えた」


「違うわ」彼女は首を傾けた。銀髪が顔の横を滑り、喉に嵌められた黒い荊棘の首輪が露わになった。「私はいつも正確に見つけてると思ってる」


カミラが冷たく割り込んだ。


「修道女、正式な話をするなら、まず冗談を片付けてもらえるか」


マリアは彼女を見向きもせず、ただ笑みをわずかに薄めた。


「真剣よ、隊長」


この一言は冗談より不快だった。


バローロ神父がようやく紙面から目を上げた。


俺を見なかった。


カミラも先には見なかった。


視線はまっすぐエリザヴェータに落ちた。


会議室全体が一寸沈んだような気がした。


エリザヴェータは退かなかった。視線も逸らさなかった。彼女の高慢さは骨に刻まれている。目の前に立っているのが二百センチを超える、歩く黒い審判石碑のようなものでも、先に頭を下げない。


バローロは数秒、彼女を見た。


怒りはない。嫌悪もない。感情すら希薄だ。ただ乾いた冷たさで、秤にかけた後に結論を出す目だ。


「吸血種か」彼は言った。


声は厚く、低く、石壁の中から震えて出てくるようだった。


エリザヴェータは顎をわずかに上げた。


「神父」


「お前がまだここに立っているのは」彼は言った。「私がお前を認めているからではない」


その言葉は平坦で、装飾が一切なく、だが正面から刃を抜くよりずっとはっきりしていた。


部屋が一瞬静まり返った。


エリザヴェータの目が冷えた。


「妾も、そなたに認めてもらいに来たわけではない」


「結構」バローロは言った。「ならばお前は少なくとも、自分が今のところ一時的に容認されている戦場資産に過ぎないことを、わかっているわけだ」


その言葉が落ちた瞬間、空気に鉄の匂いが混じった。


マレクの肩がわずかに動いた。カミラは手を出さなかった。見ていた。リン・ユートンも何も言わず、ただ紙の上から手をゆっくりと引いた。これは彼女が口を挟める段階じゃない。


エリザヴェータの唇の端がかすかに動いた。笑みじゃない。牙を見せる直前の動きに近かった。


「妾が一つの資産に過ぎないというなら、神父」彼女は言った。「今この瞬間、そなたが本当に妾を必要としていることを祈るがいい」


俺はその場を動かなかった。


これは引いてもいないし、収拾がつかなくなるほど挑発してもいない。まだ端の上にある。


バローロ神父の表情は変わらなかった。


ただ上半身全体をゆっくりと彼女の方へ向けた。頭だけじゃない、砲塔が旋回するように全身で向いた。動きは小さいが、正面から何かが押し寄せてくるような圧力があった。灰白の眼球がエリザヴェータの顔に固定され、一分も避けない。


「使われる」彼は言った。「必要がなくなるまで」


これが本当の刃だった。


意味は単純だ。お前が今息をしていられるのは、お前に価値があるからじゃない。手順がまだそこまで来ていないだけだ。


エリザヴェータは返さなかった。


怖いんじゃない。次の一言でこの部屋が会議じゃなくなるとわかっているからだ。


マリア修道女が傍らでほとんど楽しそうな細い笑い声を漏らした。


ようやくエリザヴェータを一瞥した。敵意もない。興味もない。「あら、部屋の中にこんなものもいたのね」という程度の流し見だ。見終わると、すぐに俺へ注意を戻した。もともと一頭の獲物しか狙っていない猫が、傍らで音がしたから一瞬首を傾けただけのように。


俺は銃床で彼女の見えている方の目を砕きたかった。


残念ながらできない。


バローロ神父が手の中の分厚い聖書をテーブルに置いた。


ドン、という音。


大きくはないが、十分に重かった。


「資料は本物だ」彼は言った。


これが入室後、初めて本題に触れた言葉だった。


カミラが頷いた。余計な挨拶はなかった。「偽物を作って見せる時間はなかった」


神父は一番上の名簿を開き、二本の指でページ全体を軽く押さえた。


「ペーパーカンパニー六層。慈善と歴史維護名目を外皮として使用。物流ノードは南方の二港と内陸倉庫一箇所。バチカン内部管理短縮コードが四本の資金ラインに出現」彼はめくりながら読み上げた。ある罪状の告白の前に行う確認のように。「地方教区が単独で完結できる規模ではない」


「わかっています」リン・ユートンが言った。


彼は一度彼女を見た。


「何本のラインを照合した」


「確認済みが五本。補完中が二本。もう一本は旧イタリア帳簿に関わる可能性があり、バチカン内部の人間でないと照合できない」


バローロは頷いた。


称賛じゃない。この女は仕事ができると認めただけだ。


マリア修道女がテーブルの横へ歩き、関連図の端に指先をかすかに滑らせた。処理待ちの皮革を撫でるような手の動かし方だ。会社名は見ない。横顔のまま俺に聞いた。


「地下で爆薬はどのくらい使った?」


「十分な量だ」


「残念」彼女は言った。「少し残しておいてほしかった。あなたの手が震えるかどうか見たかったから」


「自分で手を乗せて試せばいい」


彼女は軽く笑った。


「あなたがまだこんなに人の言葉を話せないのが好きよ」


「あんたがまだこんなに修道女らしくないのも好きだ」


彼女はそれを聞いて、口の端の弧がもう少し深くなった。怒りじゃない。記憶した。ある引き出しを彼女が再び引き開け、中に以前からの借りが入っていて、今また一枚新しいものが加わった、そういう顔だ。


「ずっとそのくらい硬くいてよ」彼女はごく静かに言った。「軟らかくなったら面白くない」


カミラがついに苛立ちを見せた。


「いい加減にしろ」彼女は言った。「異端審問局があんたたちを送り込んだのが口説きと脅しのためだけなら、この会議は十分で終わらせる」


マリア修道女がようやく彼女をちらりと見た。


「隊長、誤解よ」と彼女は言った。「口説いてなんかいないわ。ただ、仕事への興味を正直に表現してるだけ」


「なら、その仕事への興味とやらを、うちの隊員に向けないでもらえる?」カミラが言う。


「それは彼が協力的かどうか次第ね」マリアが答えた。


俺は乗らなかった。


これ以上続けたら、会議室のテーブルがひっくり返る。


バローロは横で交わされる会話など一切耳に入っていないかのように、資料をめくり続けた。現場回収物証リストのページに差し掛かったところで、ようやくその手が止まった。


「地下第三層で生存者を発見」彼が読み上げる。


部屋全体が瞬時に静まり返った。


前のページまでは金だった。構造だった。システムだった。このページから先は、人間だ。


神父が顔を上げ、カミラを見る。

「とても面白い」★四つか五つを押してね!


「普通かなぁ?」★三つを押してね!


「あまりかな?」★一つか二つを押してね!

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