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110.情報 2

この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。

俺とヴィクトリアが一前一後で部屋を出ると、シェルターはすでに完全に目覚めていた。


廊下の灯りはあの死人みたいな冷たい白のままで、夜明けらしい温かみなど一切ない。夜には何かのバックグラウンドノイズに聞こえた換気の音が、朝になるとむしろ命令みたいに聞こえた。規則的で、持続的で、無視できない。遠くで弾薬箱を運ぶ音がして、コンクリートの壁に切り刻まれながら、断片的に届いてくる。もっと遠くでは、負傷者が声を殺して咳き込んでいた。まだ生きていることを誰にも知られたくないみたいに。


ヴィクトリアは俺の左後ろ半歩を歩いていた。髪はすでに結び直され、衣服の襟も整っていて、全体的に冷たく、引き締まった、いつでも機械室か戦場に投入できる状態に戻っていた。ただ、時おり俺をちらりと見るとき、その目にはまだ完全に押し込みきれていない何かが残っていた。


俺は何も言わなかった。


こういう場所では、夜のことを夜に留めておけるだけで、十分に贅沢だ。


案内役は昨夜ドアを叩いた若い隊員だった。一言も余計なことを言わず、俺たちがついてきたのを確認してから前を歩く。ブーツが湿った粗いコンクリートの床を踏む音が、きっぱりとしている。昨夜来たときよりこの廊下が狭く感じるのは、今は両側に人がいるからだろう。ライフルを持って立哨する者、ペンとクリップボードを持って物資を数える者、壁際にしゃがんで銃を分解する者、その指の動きが、他のことに使うためにある指じゃないみたいに速い。


ポーランド人は確かに、ここを避難所にするつもりがない。


ここは巣だ、穴だ、まだ砕かれていない骨の中の硬い部分だ。入ってきたからといって安全になったわけじゃない。ただ、今のところ同じ壁の内側に立っているというだけだ。


二つ角を曲がり、昨夜見た半開放の補給区を通り過ぎた。缶詰の箱、包帯の箱、弾薬の箱が分類されて積まれていて、壁には手書きの表示が釘で打ちつけてある。字が硬い。一画も無駄にするつもりがないみたいな字だ。反対側の医療室のドアが半分開いていて、俺は中を一瞥した。


牛小琴(ニウ・シャオチン)が金属の椅子に座っていた。脇腹の衣服を少しめくり上げていて、マスクをした年配の医師が低頭して縫合している。


彼女は俺に気づき、顎を一度上げた。顔色が悪く、声が少しかすれている。でも口はまだ立つ。


「何見てんの」彼女は眉をひそめて言う。「死にかけてるわけちゃうし」


俺はうなずいた。


「じゃあしっかり縫ってもらえ。走ったらまた開くような縫い方はするなよ」


彼女は短く鼻を鳴らした。罵倒しかけて、結局やめた。その年配の医師は俺を見もせず、ごく平坦に言った。「今日、彼女は前線に出せない。あなたたちが仲間なら、それを覚えておいてください」


俺は何も返さず、牛小琴から視線を外した。目に火がある。まだ持ちこたえている。それで十分だ。


さらに進むと、昨夜よりも厚い鉄扉が現れた。外に衛兵が二人、銃口を下げているが、あの立ち方を見れば、何かあれば一秒で構えられることはわかる。案内役の隊員が前に出て二言話すと、一人が扉を叩いた。すぐ中から返事があり、それから閂が引かれる音がした。


扉が開いたとき、もっと乾いた空気が先に流れ出てきた。


心地よい乾き方じゃない。書類と埃とコーヒーの澱と古い電気機器が混ざり合った乾き方だ。この匂いには覚えがある。多くの臨時指揮所、決定を紙に書いて他の人間の命で埋め合わせてもらう場所の匂いだ。


カミラは中にいた。


机の後ろに立ち、マントは着けず、濃いグレーの軍服だけを、まるで最初から骨に縫い付けられているみたいに着ている。頭上から光が当たり、目の下のわずかなくまがはっきり見えた。灰色の瞳が、灯りの下でより冷たく見える。机の上には大きな縮尺の地図が三枚、航空写真が二枚、手書きの記録が一束、異なる色でマーキングされたトレーシングペーパーが数枚広げられている。マレクは彼女の右に立ち、林雨瞳(リン・ユートン)葉綺安(イェ・キアン)、エリザヴェータはすでに来ていた。ヴィクトリアが入った瞬間、カミラの視線がまず彼女の顔に、次に手に落ち、それから俺の方へ移った。


礼儀正しくはないが、プロフェッショナルだ。


人を見ているんじゃなく、今日それぞれの装備が戦場に出せる状態かどうかを確認しているみたいだ。


「座れ」彼女は言う。


誰も遠慮しなかった。この部屋に遠慮の余地はない。俺は金属の椅子を引いて座った。ヴィクトリアは俺の隣だ。椅子の脚が床に擦れる音が短く鋭くて、ガラスに何かを引いたみたいだ。


カミラは挨拶に時間を使わなかった。まず俺を見る。


「傷の状態は」


「牛小琴が縫合中だ。他は打撲と擦り傷だ」俺は言う。


彼女は一度うなずき、視線を動かさない。


「牛小琴は今日は休養。二十四時間以内に第一線には出さない。もし無理に連れていこうとするなら、先にベッドに縛り付けておく」


それは全員に向けた言葉で、倉庫規則を読み上げるような口調だった。牛小琴は今ここにいないが、もしいたら今頃誰かを睨みつけているだろう。


俺は反論せず、ただ訊いた。「あの医師は信頼できるか?」


カミラは俺を一瞥した。


「内戦二つ、鎮圧三回、工業事故四回で、これより酷い傷を縫ってきた。まだ信用できないなら、自分で針を持てばいい」


「それは遠慮しておく」


彼女は笑わなかった。この女はたぶんあまり笑わない。傷の話を片付けると、手を机に当て、人差し指を地図の端に押しつけた。


「二つ目。来た目的だ」


部屋が一秒、静まった。


昨夜俺は彼女と核心を一度話した。今また訊いてくるのは、聞き取れなかったからじゃない。全員の前でもう一度言わせるためだ。こういうことはわかる。情報は非公式に交換できる。立場はそうじゃない。立場は人前で言ってこそ意味を持つ。


俺は椅子の背もたれに体を預け、彼女を見る。


「ワイスマンだ」


「昨日も言ったが、ワイスマンは共産党には見えない。だとしたら、あの老いぼれはナチスとかなり深い繋がりがあるということか?」


カミラは目を上げた。


「深い繋がりがある、というレベルじゃない」彼女は言う。「戦後の残党と呼びたくないほど深い」


俺はその言葉を受け取ったが、繰り返さなかった。彼女は明らかに言葉を選んでいた。断言はせず、結論をすべてテーブルに出すつもりもない。


それがかえって、本物らしかった。


林雨瞳がそこで口を開いた。声はいつも通り冷たい。


「今のところ、どの程度まで把握している?」


カミラは彼女を見ず、机上のトレーシングペーパーを一枚前へ押し出し、地図の上に重ねた。


「お前たちが偵察に時間を無駄にしなくて済む程度には」


その言い方には、わずかに嫌みが混じっていた。ここに来てまだ偵察の話をする人間は、酸素を無駄にしているとでも思っているみたいだ。彼女は鉛筆でいくつかの位置を指しながら、話し始めた。


「上シレジア工業地帯の縁。廃鉱山と廃止された輸送支線の交差点だ。表面上は閉鎖倉庫三棟、廃コンクリート冷却塔一基、半焼した整備棟二棟に見える。実際には、それがF.A.B.R.I.K.の地表偽装層だ」


鉛筆の先が下へ動き、赤い丸で囲まれた黒い区画を指した。


「主要施設は地下だ。少なくとも三層。最上層は警戒と搬送、中層は機械加工と組立、最下層は——」彼女は一拍置く。「まだ完全には把握できていない区域だ」


葉綺安が眉をひそめた。


「なぜ?」


「うちの人間がその層に近づくたびに、戻ってきた全員が同じことを言うからだ」カミラは言う。


「何を?」


カミラは目を上げた。灰色の瞳が灯りの下で氷面みたいだ。


「工場には見えない。屠殺場みたいだ、と」


部屋の誰も、すぐには口を開かなかった。


俺は地図を見ながら、最初に浮かんだのは恐怖じゃなく、嫌悪感だった。こういう場所は純粋な軍事目標より厄介なことが多い。軍事目標は爆破すれば済む。屠殺場は、爆破だけで片付けられないことがある。中にまだ生きているもの、半分生きているもの、あるいは生きているべきでないものが残っているかもしれないから。


カミラは安定したペースで続けた。


「外周警戒は三重だ。第一圏は偽の哨戒で、小規模な探りと一般的な略奪者を篩い落とすためのものだ。第二圏が本物の警戒で、重火力点と交差射界がある。第三圏は固定じゃない。夜間シフトと輸送の節点に合わせて変わるが、ここ二週間の移動パターンはすでに把握している」


マレクが手書きの表を俺たちの方へ押し出した。時間、方位、巡回人数、交代間隔が細かく書かれていて、どの警備グループが煙草を吸うときに少しどちらへ寄るかまで記録されていた。


俺は二ページめくってから、思わず顔を上げた。


「これは偵察をやり込んだというより、相手の時計を全部分解したみたいだな」


「三週間と、狙撃観測班二組と、七人の死者を使って手に入れたものだ」カミラは言う。「だから運と呼ばれるのは嫌いだ」


この女の口は本当に直接的だ。俺はその表を机に戻し、冗談を言うのをやめた。


エリザヴェータが航空写真の一枚を向きを変えて、目を細めて見た。


「この黒い点はなんだ?」


マレクがカミラの代わりに答えた。「搬送エレベーターの口と廃棄物の出口だ。毎晩それぞれ一度開く。同時には開かない。たいてい十分から十五分しか開かない」


ヴィクトリアはずっと黙っていたが、このとき写真を手元に引き寄せた。地図を読む速度が俺たちより速く、目の焦点が先ほどより深く沈んでいる。地表の配置を見て、地下の投影線を見て、最後にカミラが青いペンで丸をつけた一本の廊下に視線を止めた。


「ここは廊下じゃない」彼女は言う。


カミラが彼女を見た。


「理由を」


ヴィクトリアは顔を上げず、指でその区画の端を叩く。


「幅が合わない。反響の構造も合わない。搬送通路と表記されているが、この縮尺が正しいなら、これは整備の中間部か——」彼女は一拍置く。「コア電源を切り替えるための緩衝室だ」


部屋の全員が彼女を見た。


マレクが眉をひそめた。「どうしてわかる?」


ヴィクトリアはようやく顔を上げ、ごく平坦に言った。


「普通の人間は機械の心臓を主要ラインに直接つなげたりしない。設計者が馬鹿でない限り」


俺は笑いそうになったのを何とか堪えた。カミラはその棘のある言い方を気にした様子もなく、ただその図を少し自分の方へ引き寄せた。


「続けろ」


ヴィクトリアは机の上の鉛筆を取り、青い丸の横に浅い斜線を一本引いた。


「ここが緩衝室なら、本当のコア電源区画は俺たちが想定していた下方じゃなく、側面にある。これは二つのことを意味する。一つ目、連中はコアを一発で貫通されることを恐れている。二つ目——」


「二つ目は?」俺は訊く。


彼女は俺を一瞥した。


「二つ目は、中に止められないものがある」


部屋の、もともと乾いていた空気から、さらに一層の水分が抜けていったみたいだった。


カミラはゆっくりと一度うなずいた。


「だから彼女にここに座ってもらっている」彼女は言う。


「ヴィクトリア」とも「あなた」とも言わず、指示代名詞みたいな「彼女」を使った。故意に貶めているわけじゃない。この種の指揮官の習慣だ——まず機能を見て、それから名前を覚える。


俺は横目でヴィクトリア(ヴィクトリア・ローヴォヴァ・ベン・ベザレル)を一瞥した。彼女の顔には何の表情もない。今日自分が刃として研がれることは、とっくに予想済みだったみたいだ。でも俺は知っている、昨夜彼女がなぜ俺の部屋に来たかを。カミラがこうやって彼女を使うのを見て、あの苛立ちがまた少し頭をもたげてきた。


カミラはそれを完全に見ていないか、見ていても気にしないかのどちらかだ。彼女は二枚目のトレーシングペーパーを重ねた。今度は内部の攻撃ルートだ。


「目標はF.A.B.R.I.K.の完全制圧じゃない」彼女は言う。「時間がかかりすぎる。コストが高すぎる。必要もない。目標は三つだ」


鉛筆で一つずつ指す。


「一つ目、外部電力と予備ラインを切断して、警戒システムを縮退モードに落とす。二つ目、コア製造チェーンを破壊する。特に霊魂バインドと機体組立の節点だ。三つ目——」彼女はヴィクトリアの方を見る。「持ち出す価値のあるものを一台持ち出す」


葉綺安(イェ・キアン)が淡々と言う。「つまり、装備を奪うということか」


「戦力を奪うということだ」カミラはすぐに返す。「工場を爆破しても、工場が一つ減るだけだ。中の一番価値あるものを引きずり出して初めて、本当に敵の骨を外したことになる」


俺は机の縁を指で二度叩いた。


「つまり俺たちに先頭を切らせて道を開かせ、ヴィクトリアに必要なものを選ばせる、ということか」


「違う」カミラは俺を見て言う。「お前たちに中に入って死なないでいてもらい、死なないことを前提に、外から爆破できない部分を分解してもらう、ということだ」


ずいぶん直接的だ。


俺は少し考えてから訊いた。「あんたたちの人間は?」


今度はマレクが先に答えた。


「外周の火力封鎖、狙撃掩護、第二波支援、撤退路の清掃、それは全部うちが担当する。内部突入の主力はお前たちが先頭だ。俺の人間は第二層の節点までしか入らない。その先は、連中はあの種のものに慣れていない」


「あの種のもの」という言葉は曖昧だったが、十分だった。ポーランド人は自分たちの強みがどこにあるか、そして何がいくら人員を詰め込んでも解決できないかを、はっきりわかっている。


カミラの視線が再び俺に戻った。


「周さん、これはお願いじゃない」彼女は言う。「今の私の判断では、お前たちにとっても私たちにとっても、これが最も効率的な協力の形だ。断ることはできる。でも断った後も、お前たちは自分でワイスマンを探しに行かなきゃいけない。そして私はこの資料を二度と渡さない」


俺は彼女を見ながら、頭の中で最初に浮かんだのはこうだった——この女、交渉が上手い。脅しもしない、甘やかしもしない。ただ事実を刃みたいに机の上に置いて、手を伸ばすかどうかをこちらに選ばせる。


林雨瞳(リン・ユートン)が横から言った。「スケジュールは」


カミラが返す。「今夜は動かない。お前たちには睡眠、整備、ルートの記憶が必要だ。明日の午後に最終ブリーフィング、明日の夜に突入だ」


「早すぎる」葉綺安は言う。


「遅すぎる方が問題になる」カミラは彼女を一瞥した。「F.A.B.R.I.K.の輸送頻度がここ三日で変わっている。移転するつもりか、新しいものを搬入するつもりかのどちらかだ。こういうタイミングで打たなければ、連中が縮こまった後に噛み砕く骨はもっと硬くなる」


エリザヴェータが両手を組んで、静かに訊いた。「ワイスマン本人が中にいると判断しているか?」


カミラは半秒黙った。


「確実ではない」彼女は言う。「でもあの工場の精度は、普通の弟子が維持できるものじゃない。本人がいなくても、中には相応の人間がいるはずだ」


その言葉は頭に入ったが、まだ深いところまで繋がっていなかった。今の俺の中では、ワイスマンはまだ、古いナチスの体制から這い出てきて、死者の骨と工業技術を煮詰めた人間のクズだ。十分に気持ち悪く、十分に死ぬべき存在だが、その存在の古さがどれほどのものかという実感には、まだ至っていない。


カミラも今それを言うつもりはないらしかった。


彼女は鉛筆を置き、両手を机の縁についた。判決の最後の一文を読み上げる裁判官みたいに。


「任務の割り当てを今言う。一度だけ言う」


まず俺を見た。


周士達(ジョウ・シーダー)、内部突入の現場指揮だ。私の人間は第三層に入らない。お前が入れ」


次に林雨瞳。


「識別、罠の判読、偽装目標の看破。おかしいと思ったものは何でも、確認なしに直接マークしろ」


葉綺安。


「最初の突破口だ。重装目標、封鎖扉、硬い節点の強制解除、お前が開けろ」


エリザヴェータ。


「高感知による警戒、速度型の脅威への対処。それから——」カミラの視線は淡いが、正確だ。「もし中に生きているべきでないものがいたら、最初に発見してほしいのはお前だ」


最後にヴィクトリア。


カミラはすぐには言わなかった。ヴィクトリアを二秒見てから、ゆっくりと口を開いた。


「周士達と行動を共にしろ」


その一言が出た瞬間、俺とヴィクトリアは同時に少し目を上げた。


カミラは俺たちのその反応を完全に見ていないかのように続けた。


「お前は第二線でも保護対象でもない。任務の核心の一つだ。でも間違った場所で死んだら、作戦全体の価値が半分になる。だから単独で動くな。いつでも主突入軸の上にいろ」


ヴィクトリアは冷たく訊いた。「もっと速いルートがあると判断したら?」


「彼を説得しろ」カミラは俺を指した。「説得できなければ、彼のルートで動け」


この割り当ては粗暴だが、合理的だ。俺に異論はない。ヴィクトリアも唇をわずかに引き結んだだけで、それ以上は言い返さなかった。


カミラが彼女の能力を疑っているんじゃないと、二人ともわかっているからだ。彼女の能力がどこへ彼女を連れていくかを、カミラはよくわかっているのだ。


ブリーフィングはここまでで、基本的な骨格は出揃った。でも部屋の誰一人、「よし、決まった」という軽さを感じていなかった。本当に厄介なのは地図上の線じゃなく、地図の下にある、まだ完全には見えていないものだとわかっているからだ。


俺は赤い丸で囲まれた黒い区画を見ながら、ふと訊いた。「以前中に入った人間が、あそこで何をやっているか証明できるものを持ち帰ったことはあるか?」


カミラは俺を一瞥してから、机の横から茶色い紙袋を引き出し、俺の前に投げた。


開けると、手のひらほどの大きさの金属片が入っていた。半溶けした固定ボルトと、用途不明の黒い繊維束の断片がついている。もっと気持ち悪いのは裏面だ——乾いた樹脂みたいなものが、金属の継ぎ目に極細で淡い白い何かを貼り付けている。


糸じゃない。毛髪に近い。あるいは、かつて生きた人間の体に生えていた何かに。


ヴィクトリアは一瞥しただけで、顔色が沈んだ。


「普通の絶縁材料じゃない」彼女は言う。


「じゃあ何だ?」俺は訊く。


彼女は二秒黙ってから、ごく平坦に答えた。


「加工された生体媒介材料よ。安定化か、バインドに使うやつ」


俺はその金属片を袋に戻し、机の上へ押し返した。胃の奥が少し冷えたが、驚きからじゃない。この答えが、ワイスマンという人間への俺のイメージに、あまりにも合いすぎているからだ。


カミラは俺たちを見て、最後にこう言った。


「皆さん、これは普通の工場じゃない。爆薬と根性で解決できる場所だと思ったまま入ったら、明日の夜には誰かが中で死んで、あそこの部品になる」


この言葉は重く、実質的で、ポーランド人らしかった。


部屋がしばらく静まり返った。最後に俺が先に手を伸ばして、巡回表と内部配線図と攻撃ルートを全部自分の前に引き寄せた。


「わかった」俺は言う。「俺たちの人間を、あそこの部品にしないようにする」


カミラは今度こそ、何かを認めたみたいだった。笑わない。ただ、顎をごく軽く一度下げた。


「正午までに全部頭に入れろ」彼女は言う。「午後からシミュレーションを始める。夜までに、お前たちの誰が何番目の扉で時間を無駄にするか把握しておきたい」


マレクが残りの資料を俺たちに配った。紙の縁が刃みたいに硬くて、触るだけで指が切れそうだ。俺は資料を閉じ、立ち上がると椅子が床に短い音を立てた。ヴィクトリアも立ち上がり、手の中の図を離さなかった。


俺たちが向きを変えたとき、カミラが最後に一言付け加えた。


「もう一つある」


俺は振り返った。


彼女は机の後ろに立ったまま、全身から刃の柄みたいな冷たさを放っている。


「今から先、F.A.B.R.I.K.はお前たちの恨みでも、私の戦果でもない」彼女は言う。「明日の夜までの間、この地下シェルターにいる全員の共同の仕事だ」


俺は二秒彼女を見て、うなずいた。


「その言葉は、前の話より聞き心地がいいな」


「聞き心地よくするために言ったんじゃない」彼女は淡々と返す。「わかるように言った」


いかにも彼女らしい。


指揮室を出ると、廊下の光は相変わらず冷たかった。でも手の中に資料が増えたせいか、頭の中でもう地図のルートを走り始めているせいか、シェルター全体が急に狭く感じた。


空間が実際に狭くなったわけじゃない。明日の夜に入る場所が、先に頭の中に入り込んできたのだ。


ヴィクトリアは俺の後ろをついてきて、数歩歩いてから低く口を開いた。


「彼女、気づいてたわ」


「何に?」


「昨夜のこと」彼女は言う。


俺は横目で彼女を見た。


「なんでわかる?」


「『行動を共にしろ』と言うとき、わざとまずあんたを見て、それから私を見たから」ヴィクトリアは無表情で言う。「あの人は視線を無駄にしない」


俺は少し考えて、確かにそうかもしれないと思った。カミラという女は、呼吸が半拍速くなっただけでリスク計算に使う人間だ。俺たちが同じ部屋から出てきたことくらい、見逃すはずがない。


「だから何だ」俺は言う。「本当に気にしているなら、さっきの割り当てで俺を別の班に飛ばしていた」


ヴィクトリアは冷たく鼻を鳴らした。


「緊張してるわけじゃない。あの人の計算の変数として一緒に処理されるのが嫌なだけ」


「軍事協力へようこそ」


彼女はそれ以上何も言わず、ただ手の中の図を少し強く握り締めた。


俺にはわかる。彼女は怒っているんじゃなく、考えているのだ。彼女が書き換えた電源の側線のことを、第三層の底にある屠殺場みたいな場所のことを、どんな機械の心臓があれば、カミラみたいな人間でさえ先に遠巻きにしてから叩きに行くことを選ぶのかを。


俺も同じだった。


ただ、俺が考えているのは機械の構造じゃなく、人間だ。


ワイスマンという存在がどれほど汚ければ、工場一つをあんな状態にできるのか。そしてポーランドの地下武装組織が三週間と七人の命を使って、ようやく外殻だけを把握できたのか。


明日の夜、俺たちは中に入る。


そのとき、地図が正確かどうか、カミラの計算が十分に冷酷かどうか、ヴィクトリアが見つけた電源の側線が本当に活路かどうか、牛小琴(ニウ・シャオチン)が一人欠けた後で隊形が持ちこたえるかどうか——全部一つずつ確かめることになる。


一つでも外れたら、代償は死体一つじゃ済まないかもしれない。


俺は資料を脇の下に挟み、前に伸びる灰色の廊下を見上げた。ポーランド篇の本当の最初の一発が、今この瞬間に安全装置を外したと、ふいに感じた。


国境でも、マクドナルドでも、昨夜のあの静かすぎた部屋でもなかった。


この瞬間だ——


カミラがF.A.B.R.I.K.という名の工業の墓場を正式に俺たちの机の上に置いて、こう告げたとき。


地図はここにある。扉はここにある。死者もここに出る。


どの層から踏み込むかは、お前たちが選べ。


俺は息を吐き、ヴィクトリアに言った。


「行くぞ」


彼女は前を見たまま、声は平坦だった。


「どこへ?」


「まずこの資料を全部頭に叩き込む」俺は言う。「それから明日の夜に工場を廃鉄にする方法を考える」


彼女は今度こそ、わずかに笑った。


嬉しいからじゃない。技術者がようやく手を動かせると知ったときに、隠しきれずに漏れる冷たい笑いだ。


「それは好きな言葉ね」


俺はうん、とだけ返した。それ以上は言わなかった。


夜が来るまでの間にやることは一つだけだからだ——


カミラの机の上にあった全ての線、全ての時間差、全ての扉、死者と機械の部品が潜んでいるかもしれない全ての角を、頭の中に叩き込む。


突入したとき、考えなくていいように。ただ撃って、進んで、壊すだけでいいように。


それが済んだら、明日の夜に自分たちで確かめに行く。


いわゆる元ナチスの科学狂が、ポーランドの地下をどんな形に掘り抜いたのかを。

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