103.逃避行より、さらに地獄 2
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
俺たちはまず排水溝を歩き、それから旧維修路に切り替えた。
地面は冷たかったが、靴底を踏みおろすたびに、冬の夜には似合わない余熱を感じることがあった。地下の供熱がまだ動いている。街の古い骨がまだ燃えている。エリザヴェータはそういう場所を選んで歩いた。速くはないが、安定している。大通りは見ない。見るのは壁、柵、配管、マンホール、プラットフォームの陰、そして一つの死角から次の死角へ滑り込める隙間だけだ。
二本先の通りで警光が回っている。赤と青が濡れた壁に反射して、まるで誰かが手術灯で街を切り開いているみたいだった。
俺たちは近づかなかった。
坂道を通り過ぎる時、壊れた柵の隙間から下を覗いた。そこには完全に詰まった車の流れがあった。ラッシュアワーの混雑じゃない。封鎖されてどこにも行けなくなった、死んだ車の流れだ。何台かの乗用車が横向きに止まって、ドアが開いたまま。ワゴン車が一台、分離帯に斜めに突っ込んで、後ろのドアが半開き。もっと遠くには路線バスが道の真ん中に止まっていて、車内には誰もいない。車外には三人が柵の後ろにしゃがんでいて、どこへ行けばいいか分からないまま、とりあえず自分を小さく縮めているだけだ。
反対側では、警察が拡声器で何かを言っている。
声は届かない。命令の節奏だけが上がってくる。
聞き取れなくても内容は分かる。引き返せ。この道は封鎖されている。西へ。停まるな。集まるな。指示に従え。
でも問題は、街全体が人を引き返させようとしていることだ。引き返す道は全部、新しい封鎖にぶつかる。ある人間が交差点から橋のたもとへ押しやられ、橋のたもとから高架下へ押しやられ、高架下からまた灯りのない路地の入口へ押しやられ、最終的に気づく——自分は避難させられているんじゃなくて、篩にかけられているんだと。
俺たちが維修フェンスの列に沿って張りついて進んでいた時、前方のヴィクトリアが突然止まり、手を上げて、二本指を左に向け、手のひらを下に押した。
全員が伏せる。
しゃがんだ瞬間、エンジン音が聞こえた。
普通のパトカーじゃない。ディーゼルのアイドリングが安定していて、車体の重さも相当なやつだ。車はゆっくりと進んでいた。まるでゆっくり掃いているみたいに。数秒後、フェンスの隙間から白くて眩しくない、でも非常にクリーンな光が切り込んできた。ぶれない。停留時間も短い。明らかに慌てた人間が懐中電灯を振り回しているんじゃなくて、自分が何を見ているか分かっている人間の光だ。
エリザヴェータが振り返り、自分の目の下を指でとんと叩いてから、右前方の地面を指した。
サーモだ。
彼女が指した方向を見ると、右前方に半開きの地下管道口があって、縁から薄い白い蒸気が漏れている。突っ込めということじゃない。あのサーモ車が通り過ぎるのを待って、観測角度が離れてから、熱の背景に張りついて移動しろということだ。
車がゆっくり通り過ぎる時、フェンス板の割れ目から車体を見た。屋根に短いマストが立っていて、先端にあるのはサーチライトじゃなく、矩形の観測ヘッドだ。後ろには徒歩の人員が二人ついていて、銃口を下げ、ヘルメットに単眼の暗視装置を吊るして、非常にゆっくり、機械的に歩いている。何かを踏み間違えるのを恐れているみたいに。
俺たちは見つからなかった。
俺たちが優秀だったからじゃない。今夜この街が、熱源で溢れすぎているからだ。
火点、蒸気、ボイラー、変電箱、まだ動いている工場の排熱、路肩で燃えているゴミ、エンジンを切っていない車、倒れてもまだ熱を発している設備。プラハの夜は熱像の中で、白黒くっきりした戦場じゃない。長く煮すぎた鍋の中みたいだ。誰もがその鍋から一匹の魚を掬い上げようとしているが、自分が掬い上げたものが活路なのか、誰も保証できない。
車が通り過ぎてから、俺たちは一人ずつあの半開きの管道口に滑り込んだ。
熱気が一気に顔に押し寄せてきた。
中は狭い。壁には古い断熱材と剥がれかけた標識ペイント。地面には薄い水が溜まっている。腰を曲げて歩き、呼吸は重くなるが、それでも押さえ込まなきゃいけない。こういう場所はあらゆる音を増幅する。靴底の摩擦、衣服が壁に当たる音、金属のバックルが触れ合う音——全部が、誰かのために打つ合図になりかねない。
シキが後ろから俺の肘を軽くつついて、黒い布切れを渡してきた。
俺は腕時計の外側の反射する縁を巻いて隠しながら、頭の中ではっきりと気づいた——俺たちはもう逃げていない。今俺たちがやっているのは、今まさに形成されつつある狩猟機構を潜り抜けることだ。この機構の各層は、全員を捕まえるためにあるんじゃない。ただ、考えながら動ける人間を、少しずつ減らしていくためにある。
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東貨物廊道南側検査ノード、番号E-17。
軽装甲車が道路中央に斜めに停まり、前には移動式車両阻止装置、両側には土嚢とコンクリートブロック。後方には折りたたみ式の照明架が二組立ててあるが、照明は半分しか点けていない。検査エリアは十分に明るく、外縁はまだ暗いままにしてある。ノードの右側では観測車がサーモマストを立てていて、オペレーターが車内に座り、スクリーンに視線を貼りつけている。
曹長のルジェクは手袋を引き上げながら、スクリーン上の断続的に跳ねる白い線を見つめていた。
「また同じやつか?」
オペレーターがうなずく。「さっき南側の第三維修路の脇に出て、また消えました。地下の熱管に沿って歩いているみたいです」
「人数は?」
「まだ不明です。分散しすぎていて、背景に溶け込んでしまいます」
ルジェクは送話器を取った。「E-17より東部管制。グレーゾーン南縁で再び不明低速熱源を確認。地下供熱線と設備の余熱を意図的に利用した遮蔽の疑い。二人小組のノード離脱による短距離確認の許可を要請」
無線の向こうでまず短いノイズが走り、それから当直将校の声が届いた。
「許可しない。ノードの完全性を維持せよ。繰り返す、許可しない。近隣の二つのノードで既に各一件の民間人による関所衝突が発生している。兵力を分散できない」
ルジェクは封鎖された前方の道路を見つめた。顔色は変わらなかったが、顎がわずかに締まった。
「もしあれが民間人じゃなかったら?」
「それでも今のお前には追えない。上級の判定では、グレーゾーン内に複数の武装活動が存在する。ノードを離れて追跡すれば、他部隊の掃討線に切り込む可能性がある。お前の部下が百メートル出たら、戻れなくなるかもしれない」
ルジェクは黙った。
この言葉が間違っていないのは分かっていた。今夜、全員の恐怖には共通点がある——前に何があるか分からない。ただ、陣地を離れた瞬間に、自分は地図の上で誰もすぐに埋められない穴になるということだけは分かっている。
義務役の兵士が土嚢の後ろから身を乗り出して、遠くの暗くなった倉庫群を見た。
「長官、本当にあっちを歩く人間がいるんですか?」
ルジェクは双眼鏡を下ろした。
「いる」
「なぜです?」
「まともな道は全部塞がれているからだ。それと——分かってる人間は知ってるんだ。本当に歩きにくい場所ほど、守り切れないってことを」
言い終わって、また視線をスクリーンに戻した。
あの白い点はまた消えていた。
最初から存在していなかったみたいに。
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