102. 包囲、追跡、封鎖、遮断 1
この物語はフィクションです。実在の人物・団体・事件・名称等は一切関係ありません。
俺たちが夕暮れ前に最初の中継点外縁に辿り着いた時、空の色はまさに「何かが起きる」のに一番都合よく腐った具合だった。
完全な暗闇でも、明るくもない。東側工業地帯一帯が、石炭の煤と雨水と古い煙道が吐き出した濁った空気の膜に包まれているみたいだ。遠くにはまだクレーンのアーム、搬送架、廃棄されたタンクのシルエットが見える。近くには壊れた金属フェンス、潰れたドラム缶、半崩れの外壁、支線の上で完全に動きを止めたフラットカー。こういう場所は昼間に見ると醜く、夜に見ると穴に見える。本当に慣れた人間なら掩蔽物として使えるが、不慣れな者が踏み込めば、自分から盲点に飛び込んでいくだけだ。
ヴィクトリアは折れたコンクリート護壁の後ろで止まり、錆と蔦にほぼ飲み込まれかけた低い建物を、足かけ十秒じっと見つめた。
事前に知っていなければ、あの建物を「中継点」と結びつける者はまずいない。外見は、とっくに廃棄された配電保守室だ。二階建て、窓の大半は鉄板で打ち付けられ、屋根のアスファルト防水層は膨れて亀裂が走り、脇には半分地面に埋まった圧力マンホールがあって、太い鎖二本と大型南京錠で固定されている。俺たちが間違っていないとわかったのは、建物の側面にある、撤去されて半分しか残っていない古い配管標識だった。そこにヨゼフが残した紙と照合できる圧力番号が刻まれていた。
「ここよ」ヴィクトリアは言った。
声は低く、しかし一切の迷いがなかった。
エリザヴェータはすぐには返事をせず、双眼鏡を右へ二度ずらし、屋根、側窓、マンホール蓋、背後の崩れた壁、さらに遠くの保守道まで一通り流した。葉楷安が反対側に伏せて北側の接近路を見る。シキが後方の排水帯を見る。俺は建物の正面を凝視した——正面が最も入りやすいからじゃない。正面には大抵、「ここは大丈夫そう」と思わせる何かが仕込まれているからだ。
「綺麗すぎる」エリザヴェータが言った。
俺は頷いた。俺にも見えていた。
廃棄工業施設が本当に長期間放置されているなら、錆と灰だけじゃない。雑草、砕けたガラスの堆積、崩れ落ちた壁の塗装、ネズミが掘った泥の跡、近くを縄張りにする野良犬や野良猫の足跡——そういうものがあるはずだ。だがここは古いのに、誰かがある最低限の頻度で手を入れている。整理じゃない。「入れなくなるほど壊れさせない」という管理だ。
「使われてる」俺は言った。
ヴィクトリアはあの半月型の真鍮の鍵を手の中で握り、指をきつく閉じた。「ヨゼフの人よ」
エリザヴェータが俺を見た。「先に接触するか、外縁を探るか?」
俺は空の色を見て、もう少し遠くの鉄道支線と排水帯の間を斜めに走る保守道を見た。これ以上引き延ばせば、暗くはなるが、外縁の軍警の活動リズムも変わる。今一番まずいのは、中に誰かが待ち構えているかもしれないことじゃない。俺たちが外で一分余計に手間取るたびに、この区画の封口条件が一分成熟していくことだ。
「接触する」俺は言った。「ただし全員で入らない。お前と葉楷安は外を見ろ。ヴィクトリアと俺が入る。シキは後方ラインを押さえろ。何かあれば即撤収だ」
エリザヴェータは俺を見て、余計なことは言わず頷いた。「二分ごとに手信号で確認。三分返答なければ、中で何かあったと判断する」
俺は銃のストラップを肩に押し直し、ヴィクトリアと一緒にコンクリート護壁の後ろから出た。足の裏が砕けた石、錆の破片、完全に乾き固まった油泥を踏む音は、思ったより小さかった。地面が柔らかいからじゃない。周囲が広すぎて、どんな細かい音も遠くの線路の空響、風が管架を切る音、どこかでまだ動き続けている工業設備の低い残響に吸い込まれてしまうからだ。
扉の前まで来た時、俺はごく薄い匂いを嗅いだ。
黴でも、単純な古い鉄錆でもない。新しめの潤滑油の匂いに、紙煙草と湿った灰泥が混ざっている。誰かがここに最近いた。
ヴィクトリアがしゃがんで、あの半月型の真鍮の鍵を、扉脇の一見完全に塞がれた古いパイプキャップの下に差し込んだ。知っていなければ、まず誰も触らない場所だ。時計回りに半回転させ、そこから四分の一戻す。内側から、ごく小さなカチッという音がした。
扉が開いたんじゃない。
扉の内側を押さえていた古いバネ機構が解放されたのだ。
俺は手を伸ばして扉を内側へ少し押した。すぐには入らない。中は暗いが、完全な空の暗さじゃない。奥の方にかすかな小さな灯りがある。保守作業で使うバッテリー式の作業灯みたいで、弱い黄色の光の輪を作っていた。
暗がりの中から声がした。老いていて、嗄れていたが、力がなくはなかった。
「扉を閉めろ。外の光を切り込ませるな」
俺とヴィクトリアは目を見合わせ、中に入って扉を閉めた。
中は外より冷たかった。厚い壁が昼間の熱を全部外に閉め出しているみたいだ。作業灯の脇に老人が座っていた。濃い色の作業着に、襟元が擦れて白くなった古い防水ジャケットを羽織り、膝には灰色の毛布をかけている。左脚が少しおかしかった。膝から下の角度が不自然に固まっていて、脇には短い松葉杖が立てかけてあった。テーブルの上には分解された圧力計、時計職人が使うような細いヤスリが二本、半箱の煙草、ブリキのティーカップ。
老人はまず俺を見て、次にヴィクトリアを見て、最後に彼女の手の中の真鍮の鍵に目を落とした。
立ち上がらず、ゆっくりと言った。
「ヨゼフがまだ生きていれば、他人にこれを持たせることはしない」
ヴィクトリアは動かず、声は平坦だった。「彼は死んだわ」
老人が息を吸った。すぐには何も言わなかった。
数秒後、彼はティーカップを手で少し脇へずらした。「座れ。扉の蝶番の直線上には立つな」
この一言で、俺の背筋がわずかに緊張した。
言っていることが間違っているからじゃない。正しすぎるからだ。本当に撃たれることに慣れた人間は、まず扉の蝶番線、窓の視線、正面中央を避ける。慣れていない人間は、ただ適当に座れと言う。
俺は座らず、位置を右にずらし、自分とヴィクトリアの両方が最も直線的なラインから外れるようにした。
「あなたは誰?」俺は訊いた。
老人は俺を一瞥した。「スタニェク(スタニェク)だ。昔、圧力系と節点の整備をやっていた。ヨゼフのためにここを何年か見ていたこともある。今は番犬みたいなもんだ」
「俺たちが来ることを知っていたのか?」
「いつかこの鍵を持った人間が来ることは知っていた」スタニェクは言った。「今日だとは知らなかった。彼女だとも知らなかった」
最後の「彼女」という言葉は、ヴィクトリアを見ながら言った。
その目は品定めじゃない。確認だ——ヨゼフが言っていた「孫娘」が本当にここに立っていて、ヨゼフ自身は前に立っていない、その事実の確認だ。
ヴィクトリアはその視線を避けず、ただ訊いた。「ものはどこ?」
スタニェクはすぐには答えなかった。先に半箱の煙草を閉じた。頭の中の何かの手順を最後に一度確認するみたいに。
「半日遅かった」と彼は言った。
俺は黙って、続きを待った。
「昼前に誰かが来た」スタニェクは下を向き、細いヤスリでテーブルの上の圧力計を軽く叩いた。「正面突破じゃない。大人数でもない。二人、もしかしたら三人。ここのことを少し知っているが、十分じゃない。圧力井に入ろうとしたが入れなかった。最後は外縁のいくつかの箱をひっくり返しただけだ」
俺は訊いた。「あなたが入れたのか?」
「入れていない」スタニェクは顔を上げた。「そんなに間抜けな死に方はしたくない」
ヴィクトリアが一歩近づき、テーブルの上の分解された圧力計と古い番号が書き込まれた数枚の作業指示書を見た。その一枚の端で指先が止まり、彼女は言った。「これ、普段から外に出しておくものじゃない」
スタニェクが彼女を見る目に、ようやく別の何かが混じった。短く、乾いた、承認みたいなものだ。
「そうだ」彼は言った。「これは外から来た人間に見せるためのものだ。本物は下にある」
松葉杖を手に取り、錆びて継ぎ目がほとんど見えなくなった床の鋼板の縁を二回叩き、もう一回叩いた。鋼板は自動では開かなかったが、どこかに隠れていたカム機構が緩んだ。俺はすぐにしゃがんで板を持ち上げるのを手伝った。
下は深い井戸じゃない。一人しか降りられない短い梯子だ。梯子の底に小さな地下室があった。旧式の保守室みたいな造りで、壁には封鎖された工具棚が二列かかっていて、中央に厚い鋼板で作られた細長い箱が置かれていた。
スタニェクは降りず、上から言った。「箱の開け方は、短二回、長一回。力任せにやると噛んで動かなくなる」
俺が先に降り、ヴィクトリアが続いた。地下室は上の階よりさらに冷たく、長期間封存された金属部品特有の乾いた硬い匂いがした。細長い箱の錠は普通の錠じゃない。板バネ構造の回転締め具だ。ヴィクトリアは触った瞬間に開け方がわかり、カチカチと二音した後、箱の蓋が一指ほど弾き上がった。
中身は多くなかったが、一つ一つが彼女の顔色をさらに冷たくしていった。
高圧エーテル鎖液瓶が二本——ただし満タンなのは一本だけ。油布に包まれた起動節輪が一枚。骨格ばね鋼が三段、うち一段には明らかに古い傷がある。そして手のひらより少し大きい封装匣が一つ、非常に小さな整備コードが刻まれていた。
ヴィクトリアはそのコードを見た瞬間、指が白くなるほど力を入れた。
「本当に残してた」と彼女は低く言った。
俺は訊いた。「まだ何が足りない?」
彼女は顔を上げず、直接答えた。「主動力心、第二段の校準部品、それと完全な圧差シーケンス(あつさシーケンス)よ」
上のスタニェクには全部聞こえていた。「主動力心はここにない。ヨゼフはあのものを起動できる部品を全部同じ場所には置かない」
俺はそれらの部品を一つずつバッグに分けて入れた。全部同じ袋には入れない。こういう時に一番やってはいけないのは、希望を一つの包みにまとめることだ。
ヴィクトリアが顔を上げて訊いた。「次の場所はどこ?」
スタニェクはすぐには答えなかった。
上の層で二秒沈黙してから、俺の背筋をさらに緊張させる一言を言った。
「次の場所を訊けるということは、ここがまだ完全に見られていないということだ」
俺はすぐに手を上げ、ヴィクトリアに停止の合図を出した。
彼女も理解した。
これは拒否じゃない。警告だ——誰かがまだ見ているかもしれない、あるいは少なくとも来た後で完全に離れていない可能性がある。スタニェクがここまで言えるということは、彼自身もこの場所が嗅ぎつけられているかもしれないと疑い始めているということだ。
地下室から上がった時、俺は最初に扉を見て、次に窓を見て、それからスタニェクが座っている位置を見た。変わっていない。だが何かがおかしかった。
外が静かすぎる。
自然な静けさじゃない。音が意図的に抑えられた後に残る空白だ。入る前、遠くには少なくとも鉄道支線の空響と、風が管架を通る音があった。今はそれが、突然綿で押さえられたみたいに消えていた。
手信号を出そうとした瞬間、扉の外から極めて軽い二回のノックが来た。
俺たちが決めた合図じゃない。
俺とヴィクトリアは同時に横へ体をずらした。スタニェクは俺たちより速かった。悪い方の脚が不自由なのに、手はすでにテーブルの脇の古い短銃身の銃を掴んでいた。
扉の外から三回目のノックはなかった。
次の瞬間、扉の上半分が爆発した。
扉ごと吹き飛んだんじゃない。成形炸薬か近距離硬貫通弾が、扉板とその後ろの半堵の壁を貫通して大穴を開けた。木片、鉄板、灰泥、作業灯の黄色い光が一緒に乱れ飛んだ。スタニェクの反応は驚くほど速く、椅子ごと体を左後方に転がした。俺とヴィクトリアは一歩早く右側に圧着していた。扉枠の後ろから即座に短く抑制された点射が入ってくる。乱射じゃない。人間がいる可能性が最も高い高さだけを正確に撃ってくる。
俺の最初の考えは、敵が誰かじゃなかった。
外にいるのは普通の軍警じゃない。
正規部隊なら、身元未確認の状況で、民間人がいるかもしれない、工業圧力設備があるかもしれない密閉空間に、こんな形で近距離破障弾を撃ち込まない。これは、中に武装した者がいると知っていて、まともな交渉の余地を最初から与えない、狙い撃ちの動き方だ。
「後ろの窓!」俺は怒鳴った。
ヴィクトリアは半秒も迷わず、箱の中の封装匣を内ポケットに押し込み、もう片方の手で満タンの圧力鎖液瓶を掴んだ。俺は脇にあった鉄脚の丸椅子を掴み、鉄板で塞がれた反対側の窓に叩きつけた。一撃目で鉄板が凹み、二撃目で亀裂が入り、三撃目でようやく人一人が無理やり通れる穴が開いた。
扉の外から誰かがチェコ語で低く叫んだ。全部は聞き取れなかったが、標準的な軍令の語調じゃない。地元の人間か、あるいは古いネットワークに潜り込んだ者が互いに声を抑えて話している感じだ。
スタニェクが床を転がり、短銃身の銃を扉の穴に向けて一発撃った。人を殺そうとしたんじゃない。相手を純粋に半秒だけ後退させるための一発だ。
「井戸の下にもう一つの出口がある!」と彼は怒鳴った。
俺はスタニェクの防水ジャケットの後ろ襟を掴んで引っ張ろうとした。彼は松葉杖で俺の手の甲を力いっぱい叩いた。驚くほど強かった。
「彼女を連れて行け!」彼はさらに大きく怒鳴った。「今お前たちが俺を連れて行けば、全員が井戸口で死ぬ!」
この言葉は俺に向けて言ったんじゃない。ヴィクトリアに向けて言ったんだ。
俺は彼女を一瞥した。その瞬間、彼女の目の奥に閃いたものは、ヨゼフが死んだ時とまったく同じだった——迷いじゃない。もう一度間違えたい、もう一歩遅れたい、すでに起きてしまった喪失を力ずくで巻き戻したいという、本能の衝動だ。
「行け!」俺は彼女に怒鳴った。
ちょうどその時、エリザヴェータの叩き信号が後壁の外から届いた——短、短、長。確認じゃない。撤収催促だ。
外縁でも接敵したということだ。
俺はもうスタニェク(スタニェク)を引っ張らなかった。ヴィクトリアを掴んで地下室の短い梯子へ飛び込んだ。彼女はほとんど落ちるように着地し、それでも高圧鎖液瓶を両腕で抱えたまま離さなかった。俺は足で鋼板を半分引き戻した。次の瞬間、上の階からさらに重い銃声と木材が爆ぜる音が圧し掛かってきた。
地下室の右奥の壁は、一見すると工具棚の背板にしか見えなかった。だがヴィクトリアは迷わずその中の一つのフックを下に引いた。棚の背板全体が一寸内側に沈み、人間が通るべきじゃないような細い保守隙道が口を開けた。
「知ってたのか?」俺は訊いた。
顔色は白かったが、声は氷みたいに平坦だった。 「今ここで、彼がどの場所を誰に残したかがわかり始めてる」
俺たちが潜り込んだ瞬間、頭上からさっきよりずっと近い爆発音が響いた。扉がまた撃たれたんじゃない。上の階の何か重いものが倒れた音だ。俺は振り返らなかった。こういう時に振り返ることの唯一の効果は、自分の足を遅くすることだからだ。
「とても面白い」★四つか五つを押してね!
「普通かなぁ?」★三つを押してね!
「あまりかな?」★一つか二つを押してね!




