さらにダメ押し
僕たちは逃走をはかる輸送船団を追いかけ、沈めに沈めまくった。
幸いにして、主砲に異常や不具合は発生しなかった。
ライゾウたちは地上基地設備を叩きに叩きまくっている。
「ライゾウ、こっちは済んだよ」
最後の逃亡者をしとめたところで、桜姫に無線を入れる。
「だったらこっちを手伝ってくれないか、麻実也兄ちゃん。まだ高射砲が生き残っていて面倒くさいんだよ」
潜水艦乙姫は主砲を通常の6インチに切り替えて、砲台陣地に撃ち込んだ。
「おう、お前ぇら。本隊が島に上陸すっからよ。揚陸艇を援護してやれや」
ジョー司令官の指示が入った。
レーダーで確認すると、こちらの輸送船がすぐそこまで来ていて、上陸用ボートを吐き出していた。
上陸ポイントはジョー司令官から届いている。
上陸用地点近辺に砲弾の雨を降らせて、敵を完全に沈黙させた。
ここからは陸戦、占領戦である。
僕たちは完全に援護の立場になっていた。
僕たちが上空から観測して、敵の位置を知らせる。
すると上陸部隊は持ち込んだ大砲や戦車で防衛隊を打ちのめした。
実に安全かつ、簡単な仕事であった。
しかし大砲陣地の動きが、上陸部隊を狙うような動きを見せたときには、簡単な仕事などとは言っていられない。
即座にかけつけて艦砲射撃で砲台を沈黙させる。
敵が戦車を出してきたときも同様だ。
桜姫と共同して目一杯の砲弾を浴びせなければならない。
しかしその甲斐あって、占領作戦は成功した。
これで敵の喉元に匕首を突き付けたも同然だ。
この状況でもなお、ジョー司令官は手を緩めない。
「俺たち潜水艦隊はこれより惑星スカル大気圏に突入。ロケット工場を叩きに行くぞ」
まだやるんですか〜〜、という声があがった。
正直僕もウンザリだった。
しかし、叩けるときに徹底的に叩いておくのがジョー・シドウ流だ。
「みんな、疲れてるだろうけどここで行くと行かないとでは結果が変わってくる。最後のひと押しだから頑張ってくれ」
「麻実也艦長のいうとおり。みんな、もう少しだけ頑張ろう」
乙姫が言ってくれたおかげか、全員元の配置に戻った。
惑星ひとつにロケット工場は四ヶ所あった。
僕たちは一隻ずつ配置される。
「全員配置についたか! ついたらさっさと撃ち込みやがれ!」
潜水艦を守る護衛艦隊が一緒だった。
迎撃にあがってくる航空戦力は、護衛艦隊が引き受けてくれた。
そのおかげで、僕たちは存分に仕事ができた。
帝国が調停を申し入れてきたのは、翌日のことであった。




