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蹂躙劇

残存する艦隊をボッキンボッキンとへし折って、敵の本陣は丸裸だ。

平べったい浮かぶ島で岩石チックな外観だけど、ところどころ建築物や人工物が備わっている。

「あれがドックよ。破損した艦艇を修理するのさ」


そして地球の日本でもおなじみ、丸いタンクが並んでいたり。

説明を受けずともわかる。

あれが燃料タンクなのだろう。

言葉の用途が正しいかどうかあやしいものだけど、コンビナートというやつだ。


「ありとあらゆるものを破壊しちまえ、遠慮はいらねぇぞ!」

ジョー司令官の言葉通り、まずは藤姫が撃った。

燃料タンクが派手に吹き飛ぶ。

「ジョー司令官は島の上面を破壊するつもりですね」

「じゃあ潜水艦乙姫と桜姫は、島の下面に回ろうか」

「その旨、送信します」


ジョー司令官に断りを入れて、桜姫ともども島の下面へもぐりこむ。

上面同様、こちらにも大規模なドックに埠頭のようなもの?

さらには倉庫やら燃料タンクやらが整えられていた。

気の早いライゾウが早速燃料タンクを吹き飛ばす。


乙姫は倉庫や修理施設に主砲を向けた。

そこかしこから大砲が伸びてくるのが見えた。

一応僕たちを狙っているようだけど、どれだけ発砲しても明後日の方角へ弾は飛び去ってゆく。

「着弾の威力から、軽巡でもいるのだとおもってるんでしょうね」


ところがどっこい。

この猛烈な火砲を浴びせているのは、艦橋と大砲しか出していない潜水艦なのだよ。

「でもうるさいことには違いないから、乙姫。敵の高射砲を黙らせてよ」

「わかりました、麻実也艦長」



主砲が敵の砲兵陣地に向けられた。

毎秒五発の乙姫の主砲軍が火を吹く。

桜姫も高射砲に気づいたようだ。

こちらも大砲陣地へ欲望の塊を射出する。


「こんな展開だとさぁ、決まって脱出しようとする高官が出てくるんだよね」

「的中です、麻実也艦長。島から輸送船団が離脱してます」

かなりの大物だ。

「それじゃあ久しぶりに、全開威力で主砲を撃ってみようか?」


「かしこまりました。総員対ショック対閃光防御」

あれ? 重巡砲撃つのに、そんなプロセスあったっけ?

「麻実也艦長からのエネルギー注入開始。主砲内圧力上昇エネルギー充填五○%」

テーテーテーテー……と、緊張感の高まる音が発令所に満ちる。

「安全装置解除ヨシ、エネルギー充填一ニ○%……麻実也艦長、いつでも撃てます」


変な茶番を不思議に感じながらも、主砲発射プロセスは完了したようだ。

「潜水艦乙姫、高火力砲発射」

僕の号令に合わせて、乙姫の主砲は高圧力の閃光を放った。


「着弾まで五秒……四……三……ニ……麻実也艦長、ハズレました」

ハズレたんかい!

「発射プロセス省略、潜水艦乙姫。第二次攻撃に入ります。砲雷長、今度は外さないでね」

「私は外してないよ。副長の心の乱れが着弾に影響したんだろ?」

そんなこともあるのか?


「この戦争が終わったら、どうなるのかしら? 麻実也艦長、転属になったりしないわよね、とか」

「そんなこと考えてません!」

「ムキになるところが怪しいなぁ」

「いいから砲雷長! 次、撃ちますよ!」

「はいはい、発射!」

プロセス除くと、えらく簡単に発射するね。キミたち……。


今度は輸送船の機関部に命中。

大型艦を火だるまにすることができた。


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