「蟲」
割と露骨な性描写があります。ご注意下さい。
……また、だ。いったいわたしの身体、どうしちゃったんだろう。
下腹部に感じる、奇妙な感覚。おなかの中を、何かがもぞもぞと動くようなそのむずがゆいような感覚は不思議なことに不快ではなく、むしろいつまでも続いて欲しいと思ってしまうところがかえって気持ちが悪かった。
ん、と思わず息が漏れる。顔がやや上気するのを感じる。教壇で数式を読み上げる先生の声が、遠くなる。
――だめだ、このままだと、なんだか、どこか違う所にいってしまいそう。
「(……だいじょうぶ?)」
ふいに隣の席の由美が、わたしの様子に気がついたらしく小声で話しかけてきた。
小さく首を横に振って、大丈夫だから、と答えようとした瞬間に頭の中が真っ白になって身体がはねた。手の指の先、足の指先、頭のてっぺんにまでじん、と沁みるように電流が走る様なしびれる感覚があって全身から力が抜けた。気持ち良かった、ということが恥ずかしい。
「……大丈夫か? おい、誰か保健室に連れて行ってやれ」
先生の声に隣の席の真由美が肩を貸そうとしてくれたが、わたしは「だ、大丈夫、一人で行けるから……」と何度も首を横に振って立ち上がった。
どこも悪くないのに、というよりこんな恥ずかしい状態で友人の手を借りるわけにはいかない。スカートの中、太股の内側を伝って何かが靴下まで流れて、それをごまかすようにわたしは恥ずかしさにそっと足をすり合わせた。
……えー、このお話は某所で「虫に寄生され1日に何度もオーガズムに誘われちゃうけど恥ずかしくて誰にも相談できずに暮らしてるJCの話」というお題を頂いて書かれたものです。多くは語りませんが、後になってからやめとけばよかったって思うことよくありますよね……。




