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冒険の終わり、調理の始まり

 ……………

 帰路はカットでいいか



 植物オンリーの森を出て2時間半…

 …南に1時間半と東に2時間だったから、このシナリオは3:4:5の直角三角形のルートを通ったことになるね

 まあそんな無駄話は置いておこう


グリ

「帰路をカットしたって…

 そもそも帰路自体ないじゃねぇか」


サクラ

「まあこのリプレイオリジナルの回ですからね

 描写されないという事は存在しないという事です」


ブラック

「…メタいぞ」


アリア

「まあ楽だし良いじゃないか〜」


ユリーシャ

「皆さん、ロシレッタが見えてきましたよ」


グリ

「ようやくゆっくりできるのか…」


 こうして振り返ると、いつものクエストと比べるとそれほど時間は経っていないが、作者的にはめっちゃ疲れたシナリオだった…

 アリグリアとブラックの極端組なら、多少変なシナリオでも無双するから面白くなるだろうと思ったんだよね…

 無双は一人称視点とか仲間視点だと面白いけど、三人称視点は単調になってなんか微妙だったな…

 ……………

 …リプレイを続けよう



 いつもの南門を通り、ロシレッタに帰国

 換金は後でやるとして、ひとまず〈黒猫亭〉に向かう

 トゲの実が来るのをニャックが首を長くして待っているかもしれないからね


グリ

「そんな訳で入り口まで来たはいいけど…」


アリア

「閉店って書いてあるな」


サクラ

「まあ新メニュー作ってる最中ですし、接客は無理でしょう」


ユリーシャ

「私たちは客ではありませんが…此処から入るのは多少勇気が要りますね」


ブラック

「…裏口の存在忘れてないか?」


 ブラックの案により、このシナリオの最初の回辺りで3人が入ってきた裏口から〈黒猫亭〉に入る

 …え?覚えてない?

 安心して欲しい、作者も覚えてない

 忘れたそこの君は、作者と一緒に見直そう!

 ……………

 …あんまり描写してないのか

 まあ今描写しておくか〜

 〈黒猫亭〉のいつもの入り口からぐるりと裏に回り込む

 そこでは、客を迎える表口とは違い、飾り気のない裏口が出迎えてくれる

 扉の横には空になった酒樽が転がり、付近に吊るされたランタンが路地裏の暗がりをほのかに照らす

 一言でまとめると、とても客に見せれるような代物じゃない


ブラック

「…着いたな」


サクラ

「汚いですね…」


ユリーシャ

「今度掃除しましょうかね…」


グリ

「さっき振りのはずなのに、めっちゃ懐かしいのはなんでだ…?」


サクラ

「自虐ネタを作者の持ちキャラ以外のキャラにやらせるのはどうかと思いますよ?」


アリア

「そんな事より、入らないのか?」


ユリーシャ

「それもそうですね

 では今度こそ入るとしましょう」


 裏口の扉を開け、〈黒猫亭〉にようやく入る

 ……………

 …描写メンドくなったからトゲの実渡すまでカット!



 調理パートじゃコノヤロォォォォォォォォオオオオオーーーーーーーーッッッ!!!!!!!

 ……………

 …テンションおかしいな


ニャック

「トゲの実12個、確かに受け取った!」


ダンテ

「そういえば、結局チャスナットシューターは何体倒したんだ?」


グリ

「…3体」


ダンテ

「…え?」


ユリーシャ

「3体ですね

 まさか最初の3体からここまでの量が採れるとは思いませんでしたよ」


ニャック

「…まあ、ダイスが荒ぶるのはいつもの事だもんな〜」


ブラック

「…俺としては、この増えに増えた奴らの説明をして欲しいんだが…」


ルシア

「それは私のセリフでもあるわ

 知らない顔が3人くらいいるんだけど?」


ニャック

「俺は今から調理するから、勝手に自己紹介しといてくれ

 …さて、調理を始めるか〜♪」


ノア

「結局、トゲの実改め栗の調理方法はどうなったの?」


サクラ

「そういえば、トゲの実をスパイスにするシナリオでしたね」


ニャック

「おいおい〜

 みんなが言ってる栗って、チ()スナットの事だろ?

 俺が今から使うのはチ()スナット…

 よって、栗としての常識に囚われずにオリジナル設定を加える事が可能ッ!」


ウィザード

「うわセコい」


ルシア

「これだからナイトメアは…」


ニャック

「どうとでも言え!

 この回を終わらせる為には、多少のこじつけは必須なんだよ!」


 そんな訳で、『トゲの実≒栗の実』から『トゲの実≠栗の実』を証明して、普通の栗とは違う実だという事にした

 それでは、このシナリオの為だけに考えたオリジナル設定を説明しよう!

 トゲの実の皮、栗で言うところの鬼皮を細かく刻んでから煮込み、アクを取ってから布で()

 この作業をすると、濾した皮から苦味が薄れ、細胞が壊れてピリッとした辛味が生まれる!

 こうすれば、トゲの実をスパイスに使えるだろう

 後の問題はラプテラス肉の肉汁問題、スープを作った辺りから栗の事で頭が一杯で忘れていた


ニャック

「強火で焼いて外側を固めても、多少良くなるだけでパサパサなのは変わらない…

 煮込んで汁物にする手もあるが、それだと肉の味が消えて料理の邪魔になる…

 他に肉汁を閉じ込める方法は…」


シャン

「ホイル焼きとかはどう?」


ニャック

「ホイル焼きか…

 …包んでるから肉汁が逃げる心配もないし、蒸気が多い状態で焼き続けるからパサパサになる事も防げる…

 ……………

 …って、かーちゃん!?」


シャン

「ヤッホ〜

 久し振りに1階に降りてきたけど、面白そうな事してるわね〜」


ダンテ

「…かーちゃんって事は…」


ロクダット

「ニャック殿の母上でござるか」


 …このリプレイの最初の最初に名前だけ出てきた、ニャックの母親『シャン』の登場だ

 ちなみに中の人は作者の母親だけど、最近はもっぱらNPCとしての活躍がほとんどだ


サクラ

「そういえば、ニャックのお母さんに会った記憶無いですね」


ノア

「私は会ったことあるよ!」


ルシア

「ノアがおねsy…

 …まあ…ちょっとお世話になったわね」


ウィザード

「ニャックの兄に続いて母親って…

 今回ニャックの家族大集合だなー」


シャン

「はじめましての人ははじめまして〜

 〈黒猫亭〉の宿の管理をしている『シャン』で〜す」


ダンテ

「…ノリが軽いってか、なんか若々しいな」


ブラック

「…若いと言うより、幼いの方が正しい」


ウィザード

「いや、ユリーシャさんと比べたら結構わk…」


ユリーシャ

「何か言いましたか?」


ウィザード

「いえ何も」


シャン

「あらブラック〜♪

 久し振りね〜何ヶ月振りかしら?」


ブラック

「…知らん」


グリ

「姉貴…

 また知らない人が増えたぞ…」


アリア

「ここは宿屋なんだから、人がいるのは普通だろ?」


ニャック

「あ〜もう自己紹介とかはそっちで勝手にやっといてくれっての!

 俺は俺で新メニュー考えるから!」


シャン

「あらあら新メニュー?

 私も手伝おうかしら〜♪」


ニャック

「もういいから!

 かーちゃんはかーちゃんで俺のパーティメンバーと話しててくれって!

 あと、アイデア提供どうも!」


 そんなこんなでシャンを他の仲間に押し付けて、調理を始める

 …実際、ホイル焼きの案は作者の母親から教えてもらった

 まあ、日常会話から出てきたやつだけど…


ニャック

「ホイル焼きだからまずはアルミホイルを用意して…

 …アルミホイル普通に使ってるけど、世界観大丈夫か?」


 …世界最初のアルミホイルが生まれたのが1910年で、ソードワールド2.0の世界観は17世紀辺りの技術力…

 まあ、古代の文明がオーバーテクノロジーだし、大丈夫じゃね?


ニャック

「ならいいけど…アルミホイルの準備は完了

 ラプテラス肉には塩胡椒とトゲの実の皮から作った特製スパイスを揉み込んで…

 …水物野菜はタマネギの畑から採れたタマネギ、吸引野菜はその辺の森から採れるキノコ…

 彩りは…まあこのキノコ結構鮮やかだし、要らないかな」


 タマネギとキノコを大体同じ大きさになるように切っていく

 ……………

 …タマネギの畑から採れたタマネギって、地味にパワーワードだな〜

 野菜類を切ったら、広げたアルミホイルの上に敷き、その上に下味を整えたラプテラス肉を乗せる

 この時、ラプテラス肉がアルミホイルに接しないように注意、焦げ付いた肉が中途半端に引っ付いてアルミホイルが破れる可能性があるからだ


ニャック

「味付けは…

 まあバターは確定として…ちょっと赤ワインでも入れてみるか?

 …酒使うと、とーちゃんが拗ねるんだよな〜」


 味付け用の調味料を掛けたら、アルミホイルで食材を包んでいく

 内部は空間に余裕を持たせ、蒸気が逃げないようにしっかり閉じる


ニャック

「これを人数分作るから…えっと…?

 ……………

 …12人分!?多いな〜」


 まあ、同じ作業だからパパッと終わらせ、12個の銀のオムレツが並ぶ

 これを焼く訳だが、流石に1人でこの量はキツい

 そんな時こそコボルド店員の出番!

 合計4人で協力しながらアルミホイルを弱火で焼く事20分…


ニャック

「……………

 …よし、完成だ!」


 遂に新メニューが完成した



 まあ、試食してからじゃないと新メニューとして実装されるとは限らないけどね

 そんな訳で、いざ実食ッ!


ニャック

「さあさあ、ここにお持ちいたしましたのは俺の自信作!

 料理名をつけるなら『ラプテラスのホイル焼き』ってとこかな?」


ダンテ

「安直な名前だな…

 …まあ、見た感じはただのアルミホイルだな」


アリア

「本当にこれが食えるのか?」


グリ

「…食べ方分かんねぇな、これ…」


ルシア

「私は遠慮s…」


シャン

「ほらほら〜

 ルシアちゃんも、一緒に食べましょう♪」


ルシア

「ち…ちゃん!?」


ニャック

「そうだ、開ける時は全員同時に開けてくれ

 俺の予想が正しければ、多分感動するからさ〜」


 ニャックの指示に従い、全員が同じタイミングで開けるようにする

 方法は…掛け声とかかな?

 ニャックの掛け声に合わせて、提供されたフォークとナイフでアルミの宝箱に切れ込みを入れる

 ……………

 …サクッとナイフがアルミホイルを貫いた瞬間、焼けた肉の香ばしい香りとバターの濃厚でコクのある香り、葡萄酒の奥深い香りが入り混じりながら溢れ出てくる


ダンテ

「一気に美味そうな匂いが溢れてきたな

 ラプテラス肉とバターと…赤ワインか?」


ノア

「すごいすごい!

 どんな魔法なの?」


ブラック

「…魔法じゃないぞ」


ユリーシャ

「なるほど

 アルミホイルで包む事によって、この香りを閉じ込めていたのですか」


ルシア

「……………

 …ナイトメアが作った割には、美味しそうね」


ウィザード

「…あれ?

 このタマネギは…」


ニャック

「ああ、タマネギがちょくちょく持ってきてくれるタマネギを使ったんだよ」


サクラ

「タマネギが持ってきたタマネギって、何言ってるのか分かりませんね」


ロクダット

「混乱するでござる」


アリア

「結構美味そうじゃないか」


グリ

「…微妙にキノコが鮮やかなのが、毒ありそうで怖いんだけど」


サクラ

「これは毒キノコではないので安心してください」


ユリーシャ

「頂いても宜しいですか?」


ニャック

「おう!

 ってか冷めないうちに早く食べてくれ」


シャン

「ニャック〜

 カメラ持ってきて〜」


ニャック

「俺は【マナカメラ】が使えるレベルじゃないし、バーサータイルもここにはないぞ…

 ってかさっさと食べろっての!」


ダンテ

「じゃあ、いただきます」


 付け合わせのタマネギやキノコを食べる前に、問題のラプテラス肉を食べよう

 肉を食べやすい大きさに切り、口に運ぶ

 ……………

 …口に広がる香ばしい香り、噛めば噛むほど溢れ出る肉汁

 肉の味や塩胡椒の他に、ピリッと辛いトゲの実スパイスが効いていて、味に飽きを許さない


ダンテ

「美味い」


ニャック

「そりゃどうも」


アリア

「ごちそうさま!

 美味かったぞ!」


グリ

「姉貴、口元拭けっての!」


ニャック

「食べるの早いな〜

 ちなみに食後のデザートにモンブランもあるぞ〜」


ノア

「デザート!?

 私も食べたい!」


ルシア

「はいはい

 この料理食べ終わってからね」


 新メニュー『ラプテラスのホイル焼き』

 同じく新メニュー『トゲの実モンブラン』

 この2品の口コミは瞬く間にロシレッタ中に広がり、〈黒猫亭〉に客足が戻ったのであった…

 ……………

 …ただ、ラプテラス肉が市場に出回らないので、期間限定メニューになったのは誤算だ

王冠帽の青年

「まさかの調理回って…」


老人

「ここだけグルメ小説になってたぞ…」


隻眼の青年

「ホイル焼きに赤ワインって、どうかと思うけどな〜」


子供

「こんかいはなにをせつめいするの?」


隻眼の青年

「ラプテラス肉のホイル焼きのレシピでも載せるか?」


王冠帽の青年

「いや…

 そもそもラプテラス肉が存在しないんだから、レシピの意味なくないか?」


老人

「それにしても、無事に終わって良かったもんだ」


隻眼の青年

「次のシナリオは普通に面白かったから、今回みたいなグダグダは無いと思いたいな〜」


子供

「がんばれー!」

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