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ハイカラにギャルが転生!〜令和ギャルの大正暮らし〜  作者: がお


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20/23

【20話】大正鎌倉の古寺巡り!?〜長谷寺で見た景色〜

今回は鎌倉の中でも作者が好きな長谷寺です。

食事を終え、三人は温かいお茶を飲みながら今日一日を振り返っていた。

「今日は本当に楽しかったね!」

ミアが笑顔で言うと、琴音も微笑む。

「ええ。海ではしゃいだのなんて久しぶりだったわ」

伊集院も湯飲みを置き、穏やかに口を開いた。

「明日は鎌倉をご案内します。長谷寺や大仏を巡ったあと、小町にも寄る予定です」

「やった! 楽しみ!」

ミアは目を輝かせた。

「きっと素敵な一日になりますわ」

伊集院が微笑むと、琴音は何かを思い出したように小さく声を上げた。

「あっ、そうだ。お父さんに手紙を書こう」

「手紙?」

「うん。無事に着いたことを知らせておきたいの。心配してると思うから」

「そっか!」

ミアは笑顔でうなずいた。

「じゃあ、私もおばあちゃんに書こう! きっと心配してるもんね」

「ふふ、それがいいわ」

三人は食卓を片付けると、それぞれ便箋と筆を用意し、大切な人へ思いを込めて手紙を書き始めた。

三人はそれぞれ手紙を書き終えた。

「よし、できた!」

ミアは満足そうに便箋を折りたたむ。

その手が、ふと止まった。

「あれ……」

「どうしたの?」

琴音が尋ねる。

「おばあちゃんの住所……知らない」

ミアは困ったように頭をかいた。

「スマホなら名前を押すだけだったから、一度も住所を覚えたことなくて……」

琴音は少し驚いたものの、優しく微笑んだ。

「大丈夫よ。おばあさまの住所なら知っているわ」

「えっ、本当!?」

「ええ。以前、お父さんが教えてくださったの」

琴音はペンを取り、封筒に慣れた手つきで住所を書き始めた。

「はい、これで大丈夫」

「ありがとう、琴音ちゃん!」

ミアは書き終えた手紙を封筒に入れようとして、住所を見た。

「……え?」

思わず手が止まる。

そこには、琴音が書いてくれた住所があった。

青山

その文字を見て、ミアは目を丸くする。

(青山って……今でもすごい場所じゃん)

現代で暮らしていた頃の記憶が頭をよぎる。

「ミアちゃん?」

琴音が不思議そうに声をかける。

「あっ、ごめん! なんでもない!」

ミアは慌てて笑った。

「ただ、綺麗な字だなって思って」

「ふふ、ありがとう」

琴音は嬉しそうに微笑む。

ミアは封筒を大切にしまった。

手紙を書き終えた三人は、明日の予定を話しながら、それぞれ部屋へ戻った。

ミアは布団に入ると、すぐに眠気に襲われた。

(今日はいっぱい遊んだな……)

海で泳いだこと。 スイカ割りで笑ったこと。 みんなで飲んだラムネの味。

楽しかった思い出が頭の中を巡る。

「明日は鎌倉……」

そう呟いたところで、ミアの意識はゆっくりと遠のいていった。

――翌朝。

「ミアさん、朝ですよ」

「……ん?」

聞き慣れない声に、ミアはゆっくり目を開ける。

そこには、いつものように穏やかな表情の伊集院が立っていた。

「朝食の時間です」

「えっ!? もう朝!?」

ミアは慌てて飛び起きる。

「昨日は海で随分とはしゃいでいましたから。よく眠れたようですね」

「うん……気付いたら寝てた……」

琴音も笑いながら声をかける。

「今日は鎌倉へ行くんでしょう?」

その言葉を聞いて、ミアの眠気は一気に吹き飛んだ。

「そうだった! 長谷寺と大仏、行くんだった!」


朝食を終えると、三人は出かける準備を整えた。

夏の朝の日差しが、別荘の庭を明るく照らしている。

「忘れ物はありませんか?」

伊集院が確認すると、琴音は小さくうなずいた。

「大丈夫です」

ミアも鞄を持ち上げる。

「よし、今日は鎌倉観光だね!」

昨日の海水浴の疲れは残っていたものの、楽しみな気持ちのほうが勝っていた。

別荘を出ると、三人は鎌倉の街へ向かう。

海から吹く風を感じながら歩く道は、東京とは違う静かな時間が流れていた。

「まずは長谷寺へ向かいます」

伊集院が案内する。

「長谷寺……どんなところなんだろう?」

ミアは期待に胸を膨らませた。

三人は鎌倉の町並みを楽しみながら、長谷寺へ向かった。

道を歩くと、古い木造の家々や小さな店が並んでいる。

東京とは違う、ゆっくりとした時間が流れていた。

「なんだか落ち着くね」

ミアは周囲を見渡しながら呟いた。

「鎌倉は昔から多くの人が訪れる場所ですから」

伊集院が説明する。

「歴史のある町なのですね」

琴音も興味深そうに辺りを眺めていた。

やがて三人の前に、長谷寺の門が見えてくる。

門をくぐると、境内には静かな空気が広がっていた。

木々の間から差し込む光。 聞こえてくる鳥の声。

三人はゆっくりと境内の中へ入っていった。

境内を進み、本堂へ入った三人。

その瞬間、ミアは足を止めた。

「……え?」

目の前に広がる光景に、思わず声が漏れる。

そこには、優しい表情を浮かべた大きな観音様が立っていた。

「大きい……」

ミアは見上げたまま動けない。

(鎌倉は修学旅行で来たことがあるけど……長谷寺って初めて来た)

大仏や鶴岡八幡宮は覚えている。

でも、こんなに大きく、静かな存在感を持つ観音様があるとは知らなかった。

「すごいでしょう?」

琴音が微笑む。

「うん……なんか、圧倒される」

いつもの元気なミアも、思わず声を落とした。

伊集院は静かに手を合わせる。

「長い年月、多くの人に大切にされてきた観音様です」

ミアはもう一度、観音様を見上げた。


観音様を拝んだ三人は、本堂を後にした。

「すごかった……」

ミアはまだ余韻が残っているように呟く。

「長谷寺には、まだ見どころがありますよ」

伊集院が案内する。

三人が進んでいくと、そこには岩壁にぽっかりと開いた入口があった。

「ここは……?」

ミアが覗き込む。

「弁天窟です」

「洞窟!?」

その言葉を聞いた瞬間、ミアの目が輝く。

「行ってみたい!」

琴音は少し不安そうに入口を見る。

「中は暗そうですけど……」

「大丈夫。みんなで行けば怖くないよ!」

ミアが先に歩き出す。

ろうそくの明かりに照らされた岩の壁。

外の明るい境内とは違う、ひんやりとした空気。

三人は静かに洞窟の中へ入っていった。

「涼しい……」

ミアが小さな声で呟く。

壁には仏様が祀られており、ろうそくの明かりが静かに揺れていた。

「なんだか神秘的ですね」

琴音も周囲を見渡す。

「昔から多くの人が訪れてきた場所です」

伊集院が静かに説明した。

ミアは暗い洞窟の中を歩きながら、不思議な気持ちになっていた。

(大正の鎌倉……本当に来ちゃったんだな)

三人はゆっくりと洞窟を後にした。

洞窟を出た三人は、境内の奥へと進んでいった。

「こちらから景色が見えますよ」

伊集院が案内する。

階段を上った先には、鎌倉の町並みと海が広がっていた。

「わぁ……!」

ミアは思わず声を上げる。

青い海。 遠くまで続く町並み。

現代の鎌倉で見た景色とは違い、そこには大正の時代の静かな風景が広がっていた。

「綺麗ですね……」

琴音も景色を眺めながら微笑む。

「昨日遊んだ海も、ここから見るとまた違って見えるね」

ミアはしばらく景色を眺めていた。

そして、ふと思う。

三人は景色を楽しんだあと、次の目的地へ向かうことにした。

「次は、大仏ですね」

伊集院の言葉に、ミアは笑顔になる。

長谷寺を後にした三人は、大仏へ向かう道を歩いていた。

道沿いには小さなお店が並んでいる。

「少し寄ってみませんか?」

伊集院が声をかける。

そこは鎌倉のお土産を扱う店だった。

店先には、木彫りの置物や工芸品、小さな飾り物が並んでいる。

「かわいい!」

ミアは目を輝かせた。

その中で、ひとつの小箱に目が留まる。

「これ……素敵」

手のひらほどの大きさの、可愛らしい鎌倉彫の小箱だった。

細かな彫刻が施され、落ち着いた色合いが美しい。

「おばあちゃんへのお土産にしようかな」

ミアは小箱を大切そうに手に取った。

「きっと喜ばれますわ」

琴音が微笑む。

店員に包んでもらった小箱を、ミアは大事に鞄へしまった。

「よし、次は大仏だね!」

三人は鎌倉の町を歩きながら、次の目的地へ向かうのだった。

今回は大正時代の鎌倉ということで、長谷寺を舞台にしました。

長谷寺は奈良時代から続く歴史あるお寺で、十一面観音菩薩像で知られています。

境内からは鎌倉の町並みや海を眺めることができ、季節ごとに違った景色を楽しめる場所です。

また、境内には弁天窟という洞窟もあり、静かで神秘的な雰囲気を味わうことができます。

現在の長谷寺とは少し違う大正時代の景色を想像しながら、楽しんでいただけたら嬉しいです。

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