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ハイカラにギャルが転生!〜令和ギャルの大正暮らし〜  作者: がお


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11/22

【11話】手作りおしゃれで人気者!?

俺はお洒落に無関心なのでAIにま任せます。

夕暮れの街を路面電車に揺られ、ミアと琴音は家へと帰ってきた。

「ただいま!」

玄関を開けると、奥からおばあさんが顔を出した。

「おかえりなさい。ご飯の支度できてますよ。」

ミアは笑顔で頷く。

「うん!」

夕食を囲みながら、ミアは今日あった出来事を話した。

三越の食堂で食べた料理のこと。

新聞記者の女性に声を掛けられたこと。

そして、小間物屋で見つけた綺麗なビーズのこと。

「まぁ……新聞に載るかもしれないなんて、大したものだねぇ。」

おばあさんは優しく笑う。

「でも、一番嬉しそうなのは、そのビーズの話をしている時だね。」

「あ……分かる?」

ミアは照れくさそうに笑った。


夕食を終えると、ミアはおばあさんの後片付けを手伝った。

「ミア、今日は疲れただろうにありがとうね。」

「これくらい大丈夫だよ。いつもお世話になってるんだから。」

片付けを終えると、ミアは自分の部屋へ戻った。

「さて……。」

部屋に入ると、机の上にそっと包みを置く。

小間物屋で買った、大切な材料。

ミアは嬉しそうに包みを開いた。

「やっぱり、かわいい……。」

ミアは机の上に並べた材料を眺めた。

色とりどりのビーズ。

細い組み紐。

そして、何色も揃ったカラフルなひも。

「うーん……。」

どんなものを作ろうか、しばらく考える。

「やっぱり、最初はこれかな。」

ミアが手に取ったのは、何本もの色鮮やかなひもだった。

「編み込んで……そこにビーズを入れたら……。」

現代で見たことのあるアクセサリーを思い浮かべる。

大正時代には、まだ今のようなアクセサリーショップはない。

でも、材料はちゃんとある。

ならば、この時代の素材で作ればいい。

ミアはひもを丁寧に編み始めた。

赤、青、黄色、淡い緑。

色の違うひもが重なり合い、少しずつ模様になっていく。

「結構、いい感じかも……。」

さらに小さなビーズを通していく。

一粒加えるたびに、ただのひもが少しずつ姿を変えていった。

やがて――。

「できた!」

ミアの手の中には、小さな色鮮やかなブレスレットが完成していた。

ミアは残ったひもを手に取った。

「これなら……。」

指先でひもを並べる。

一本ずつ丁寧に編み込んでいく。

「昔、こういうの作ったことあったな……。」

ふと現代での記憶がよみがえる。

友達とお揃いで作った編み紐の腕飾り。

今では懐かしい思い出だった。

「でも……。」

ミアは完成したものを眺める。

「大正の材料で作ると、なんか違って見える。」

現代のミサンガとは違う、この時代だけの可愛さがあった。

ミアは完成した編み紐の腕飾りを机の端へ置くと、次の材料を手に取った。

淡い色の布。

「次は……これかな。」

手に取ったのは、柔らかな色合いの布だった。

薄い桃色。

淡い水色。

優しいクリーム色。

「この時代なら、こういう感じも似合いそう。」

ミアは布の大きさを整え、丁寧に折り込んでいく。

現代の感覚では大きめのリボン。

でも、この時代の女性が身につけても違和感がないように、色は落ち着いたものを選んだ。

形を整え、中央を糸で留める。

最後に小さなビーズを飾ると――。

「できた!」

そこには、淡い色合いの大きなリボンが完成していた。

「うん……かわいい。」

思わず笑顔になる。

ミアは完成したリボンを手に取ると、部屋の隅に置かれた化粧台の前へ向かった。

鏡に映る自分の髪に、そっとリボンを合わせてみる。

淡い色の布が、黒髪の上で優しく映えた。

「映えるじゃん!」

鏡の中の自分を見る。

令和で見慣れていた姿とは違う。

でも、この時代の服装や髪型の中にも、自分らしいおしゃれは作れる。

「明日、琴音ちゃんに見せよう。」

そう呟くと、ミアは大切にしまった。

布団に入り、天井を見上げる。

「大正って……思ってたより楽しいかも。」

小さく笑いながら、ミアはゆっくりと目を閉じた。

次の日の朝。

障子の隙間から差し込む朝の光で、ミアはゆっくりと目を覚ました。

「ん……朝かぁ。」

布団から起き上がると、昨日作ったアクセサリーが目に入る。

「……やっぱり、かわいい。」

思わず笑顔になる。

ミアは身支度を整えると、鏡の前に立った。

髪を整え、昨日作ったリボンをそっと髪につける。

大正の服装に、令和の感覚で作った小さなアクセサリー。

不思議なくらい馴染んでいた。

「よし!」

気持ちを切り替え、部屋を出る。

台所からは、朝食の準備をする音が聞こえていた。

「おはよう、おばあちゃん。」

「あら、おはようミア。よく眠れたかい?」

「うん! 今日も元気いっぱい!」

ミアが席につくと、温かな朝食が並べられていた。

朝食を囲みながら、ミアはいつものように箸を進めていた。

すると、おばあさんがミアの髪に目を向ける。

「ミア、その髪飾り……昨日買ってきたのかい?」

ミアは少し嬉しそうに笑った。

「あ、これ? 違うよ。」

「昨日買った材料で、私が作ったんだ。」

そう言うと、ミアは髪につけたリボンにそっと触れる。

「まぁ……自分で?」

おばあさんは驚いたように目を丸くした。

「器用なものだねぇ。色合いも綺麗だし、よく似合ってるよ。」

「ほんと?」

「ああ。ミアらしい感じがするね。」

その言葉に、ミアは少し照れながら笑った。

「ありがとう。」

朝食を終えると、ミアは食器の片付けを手伝った。

「じゃあ、行ってきます!」

玄関で靴を整え、外へ出る。

朝の街には、行き交う人の声や路面電車の音が響いていた。

ミアは髪のリボンにそっと触れる。

昨日までとは少し違う、自分だけの大正のおしゃれ。

「琴音ちゃん、どんな反応するかな。」

学校へ向かう道の途中。

校門の近くで、ミアは見慣れた姿を見つけた。

「あ、琴音ちゃん!」

「おはよう、ミアちゃん。」

琴音が振り返ると、すぐにミアの髪へ視線を向けた。

「……あれ?」

琴音は少し驚いた顔をする。

「そのリボン……昨日買ったの?」

ミアは嬉しそうに笑った。

「違うよ。昨日買った材料で作ったんだ。」

「えっ、ミアちゃんが?」

琴音は驚きながら近づく。

「本当に? すごく綺麗……。」

「でしょ? こっちも見て!」

ミアが腕を見せると、そこには色鮮やかな編み紐の腕飾りがついていた。

「これも作ったの?」

「うん。ビーズも入れてみた。」

琴音は腕飾りをじっと眺める。

「なんだか不思議……。今まで見たことない感じだけど、すごく可愛い。」

「へぇ……ミアちゃんって、こういうの作るの得意なんだね。」

「昔、友達と作ったことがあったんだ。」

「いいなぁ。私も作ってみたいかも。」

琴音は笑顔になる。

「じゃあ今度、一緒に作ろうよ!」

「本当? 楽しそう!」

二人は笑いながら、校門へ向かって歩き出した。


学校へ着くと、教室の中では何やら人だかりができていた。

「なんだろう?」

ミアが首を傾げる。

琴音も気になったように、人の集まる方へ視線を向けた。

二人が近づいていくと、女学生たちの声が聞こえてきた。

「まぁ……素敵ですわ。」

「とても綺麗……。」

「さすが伊集院さんですわね。」

人だかりの中心には伊集院がいた。

ミアが目を向けると、伊集院の姿はいつもとは少し違って見えた。

髪には、朝の光を受けてきらりと輝く、煌びやかな髪飾り。

細かな細工が施され、見るからに高価そうだった。

さらに手首には、美しい装飾が施されたブレスレットが光っている。

「……すごい。」

思わずミアの口から声が漏れる。

周りの女学生たちも、その姿に見入っていた。

「まぁ、なんて素敵な髪飾りですの。」

「きっと、とても高価なものですわ。」

「伊集院さんに本当によく似合っています。」

琴音が小さな声で言う。

「伊集院さんは、いつも素敵なものを身につけているね。」

ミアは頷きながら、伊集院を見る。

確かに綺麗。

大正のお嬢様らしい、上品で華やかな姿だった。

けれど――。

ミアは自分の髪につけた淡い色のリボンにそっと触れる。

高価なものではない。

昨日、自分で選んだ材料で、自分の手で作ったもの。

伊集院は、周りの女学生たちと話していたが、ふとミアの姿に目を向けた。

その視線は、ミアの髪についた淡い色のリボン、そして手首の編み紐の腕飾りへと移る。

「……あら。」

伊集院は静かに近づいてきた。

「その髪飾りと腕飾り……どちらでお求めになったものですの?」

突然声をかけられ、ミアは少し驚く。

「あ、これ?」

ミアはリボンに触れる。

「買ったんじゃないよ。昨日、材料を買って自分で作ったの。」

「ご自分で……?」

伊集院は少し意外そうな表情を浮かべる。

ミアは笑顔で頷いた。

「うん。好きな色を選んで、自分で組み合わせたんだ。」

伊集院はもう一度、ミアのアクセサリーを見る。

そして、上品な笑みを浮かべた。

「そうですの。」

少し間を置いて、伊集院は言った。

「庶民の方には、そのくらい素朴なもののほうがお似合いですわね。」

周囲の空気が少し変わる。

琴音が驚いた顔で伊集院を見る。

「伊集院さん……。」

しかしミアは、怒るよりも不思議そうに首を傾げた。

「そうかな?」

ミアは自分の腕飾りを見る。

「私は、これ結構気に入ってるけど。」

その言葉に、伊集院は少しだけ目を細めた。

ミアは自分のリボンを見つめながら、にこっと笑った。

「でもさ……これ、エモくない?」

その言葉に、伊集院は一瞬きょとんとする。

「……え?」

「え?」

「え、も……い?」

伊集院は不思議そうに首を傾げた。

「それは……何かの外国語ですの?」

ミアは思わず笑ってしまう。

「まあ、いいや。」

ミアは肩をすくめる。

「授業始まるよ。」

そう言うと自分の席に行く。

「ミアちゃんって、本当に変わってるね。」

琴音は笑いながら、その後を追う。

「そうかな?」

「うん。でも……そこが面白いところだと思う。」

二人はそれぞれの席についた。

やがて先生が入ってくると、教室の空気が静かになる。

「では、授業を始めます。」

女学生たちは一斉に教科書を開いた。

ミアも慌てて教科書を開く。


授業が終わり、昼休みになる。

ミアと琴音は机を寄せ、お弁当を広げていた。

「今日のおかずも美味しいね。」

ミアは嬉しそうに箸を動かす。

「ふふ、ミアちゃんはいつも美味しそうに食べるね。」

琴音も笑う。

二人は楽しく話しながら昼食を終えた。

「ごちそうさま。」

ミアが弁当箱を片付けた、その時だった。

「あの……。」

後ろから声が聞こえる。

振り返ると、同じクラスの女学生が立っていた。

「あ、えっと……ミアさん。」

少し緊張した様子で、こちらを見ている。

「どうしたの?」

ミアが尋ねると、女学生はミアの髪飾りへ視線を向けた。

「その……髪飾り、とても素敵だと思って。」

「これ?」

ミアはリボンに触れる。

「昨日、自分で作ったんだ。」

「えっ、自分で?」

女学生は驚いた顔をする。

「はい。とても綺麗で……私も、そんなものを作れたらと思って。」

琴音が微笑む。

「ミアちゃん、昨日からずっと作ってたんだよ。」

「すごいですわ。見たことのない感じなのに、可愛らしくて……。」

ミアは少し照れながら笑った。

「ありがとう。」

女学生は少し遠慮がちに、ミアへ尋ねた。

「もし……よろしければ、作り方を教えていただけませんか?」

ミアは一瞬驚いた顔をした。

「え? 作り方?」

「はい。とても素敵で……私も、自分で作れるものなら作ってみたいと思いまして。」

その言葉に、ミアの顔がぱっと明るくなる。

「もちろんいいよ!」

「本当ですか?」

「うん。こういうのって、自分で好きな色を選んで作るのが楽しいんだよ。」

琴音も嬉しそうに笑う。

「ミアちゃん、教えるの上手そう。」

「そうかな?」

「だって、すごく楽しそうに話してるから。」

ミアは完成した腕飾りを見る。

高価な宝石でもない。 有名なお店で買ったものでもない。

でも、自分で考えて作ったからこそ大切に思える。

「じゃあ、今度材料を持ってくるね。」

女学生は嬉しそうに頷いた。

「ありがとうございます。」

そのやり取りを見ていた周りの女学生たちも、次第にミアの方へ集まってきた。

「ねぇ、私も教えていただけるかしら?」

「私も作ってみたいです。」

「その腕飾り、とても可愛らしくて……自分で作れるなんて素敵ですわ。」

次々に声をかけられ、ミアは目を丸くする。

「えっ、こんなに?」

琴音は楽しそうに笑った。

「ミアちゃん、人気者だね。」

「いやいや、ただ作るのが好きなだけだよ。」

ミアは照れながら答える。

でも、集まった女学生たちの表情は本当に楽しそうだった。

「どんな色を選んだらいいかしら。」

「私は淡い色が好きです。」

「私はもう少し明るい色にしてみたいですわ。」

それぞれが自分の好きなものを想像している。

「じゃあ、今度一緒に作ろうよ!」

ミアが笑顔で言うと、女学生たちも笑顔で頷いた。

ミアの周りに集まる女学生たちを、少し離れた場所から見ている者たちがいた。

伊集院の取り巻きの女学生たちだった。

「……楽しそうですわね。」

一人が小さく呟く。

「ええ。あのようなもの、自分で作れるなんて知りませんでしたわ。」

別の女学生も、ミアの手元にある腕飾りを見つめる。

「でも……伊集院さんがお持ちのものとは、また違った魅力がありますわね。」

その言葉に、周りの女学生たちは頷いた。

「私も少し、作ってみたい気がします。」

しかし、伊集院の前では素直に言い出しにくい。

いつも高価なものに囲まれている伊集院。

その彼女の前で、庶民的な手作りのものに興味を示すことに、少し戸惑っていた。

その様子に気づいたミアは、笑顔で声をかける。

「あれ? みんなも興味あるの?」

突然話しかけられ、女学生たちは少し驚く。

「え……。」

「よかったら一緒に作ろうよ!」

ミアはいつもの調子で笑った。

「好きな色を選ぶだけでも楽しいよ。」

その明るさに、女学生たちの緊張が少しほどける。

ミアは、少し離れた場所にいる伊集院へ気づいた。

「伊集院さん。」

突然名前を呼ばれ、伊集院は顔を上げる。

「……私ですの?」

「うん!」

ミアは手招きをする。

「伊集院さんも一緒に作ろうよ。」

周りの女学生たちが少し驚く。

伊集院に気軽に声をかける人など、今まであまりいなかったからだ。

「ですが……。」

伊集院が迷っていると、ミアは悪気なく続けた。

「だって伊集院さん、お金持ちなんでしょ?」

周囲が一瞬静まる。

琴音が「あ……」という顔をする。

しかしミアは気にせず笑った。

「だったらシルバーとか使ったら絶対映えるよ!」

伊集院は目を瞬かせる。

「……シルバー?」

「うん。伊集院さんの雰囲気なら、キラキラした感じより、上品な銀色とか似合いそう。」

思いがけない言葉に、伊集院は少し黙る。

今まで自分に近づいてくる人は、家柄や持ち物を見る人ばかりだった。

けれど、目の前の少女は違う。

身分ではなく、ただ「似合うもの」を考えている。

伊集院は少しの間、ミアの顔を見つめていた。

いつもなら断っていたかもしれない。

手作りのアクセサリーなど、自分には縁のないものだと思っていた。

けれど――。

目の前のミアは、本当に楽しそうだった。

「……せっかくのお誘いですもの。」

伊集院は小さく微笑む。

「お願いしますわ。」

その言葉に、周りの女学生たちが少し驚く。

「伊集院さんが……?」

ミアはぱっと笑顔になる。

「やった!」

「じゃあ、どんな色が似合うか一緒に考えよう!」

伊集院は少し戸惑いながらも、ミアの明るさに引っ張られるように輪の中へ入っていく。

高価な宝石でもない。

有名なお店の品でもない。

けれど、そこには今まで伊集院が知らなかった楽しさがあった。

昼休みの教室に、小さな笑い声が広がっていく。

令和から来た少女が持ち込んだ新しいおしゃれは、少しずつ大正の女学生たちの心を動かし始めていた。

今回は、大正時代の女学生のおしゃれについて少し紹介します。

大正時代は、着物だけでなく洋風の文化も少しずつ広がった時代でした。

女学生の間では、袴姿に革靴を合わせる「ハイカラ」な装いも人気になり、髪型や髪飾りなどで個性を出す女性も増えていきました。

また、百貨店の登場によって、都会では洋風の小物や装飾品を見る機会も増えていきます。

現代のようにアクセサリーショップがたくさんある時代ではありませんでしたが、髪飾りやブローチ、帯留めなど、小物のおしゃれを楽しむ文化はありました。

高価なものだけではなく、自分で工夫して身につける楽しさも、昔から変わらないおしゃれの一つだったのかもしれません。

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