連鎖に立ち向かって
ここ最近、戦争だったらこうなるだろうなと思いながら、巻き込まれる人や死んでいく人を書いてきましたが、自分が最初に物語を作った理由は、インターネットが普及していって、差別や暗いニュースが目についてしまい、無気力になってしまう、若者が増えてきていると言う暗い時代である現代で、その色眼鏡を無しにして、自分で信念を持って生きてみれば、人を気遣ってくれる優しい人間はいるし、悪い事ばかりや人間ばかりではないと知って欲しく、今生きるのが辛い人にその手伝いをする生きるエネルギーを得て欲しいからでした。このままではダメだと思いました。
メサイアがペンダントを握り、泣き出す。
「メサイアさん。もう少しでノアに着きます。一旦そこで…」ヴァレンは言い聞かせ、イブはメサイアのを見つめる。
「死んでしまった…ニョック。弟のように思っていたのに…戦わないでっていったのに!」
俯くことしかできない。
「クストさん。帝国の兵士も人間だよ。でも、こんなもの仕方ないわけがあるものか。こんな人でなし達にも、なんで仕方ないって言わないといけないんだ!何も仕方なくないよ!」
「辛いよ、どうすればいいのかわからないよ。」
ヴァレンも肩を揺らす。
「ニョックさん達は、俺たちを追ってたんだ。殺しに来てたんだ。それでも、あの人は悪い人じゃないよ。国を守ったんだよ!海も、この街も泉も全部綺麗に守られてたんだ。それをあいつらは、奪うってんだよ。許せるか!」
「ヴァレン。」イブが肩に手を置く。
「死んだら何も意味ないよ。終わりなんだよ。帰ってきて欲しくても、やり直しもできないよ。みんな生き返ってきてよ。帝国の侵攻で死んじゃったみんなさ。俺がみんな守るから。帰ってきて…」
頬を叩かれる。
「ヴァレン、死んでいった人をそんな風に言うのは冒涜でしかない。」
イブの瞳も涙が流れていた。
ノアの着陸場所に戻ると、ジーネンとクスト達が立っていた。
こちらに気づいたジーネンが目を見開いてこちらに向かってくる。
頭を叩かれた。
頭がひりつくが、不思議と嫌な感じはしなかった。
ジーネンがため息をついて、二人の肩に手を乗せる。
「心配したのよ。こんな私がしてはいけないのはわかってるけど…心配してしまったの。」
ジーネンが二人を抱き寄せる。クリスもそれに合わせて抱き寄せた。
後ろからクストに「あんたはいらんだろ」と突っ込まれていた。
ブリッジにノアのクルーが集められる。
「これから我々は、イギリスへ力を貸します。我々は一隻の傭兵団のようなものですが、これからは戦い続けになる。おそらく、首都も巻き込みます。でも、その姿を見て、イギリスの人々にも活気を取り戻して欲しいのよ。人が必死に戦う姿を見せれば、手を貸してくれる者もいるはず。人って、そんな冷たいものじゃないと、思いたい。」
ジーネンは軍帽を被り直し、呟く。
「また戦いは主に四人に任せてしまうわ。アダム、イブごめんなさい。我々も後ろから共に戦います。」
ジーネンの瞳は涙ぐんでいた。
ノアの全員は敬礼で返した。




