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勇者パーティを追放された剣士、実は魔法が使えて世界最強に!?  作者: きむち
第4章:魔人襲来・魔法剣士と初代勇者編
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第31話:初代勇者

いつも応援ありがとうございます!


前回、アルスの愛読書が『初代勇者クロード』のものであり、ゼクスがその勇者に封印された張本人だと発覚しました。


今回は、ゼクスの口から誰も知らない歴史の真実が語られます。


なぜ世界を救った初代勇者が、魔人と戦うことになったのか?


そして、現代でゼクスの封印を解いた黒幕アランの、あまりにもゲスで恐ろしい陰謀の全貌とは……!?


物語の根幹に迫る超重要回、どうぞ最後までお楽しみください!

 平原の草の上に腰を下ろし、アルスとティアは固唾をのんでゼクスの言葉を待った。

 ここからは、伝説の魔人ゼクスがその身で直に体験してきた、誰も知らない『初代勇者』の真実が全て語られていく。


『――初代勇者の名は、クロード。あいつはな、驚くべきことに今のアルスと同じ、生まれたその時から魔力量が『無限』に存在していた規格外の化け物だった』


 ゼクスはどこか遠い昔を思い出すように、目を細めてぽつりぽつりと語り出した。


『とにかく凄まじく研究熱心な男でな。『魔王を倒した後は、どこかの山にでも引きこもって死ぬまで魔法の研究をし続けるつもりだ』などと言い放ち、当時は周囲の人間から変人扱いされて噂されていたものさ』


 それを聞いたティアが、ちょっと引いたような、苦笑い交じりの声を上げる。


「なんか……英雄っていうより、ちょっと変わった人だったのね……」


 ティアがそう言うと、ゼクスは首を縦に振って豪快に笑った。


『全くだ、とんでもない変わり者だったさ! ……だが、いざ我と正面から戦った時のあいつは、冗談抜きで強かった。ただ魔力量に甘んじるのではなく、自分が使える一つ一つの魔法の術式を、文字通り『完璧』にマスターしていたからな』


「へぇ~……! だからこそ、アルスが持っている本の中に、あんなにもたくさんの魔法の深淵が詳しく書き残されているんだね」


 アルスが手元の魔導書を愛おしそうに見つめると、ゼクスはさらに言葉を続けた。


『奴は言葉通り、当時の魔王をあっさりと討伐してのけると、すぐさま大都へと帰還し、そのまま宣言通りに研究に没頭し始めた。おそらく、その引きこもっていた期間に、あいつは独自の『封印の術式』すらも新たに編み出したのだろう。奴が本格的に研究を始めてからは、街でもぱったりと噂を聞かなくなったな……。――そしてその数年後、研究を終えた奴が我の前に立ちはだかり、激闘の末に我を封印した……というのが、大まかな流れだ』


「そっか……。でもゼクス、一つ気になったんだけど。クロードは魔王を倒した後に研究を始めたんだよね? なんでその後、ゼクスと戦うことになったの?」


 アルスの純粋な疑問に、ゼクスはふっと表情を険しくした。


『……鋭いな、アルス。実はな、我は魔王の仲間だったわけではない。クロードがあまりにも強大な力を持ちすぎたため、当時の大都の権力者たちが奴を恐れ、奴を始末するために『禁忌の召喚術』で我を呼び出したのだ。つまり、我は人間に利用されて奴と戦わされたに過ぎん』


「え……っ!? クロードは世界を救った勇者なのに、人間に裏切られたってこと!?」


 ティアがショックで声を張り上げる。ゼクスは静かに頷いた。


『そういうことだ。だがクロードは我を恨まず、ただ『これ以上、誰の手も汚させない』と言って、我をこの平原に優しく封印したのだ。……そして奴は、自身のステータスボードのマークや無限の魔力の秘密を大都の奴らに奪われないよう、すべてを本に書き残して姿を消した。――だが、時間が経ちすぎてその本は巡り巡り、一般の人の手に渡ってしまったようだな』


 ゼクスの話を聞いて、アルスは手元の本をぎゅっと握りしめた。初代勇者クロードの孤独な戦いと、この本の本当の重みを知ったからだ。

 すると、ゼクスが思い出したように顔を上げた。


『そして現代になり、我の封印を無理やり解いたのが……今、お前たちを狙っているやつだろう。あやつ、我の力を使って大都の権力にのし上がろうと企んでおる。アルス、お前がクロードの本を持っていると知れば、間違いなく全力で奪いにくるぞ』


「多分だけど、その黒幕はアランだと思う……。俺をゼクスに倒させて、その後に自分がゼクスを倒すことで、『アランが国に必要な英雄だ』って国にアピールしたかったのかな?」


 アランの狡猾な罠を見抜いたアルスの目に、強い決意の光が宿る。


「分かった。ゼクス、色々教えてくれてありがとう。俺、アランの陰謀を止めるよ。この本を守るためにも、ティアと一緒に強くなって、そいつを捕まえる!」


『フッ……やはりお前を仲間に選んで正解だったな。よし、アランの居場所を探すためにも、明日からはさらに厳しい特訓をしてやるぞ!』


「うん! よろしく頼むよ、ゼクス!」


 こうして、初代勇者の真実と黒幕の陰謀を知ったアルスたちは、次なる敵アランを見据え、心強い味方となった魔人ゼクスと共に、さらなる特訓へと励むのだった。

第31話を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


初代勇者クロード、魔力が無限の超天才でありながら、引きこもって魔法の研究に没頭する変人(笑)。キャラが濃くて書いていてすごく楽しかったです!


そして明かされたゼクスの過去と、アランの恐るべき陰謀……!


わざと魔人を暴れさせて自分が倒し、英雄として国にのし上がろうとする自作自演のためにアルスを利用しようとするなんて、アラン、本当にどこまでも汚い奴ですね。アルスがその企みに自分で気づくシーンは、彼の賢さが光っていてシビれました!


【大切なお知らせ】

次回からの投稿スケジュールについてですが、ここからは学業にしっかりと集中するため、投稿日時を【毎週水曜日の18時半】に変更させていただきます!

勉強も小説の執筆も、どちらも全力でがんばっていきますので、応援していただけると嬉しいです!


「アランの陰謀がゲスすぎて早く続きが読みたい!」「勉強と執筆の両立がんばれ!」と思ってくださった方は、ぜひ**【ブックマーク登録】や【評価の星(★★★★★)】**をポチッと押して応援をお願いします!励みになります!

ゼクスとの地獄の特訓を経て、アルスたちはどう強くなるのか。


来週水曜日の更新も、どうぞお楽しみに!

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