第27話:魔法剣士の初陣と迫り来る影
いつも応援ありがとうございます!
前回、宿屋で「魔法剣士」という職業に興味を持ったアルス。
今回はティアが買い物に行っている間、一人でさっそく新魔剣を手に特訓へと向かいます!
アルスが新魔剣と魔法を組み合わせて魅せる、新たな無双スタイルをぜひお楽しみください。
……ですが、物語の裏では、あの「最悪の脅威」がとんでもない速度で接近していました。
――翌日。
アルスはギルドで依頼を受けるついでに、いつもの平原へと足を運んでいた。昨日、本で読んだ『魔法剣士』の戦い方を、自分のものにするために習得しようとしていたのだ。
ちなみに今回は、ティアが街で買い物をしたいと言っていたため、アルス一人での行動だった。
「難しいな……。魔法をイメージしながら、同時に相手に剣で攻撃するっていうのは。――あ、でも、剣そのものに属性を纏わせてもいいって書いてあったな。そっちも試してみようかな」
一人、平原で黙々と練習を重ねていくアルス。さすがの戦闘センスと言うべきか、少しずつ魔法剣士の動きがものになってきたところで、彼はさっそく実戦で試してみようと考えた。
「まずは、剣に属性をつけてみよう。相手にとって不利な属性をつければ良いんだよね。ティアが前にアドバイスしてくれたみたいに……。今回は練習も兼ねて、あえてクリア難易度の高い依頼を受けてみたけど……大丈夫かな?」
少し警戒しながら、鬱蒼とした森の中を歩いていると、前方の地面が盛り上がり、不気味な地響きを立てて土属性の『ゴーレム』が現れた。
「土属性か……。なら、相性がいいのは『水』だな!」
狙いを定めると、アルスは新魔剣に魔力を流し込み、激しい水の奔流を刃に纏わせた。
そのまま一気に距離を詰め、ゴーレムを一閃する。しかし、まだ不慣れなせいか、一撃で倒せるはずのゴーレムの『核』をわずかに外してしまった。
ゴゴゴ……と音を立てて、傷ついたゴーレムの体が再生し始める。だが、アルスの放った水属性の魔力に濡れたことで、その再生速度は通常よりも明らかに、かなり遅れていた。
「すごい! 剣に水を纏わせただけなのに、これだけの追加効果と威力が出るのか!」
新魔剣と魔法剣士の相乗効果にアルスが感心していると、その戦闘の音に引き寄せられたのか、周囲の茂みから次々とゴーレムが姿を現し、アルスを囲んでしまった。
アルスは急いでもう一撃を放って一体目の核を破壊すると、飛び退いて素早く辺りを見回した。
「ざっと、十体はいるな……。よし! 頑張るか!」
多数の敵を前にしても、アルスの心に恐れはなかった。むしろ新技を試す絶好の機会だと、不敵に口元を緩める。
アルスは再び剣に激しい水を纏わせ、さらに同時に魔法『ウォーターバレット』を放った。
剣技による近接攻撃と、容赦なく撃ち出される水弾の乱舞――そこからは、アルスの圧倒的な火力と天才的な戦闘センスによる、一方的な独壇場だった。頑丈なはずのゴーレムたちが、文字通り紙切れのように一瞬で瞬殺されていく。
「ふぅ……。うん! 上手く行った!」
砕け散ったゴーレムの残骸の中で、アルスは新魔剣をキィンと鞘に収め、確かな手応えに満足げに微笑むのだった。
――一方その頃。
アランによって封印を解かれた魔人は、恐るべき速度でアルスの元へと進撃していた。
かつてアルスたちが馬車を使って約八日もかけて進んだ距離。魔人はその半分もの道のりを、わずか半日という常軌を逸した速さで突き進んでいたのだ。黒い霧をまとい、おぞましい気配を出しながら、大地を切り裂くように疾走していく。
「(見つけたぞ。我が『サーチ』の魔法に引っかかった。この方角、この距離感……。このままの速度で進めば、明日には奴のところに着くだろう)」
邪悪な笑みを浮かべ、アルスへの殺意を燃やす魔人。
自分が手に入れた新たな力に充実感を覚えているアルスは、そんな最悪の脅威がすぐ目の前まで迫っているなど、その時まで知る由もなかった――。
第27話を最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
剣に水を纏わせ、さらに魔法を同時に放つ……!
新しい魔剣のポテンシャルをこれ以上ないほど引き出してゴーレムたちを瞬殺するアルス、最高にカッコいいです!
しかし、アルスが手応えを感じているまさにその瞬間、アランが解き放った魔人がおぞましい気配を放ちながらすぐそこまで迫ってきています。馬車で4日かかる距離をわずか半日で詰めてくるなんて、一体どれだけ規格外のバケモノなのでしょうか……。
「魔法剣士アルスの戦いっぷりに痺れた!」「明日、魔人が来たらどうなっちゃうの!?」とドキドキしてくださった方は、ぜひ作品の**【ブックマーク登録】や【評価(星ポチ)】**で応援していただけると、今後の大決戦に向けて執筆の凄まじいエネルギーになります!
いよいよ明日、最悪の邂逅へ――。
次回の更新もどうぞお楽しみに!
――ここからは私事になるのですが、今日で無事に学校のテスト期間が終了しました!
テスト勉強の合間に執筆していたため、もしかしたら少し内容が拙かったり、誤字脱字などがあるかもしれませんが、温かい目で見守っていただけると幸いです(もし見つけたらこっそり教えてください……!)。
また、今年は自分自身が大事な受験生ということもあり、今後は勉強を最優先にするため、投稿を少しの間お休みさせていただく期間が出てくるかもしれません。
ですが、アルスたちの物語は絶対に最後までしっかり書ききりたいと思っていますので、更新が空いた際も気長に待っていただけると、とても嬉しいです!
今後とも『勇者パーティを追放された剣士、実は魔法が使えて世界最強に!?』をよろしくお願いいたします。次回の更新もお楽しみに!




