第2話:アルスのこれから
ご覧いただきありがとうございます!第2話です。
勇者パーティを追い出されたアルスですが、ここからいよいよギルドで登録手続きを行います。
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宿屋を後にしたアルスはかなり疲れていた。
(これからどうしようか。とりあえず今日は別の宿に行ってゆっくり休もう)
幸いアルスは宿に5泊できる程度にはお金を持っていた。
アランたちにまともな報酬を貰えていなかった割には、これでも残ったほうだ。
重い足取りで王都の裏通りを歩き、見つけた小さな宿屋に滑り込む。
案内された安部屋のベッドに泥のように沈み込みながら、アルスはぼんやりと天井を見つめた。
(……本当に、追い出されちゃったな)
悔しさよりも、どこかホッとしている自分に気づく。
あんなに理不尽に怒鳴られ、見下される毎日は、自分が思っていた以上に心を削っていたらしい。
ふと、アランに「魔力が高いだけの無能」と言い捨てられた言葉が頭をよぎる
(俺の魔力は、本当に無駄なものなのかな……)
アルスはちょっとした考えが浮かんだがもう疲れていたため寝ることにした。
(今日はかなり疲れたな、はやめに……ねよ……う)
翌朝、小鳥のさえずりと窓から差し込む朝日で、アルスは目を覚ました。
アランたちに理不尽に叩き起こされない朝が、こんなに快適だなんて思いもしなかった。
(後、宿屋に泊まれるのは4日か、何か稼ぐ宛があればいいけど…………そうだ! 冒険者ギルドに行こう! ここでならいままでの経験を活かして生きていけそうだ!)
アルスは迷わずベッドから跳ね起きると、身支度を整えた。
勇者パーティでは雑用ばかりを押し付けられていたが、ダンジョンでの立ち回りやモンスターの知識なら誰にも負けない自信がある。
朝の王都の街並みは活気に満ちている。
アランたちに縛られていた時とは違う、自由な空気の匂いがした。
大通りを抜けてしばらく歩くと、王都の中央にそびえ立つ巨大な石造りの建物が見えてくる。
多くの冒険者が行き交う、王都冒険者ギルドだ。
(……久しぶりだな、ギルドなんて)
勇者パーティの付添人として訪れて以来だ。
アルスは一呼吸置くと、意を決して重厚な扉に手をかけた。
扉の向こうでは、賑やかな冒険者たちの喧騒が渦巻いている。
アルスが扉を開けると何故か沢山の視線が送られてくる。
(? なんで見てくるんだ?)
「お、おい、あいつ……元勇者パーティ夜明けの剣のアルスじゃねぇか?」
(何か言ってる? 俺のことか?)
「そうだな、あいつ昨日勇者パーティを追放されたらしいぜ」
「マジかよ。アランたちの荷物持ちだろ? 相当な無能だったって噂だぜ……」
ヒソヒソと交わされる、侮蔑と好奇の混じった視線。
どうやら、アランたちが面白おかしく触れ回ったらしい。
アルスは小さくため息をつき、その視線を無視して受付へと歩き出す。
だが、彼らはまだ知らなかった。
アランたちが「無能」と切り捨てたこの少年が、どれほど規格外の化け物であるかを――。
「こんにちは、冒険者の新規登録をお願いしたいのですが」
「はい、新規登録ですね、…………えっと、アルスさん……? 本当に勇者パーティを追放されたんですか? (まぁ、無能と言われてれば無理もないか)」
「はは、実はそうなんですよ……昨日追放されちゃいました」
第2話をお読みいただきありがとうございました!
周りからは無能扱いされているアルスですが、次回、いよいよギルドの測定器で手続きを行います。一体どんな結果になってしまうのか……!?
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