花見編 大沢川その1 ~勇んで松崎に行ったら、返り討ちにあった?~
3月下旬になり、県内のあちこちから桜満開の知らせが届き、例年通り伊豆の松崎町へいそいそと花見に出かけた。
大石寺の花見は花曇りで、せっかくの桜が映えなかった。だが、今日は快晴である。桜もさぞかし陽光に照らされバエるであろう。
空晴れて 宮の仇を 伊豆で討つ
「いつもの川岸」の場所取りのため、早朝に自宅をクルマで出発した。沼津ICから伊豆縦貫道に入り、月ヶ瀬ICから船原峠を抜け、土肥に出る。そこから、伊豆西海岸を海沿いに南下して松崎に至る。途中、所々に桜が咲き、期待が一気に膨らむ。特に船原峠の桜のトンネルは、車内から眺めても見ごたえがあった。
仁科を過ぎ、「松崎町」の看板を横目に、那珂川の大橋がどんどん近づいてくる。那珂川沿いは有名な桜の名所で、川沿いには1200本の桜が植えられているそうだ。そのため、毎年多くの観光客でにぎわっている。大橋が見えて来た。その瞬間、
みくびった 伊豆の仇に 返り討ち
ほとんどの桜の木が、まだ開花してない。ここまで2時間もかかってやってきた、にも関わらず…だ。
後部座席で、土肥から寝ていた家人が起きた。機嫌が悪くなるのは必至だ。数年前にも那珂川の桜がまったく咲いてないことがあり、1日中膨れっ面だったのだ。私は、恐る恐る、
「桜咲いてないよ…。」
と言うと、
「やっぱり…でも、大沢川は咲いてるんじゃないの?」
と意外にもさらりと言った。
私たちの目的地は、那珂川支流の大沢川である。まだ、2時間の苦労が報われる可能性はあるのだ。下流から中流に向けて那珂川沿いの道を走らせる。しばらくすると五分咲き以上の木々が増えてきた。俄然期待してしまう。
萎んでも また膨らみ出す 性根かな
家人は予定調和の居眠りをこいていたが、なかなかどうして、記憶力はよく、数年前に訪れた場所について詳しく覚えているのであった。(あくまで私よりもだが)




