京都編 2日目 午後 〜先日、退院したばかりなのは誰でしょう?〜
この日の夕方には京都を離れ、帰路につかなければならない。そこで、家人がとった行動とは…。
昼食は、事前にネットで予約しておいた下京区にあるイタリア料理店に行った。ずっと和食続きだったので、イタ飯が食べたいとの家人からの要望である。「地元で採れるこだわりの食材を使った創作イタリアン」との触れ込みだったので、その店を予約しておいた。
最初に来たのは、「前菜の盛り合わせ」。生ハム、アンチョビ、カプレーゼ等々、大き目な皿にこぼれんばかりの前菜が盛られていた。量だけでなく、どれも美味しく、家人は、
「これと白ワインがあれば十分。」
と言った。私は、
「そうだね。」
とブラッドオレンジジュースを飲みながらとりあえず頷いておいた。家庭円満の秘訣である。
とその時、重要な任務を忘れていることに気づいた。料理の撮影である。日頃から外食したり、自宅で特別なものが食卓に上がったりする時には、私がその品をスマホに収めることになっているのだ。
撮り忘れ お皿を眺め 婆眺め
「やっちまった……。どうしよう。」
胃から皿に戻したい、と思っても「覆水盆に返らず」だ。恐る恐る皿と家人の顔とを代わる代わる眺めたが、どうやら私のミスに気づいていないようなので、知らぬふりして食事を続けた。
昼食後、明日の仕事のことを考えて早く帰ろう、との家人の提案で、伊勢丹のデパ地下に行った。ここのデパ地下には、京都の有名店のほとんどがそろっている。だから、各店舗にクルマで駆けずり回らなくて済むのだ。
立体駐車場にクルマを置き、エスカレータで地下2階まで下がった。
下るたび スイッチ入り 狩人に
スーパーマーケットのような場所に行くと、どうして女性はエネルギッシュになるのだろうか?主婦の野生本能か?2週間ほど前に退院し、あんなに「脚が痛い」だの、「息が苦しい」だの、と言っていたのは誰?と言いたくなるほど、店の間をまるで鯉が泳ぐようにスイスイと進んでいく。その後ろを、購入した土産袋を両手にたくさん持ってお供した。
デパ地下の 水を得たのか こい女房
買い物が済み、伊勢丹の駐車場を出て、名神高速道路に入る頃、後部座席からいびきが聞こえてきた。
雷や 後部座席で 充電中
いつものこととはいえ、ヤレヤレ感は出るが、不思議とイライラ、ムカムカ感は出ない。
次回は、京都編最終章。帰路〜帰宅である。




