027-000 死の夢
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どんなに力を集めても、
世界を創造する力だけは手に入らなかった。
どんなに術を学んでも、
世界を創造する術だけは生み出せなかった。
そして、世界は壊れた。
その結果、真っ黒の世界に1人だけ残された。
呼び掛けても、誰も答えない。
気配どころか、物音もしない。
死なない丈夫な肉体というのは厄介なモノで。
こんな世界なら、死んだ方がマシだったかもしれない。
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また、妙な夢を見て目を覚ます。
あの後から毎晩見るようになった悪夢は、私の貴重な睡眠を妨害していた。
恐怖から全身が震えて、汗の所為で布団が気持ち悪いくらい湿っている。
先程の悪夢は、音神が前世で実際に体験した出来事だという。
ただ、どうして世界が壊れてしまったのか、その原因までは解らないらしい。
だから古文書などから生前の過去を調べる内、関係が糸になって見えるようになった。
その固有の能力を利用して関係を推測し、情報を売買しているのだという。
この夢を見せたのは、いつかは私にも死が訪れることを伝えたかったのだという。
正直、それまでは死ぬことを怖いと感じていなかった。
死神様の為に任務を熟し、死神様の為に処分されるのであれば、仕方ないことだと思っていた。
でも、あの悪夢を見せられてからというものの。
どういう訳か日々、生きていることに感謝をするようになっていた。
校内の悪霊騒ぎの影響で、放課後には超能力者が集結して悪霊排除に追われていた。
しかし、それも日数が経つにつれて協力者が減少。1週間後には既に半数までになっていた。
元々、この学園には超能力者の能力を育成する授業が無い。
その為か、あまり使わない能力を使った影響で授業中に寝てしまう生徒が続出した。
更には悪霊の魔障による影響で拒絶反応が出てしまう生徒、憑依で発狂・暴力化する生徒、それらの恐怖から登校拒否する生徒なども続出した。
それでも、あの音神はその重い腰を上げなかった。




