性格悪いんじゃない?
戦闘なしです。平和です。
無事最上級生を制圧した私は甘く見られることもなく、逆に畏怖の目で見られるようになった。そんなわけで今は平和に学院で教師生活をしている。
今日はイリアスに会いに来た。久々の再会だね。
「おーい、イリアス~。様子見に来たよ。」
「アルさん! お久しぶりです。教師として来ていると聞いて驚きました。それに実習で僕たちの補助もしてくれるんですよね」
「まあ、そういうこと。教師生活は一か月だけだから、ここにいるのもあと僅かだけどね。この依頼が終わったら王都を出る予定なんだ」
そう、私は王都を出るつもりでいる。世界をもっと見て回るために冒険者になったのだから、一か所にとどまるつもりはない。かつての知り合いにも会えたのだから十分だ。
それと、イリアスはとても熱心に勉強しているようだった。魔法も剣もかなり上達しているとほかの教師がほめていた。一度魔物に襲われ死にかけたことがいい経験になっていると思う。実践の恐怖を少しでも知っている者は強くなる。そのいい例だね。
イリアスと話していると周りが興味深そうに私たちを見ている。すると一人の少女が私に話しかけて来た。
「ずいぶんと親しいようですが、あなたはイリアス様とどのような関係なのですか?」
あらあら、怖い顔しちゃってさ。イリアスはカッコいい、というより可愛らしい感じだけど女にモテそうだよね。私、敵認定されたかな? 他にもちらほらと同じような表情をしたご令嬢方がいらっしゃる。
よし、ここは少しからかってあげよう。
「そんなことあなたには関係ないのでは?別に私と”イリアス”がどのような関係でもいいでしょう。ねぇ”イリアス”」
わざと名前呼びまくりです、しかも呼び捨てで。これでなおさら嫉妬心を煽れますよ、うふふふ。
怒りで顔を真っ赤にした令嬢が何か言おうとして、イリアスに遮られてしまった。
「あまり遊ばないでくださいよ、アル。見ているこっちが疲れるんですから。それと彼女は私の恩人です。事情があって魔物に襲われていた僕を助けてくれたんですよ。彼女がいなかったら僕は死んでいたでしょうね。ちなみに彼女はスヴェールで『鮮血姫』と呼ばれていて、他の冒険者から恐れられていました」
それを聞いた生徒たちはさっきとは反対に、顔を真っ青にしている。一体どんな想像をしたんだか。
ちなみに『鮮血姫』というのは多少有名らしい。見た目はただの少女なのになめてかかると血祭りにされる、だってさ。まあ、ほとんど事実だけど。
「ああ最後に一つ」
次は何を言うんだ……
「僕はアルのことが大好きですよ」
なんとイリアスは最後に爆弾を投下してきた。
というか一番この状況楽しんでるのってイリアスなんじゃない?




