第四話 Merryゴーランド
僕たちは次のゲーム会場に移動した。そこには大きなモニターとイスが16個円形に並べられていた。イスの前には机がありその上にはボタンが置かれている。
???『はいじゃあみんな自分の名前の書いてるイスに座ってね。』
僕たちはあいつに言われた通り自分の名前の席に座った。既に死んだゴツい男の席はもちろん空席のままだった。
???『では始めるよ。ゲーム名は"メリーゴーランド"だったっけな?ごめんね、あんまちゃんと覚えてないや。まぁ名前なんてどうでもいいでしょ。このゲームのルールはみんなで話し合って"犯人探し"をしてもらう。』
胸の奥がざわつく。それに頭も痛い。・・・メリーゴーランド…。いやそれよりも犯人探しだと?一体何のことを言っているんだ。
???『このデスゲームのプレイヤーは記憶が消されてあるんだ。まぁそんなことはさっきの話し合いで分かってたみたいだけどね。そしてこの中にこのゲームの裏を知る人間がいるんだよ。だからみんなで話し合って記憶を取り戻し、裏の人間、つまり"内通者"を見つけ出してもらう。』
突然の告発に戸惑いを隠せなかった。内通者?この15人の中に内通者がいるって言うのか?僕はあいつの言葉が信じられなかった。
悠馬『内通者だぁ?つまりこの中にお前らの仲間がいるってことか?』
???『・・ら?あたかも複数人いるって感じで話すんだね。』
悠馬『あ?それはさっきお前が』
悠馬が喋るのを遮るようにあいつは喋り出す。
???『残念だけど話し相手は僕じゃない。君たちで話し合って真実に辿り着くんだ。君たちの中にこのゲームについて思い出し始めてる人間がいるっぽいしね。あとはそいつから聞くことだね。制限時間は30分くらいかな。そして"4人"死んだ時点でこのゲームを強制終了とする。もちろん正しい犯人が見つかった時点でも強制終了だ。』
そう言い終わるとモニターにタイマーが表示された。
???『犯人だと思うやつがいたら目の前にあるボタンを押してね。そうすると投票が開始される。そしてその投票で最も選ばれた人間が処刑される。さぁ時間は有限だよ。それじゃあ頑張ってね。』
タイマーが動き始める。ゲームが始まった。この中に裏切り者がいるとは到底思えない。
凪『・・・えっと。どうする?』
崇人『どうもこうもあるか。おい悠馬、お前あいつらのことについて何か知ってそうな口調だったよな?』
男『確かにそうだったな。』
翔『あの声の者に仲間が複数いることを知ってそうだったが、なぜ主がそんなことを知ってる。ルールを聞いた後で推測だけで喋ったとは思えんが。』
悠馬『あのなぁお前ら聞いてなかったのか?歓談のゲームの説明の時あいつは"僕らに"って言ってたじゃねーか。』
男『そんなこと覚えてねーよ。適当言うんじゃねーよ』
悠馬『あ?てかそもそもお前さっき俺らと関わらねーようにしてたよな?話してる途中にボロを出しちまわねーようにするためか?』
凪『ちょ、ちょっとストップ!落ち着いてよ。この話し合いで命がかかってるんだよ?』
僕は必死に2人を止めた。
凪『このまま感情的に話してたら手がかりなんて掴めないよ!まずはみんなで情報共有から始めようよ』
僕がそう言い終わった後少しの間静かな時間が続いた。
凪『えっとぉ…みんな何も知らない感じかな?』
亮太『あのやなぁ凪君。このゲームでは情報を持ってる奴が不利になるんやで?そう簡単にみんな喋らへんと思うで?』
凪『でもだからと言ってこのままゲームを終えたら不利になるのは僕たち"プレイヤー"なんだよ?内通者がいたらゲーム中に殺されちゃうかもしれない!』
舞『凪君の言う通りだよ。何か情報を持ってる人はいないの?』
・・・・・・
『そういえば』
ずっと無口だった男が喋り出す
『最初の持ち物検査の時、あそこで引っかかった奴が何人かいたよな。誰が何で引っかかった?』
悠馬『そうか!あの時持ってた物から何かを思い出すかもしれない!お前頭いいな。名前はなんて言うんだ?』
歩夢『俺は世良歩夢だ。さっきは先のゲームに警戒して情報を出せなくて悪かった。で?引っかかったのは誰で、何を持ってたんだ?』
僕は手を挙げて発言した。
凪『僕引っかかったよ。ポケットの中に身に覚えない小さな青い花が入ってたんだ』
舞『小さな青い花?』
凪『そう、花に詳しくないから何て名前かも分からなかったけど。』
亮太『小さくて青い花なんて何種類あると思ってんねん』
睦『俺も引っかかった。』
無口の睦が口を開き話し始めた。
睦『俺が引っかかったのはフォークだ』
凪『フォーク?』
睦『そう…飯の時に使うようなごく普通のフォーク』
亮太『ほな決まりやないか』
凪『え?』
亮太『裏切り者はプレイヤーとして潜入し内部から荒らすつもりだったんやろ?フォークなんて普通持ち歩かんやろ。きっと凶器にするつもりやったんや』
凪『まってよ!アイテムは最初ケースに入れて没収されただろ?運営側の人間なら持ち物を没収されることを知ってたはずだ。だからわざわざフォークを持つ意味なんてないよ。』
茜『なに?亮太。ずいぶん結果を急ぐんだね。』
亮太『だってはよこんなゲーム終わりたいやないか!』
歩夢『とりあえず他の者が持ってた物も聞いておきたい。話を聞いてからでも判断するのは遅くない』
裕樹『俺はエロ本だ!』
・・・・
茜『あんたちょっと黙っててくれる?』
裕樹『え⁈』
悠馬『あのさぁ。最初ゲートに入る時順番で入ったの覚えてねーのか?それなら後ろの奴は見てたんじゃねーのか?誰かが引っかかるところ』
そうだ!思い出した。確かに僕は自分の番が来るまでに見たはずだ。確か…
凪『スプーン』
舞『え?』
凪『僕の番が来るまでに引っかかるのを見たアイテムだよ。誰が引っかかってたかはごめん…思い出せない…』
茜『なら最初の列を思い出すためにも自分の番号を言い合おうよ。』
翔『すまない。ゲームが始まる前我は困惑しており我の正しい番号を覚えていない。』
歩夢『実は俺もなんだ。並んでいた時の記憶がぼやけてはっきり思い出せない』
悠馬『あ、それ俺もだ。なーんか記憶にモヤがかかってうまいこと思い出せねーんだよ』
崇人『それなら大丈夫だぞ。最初に貰ったプレートを見てみろ。いつのまにか名前と年齢が消えて自分の列の番号が書いてある』
凪(そうなんだ、全然気が付かなかった。僕は確か1番後ろだった気がするな)
そして僕は自分のプレートを確認した。
……え?
僕は目を疑った。僕のプレートには一瞬
『天宮 #@$%_ERROR 17歳』
と書かれていた。
そしてその表示はすぐに変わり
『16』
とだけ書かれたプレートになった。
裏切り者だって⁉︎一体誰なんだ⁉︎
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