武器をつくろう ~冒険者ギルドでの聞き込み3~
翌朝。
俺は昨日書き溜めたスケッチやアイディアの紙束を抱えて、街へと出た。
今日は図書館じゃない。向かう先は、冒険者ギルド。
隣を歩く護衛のガルドは当然のように図書館へ行くと思っていたのか、俺が途中で別の道に入ったところで首を傾げた。
「……ゼンイチ、どこにいくんだ?」
「うん、ちょっと冒険者ギルドに行こうと思って」
そう答えた瞬間、ガルドが一瞬だけ視線を逸らす。
その反応に、俺は思わず首をかしげた。普段はどこへでも無表情でついてくるのに、今日はなんだか様子が違う。
(なんか……変だな)
とはいえ、特に理由を問いただすほどのことでもない。俺たちはそのままギルドの前に到着し、扉をくぐった。
――すると、場の空気が変わった。
昼前のギルド内は依頼を確認する冒険者たちでそれなりに賑わっていたが、俺たちが入ると、ざわりと空気が揺れたような気がした。
視線を感じて周囲を見渡すと、多くの冒険者たちがこちらをちらちらと見ている。
(昨日も来たけど、こんな雰囲気じゃなかったよな……?)
違和感を覚えながらよく観察すると、冒険者たちの視線は俺じゃない。隣にいるガルドに向けられていた。
そこでようやく思い出す。
――そういえば、ガルドさんって元冒険者だったんだよな。
「……まずいことしたかな」
俺が小声でそう言うと、ガルドは小さく「気にするな」とだけ答えた。
まるで何もなかったかのような、無表情なままの声だった。
そのとき、ギルドの奥から見慣れた男が姿を現した。
ゲイル、冒険者ギルドのマスターだ。
「おう……これはまた、珍しい客が来たな」
ゲイルが目を見開きながら、まっすぐこちらに歩いてくる。
ガルドを見つめたまま、ほんの少しだけ表情を緩めた。
「……久しぶりだな」
「あぁ」
ガルドは短く答えるだけで、目を合わせようとしない。
気まずい空気が流れる。
思わず俺は、その空気を割るように声をかけた。
「あの、お二人って、もしかして知り合いなんですか?」
ゲイルが苦笑しながら答える。
「知り合いもなにも……こいつは俺の弟だよ」
「えっ……弟?」
思わず声が漏れる。
ガルドは視線を逸らしたままだ。
「……あの時はすまなかったな」
ゲイルの声が低く、静かに響く。
「仲間が死んで……俺は、お前に強く当たってしまった。お前の判断は、間違っていなかったのにな」
ガルドはその言葉に反応し、ゆっくりと顔を上げた。
「いや……俺が、兄貴の指示を無視したんだ。責められて当然だよ。それに……今は、それなりに楽しくやってる。謝る必要なんてない」
「……そうか」
短い言葉だったが、そこには重みがあった。
二人の間にしばしの沈黙が流れる。
やがて、ガルドが俺の方を振り返った。
「……俺は夜の護衛だ。今日はもう戻るよ」
そう言って一礼し、足早にギルドを後にした。
「……あいつを連れてきてくれて、ありがとうな」
ゲイルがぽつりと俺に言う。
「いえ、偶然です。それにしても……兄弟とは思いませんでした」
「まぁ、兄弟といっても母親が違うけどな。あいつは人間とエルフの混血。俺は、人間とエルフ……それに、ちょっとだけ獣人の血も混ざってる」
「なるほど……」
思わず納得する。
確かにどことなく顔立ちは似ているけれど、雰囲気はまるで違っていた。
名前を間違えたので修正しました。ガルドとゲイルが混じって、ガイルってなってましたw
ある意味、ソニックブームって空気魔法使えそうw
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(人´ω`*)♡ ★★★★☆




