第11章 初体験
会計をして、彼は何かを決意したように真剣なまなざしで「いい?」と聞いてきた。
財布の中には数枚の千円札。私の財布には、いつも隠し金の1万円が入っていた。
何かあった時に困らないように、財布のカード入れに折りたたんで入れていた。
ホテル街を、値段をチェックしながら何時間も歩いた。
入ろうとしたら、誰かに見られてやめにした。何かとても悪いことをしようとしているみたいで、
二人は無口で戸惑うばかり。最初は経験のある男性にリードしてもらった方が
いいのかも知れないとウンザリしていた時、怪しげなホテルに。
顔の見えない受付でお金を先払いしてキーを受け取る。
明るいエレベーターの中で他の一組の男女とすれ違う。
私は顔を隠すように目をそらし、背を向ける。未成年ではないかと怪しまれてはいないか?
ドキドキしながら部屋に入るとほっと安堵。部屋の中には一組の布団が敷いていて、
赤い光が卑猥な感じがした。お風呂を目で探したが、彼に強く抱きしめられ、
あっという間に服を全て脱がされ、布団の上に押し倒されていた。
「汗をかいているから」と逃げようとしても執拗に押し倒されて観念する。
訳も分からず荒々しく求めてくる。「痛いっ!」痛みで思わず叫んでいた。
でも、彼は動きを止めない。荒々しく動いて果てた時には、
一つに繋がることができた喜びに打ち震えていた。彼がひっくり返って眠ってしまったのを見届けて、ゆっくり体を起こす。布団には赤く血が滲んでいた。
腰のあたりが重だるい。お風呂でシャワーを浴び、体を丁寧に洗い流しながら、
大人の女になったのだと思うと泣けてきた。




