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人類滅亡学者の旅路  作者: さくら
人類滅亡
31/58

北へ

 歩く。歩けばいつかは辿り着く。何処に?

 アスファルトの道は固い。


 空は曇り、やがて雨が降って来た。

 準備はしてある…大丈夫。


 備えあれば憂い無し。


 お父さんがいつも言っていたから。

 言う通りしてたら、きっと大丈夫。

 黒雲の空に向けて傘を差す。

 トボトボと歩く、北へ北へ、ゆっくりと北へ行くんだ。


 人生に波瀾万丈はいらない。

 私が居て、家族が居て、皆んなでご飯を食べられれば、それでいい。

 それだけで良かったのに…私は。


 天を見上げる。

 黒と灰色と混じりあった雲から、シトシトと雨が降っているだけ。

 行き先を見れば…

 ああ、前は土砂降りで良く見えない。

 

 誰もいない…私だけがいる。何故?

 一陣の突風が音を立てて私に当たり、後ろへと流れていく。


 ハッとする。

 途端に雨音が良く聞こえるようになった。


 私は、こんな雨の中で、何故歩いてるのだろう?

 自然は私に頓着しない。


 何もかも自分で決めなくてはいけない。

 そんな当たり前のことが絶望的に重い。


 全ての結果は自分の責任だ。

 そんな当たり前のことを心に刻みこまなければ、危ないと感じた。


 風が雨を伴い巻くように私に吹き付けられる。

 「雨宿りする、しなくては…。」

 自分に言い聞かせるようにつぶやく。


 そう、私は、私の指揮官なのだ。

 もし、これが山の中だったと想像したら、ゾッとした。

 世界中には私一人だけだから、何処からも助けは来ないのだ。

 天候は、自然は、人間の味方てはない…。

 私の認識に間違いない。

 有史以来、自然は敵なんだ。


 …最悪の事態に備えなければならない。





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