ハイウェイ下
高速道路沿いに、そのビルはありました。
そう、あそこだ。
あのビルの一階に、登山グッズの店がある。
店に入る。
カウンターには誰もいない。
誰も倒れてはいない。
自分に言う。
だって、ほら…人類は滅亡しましたから。
だから、大丈夫、私、大丈夫。
…
見上げる。天井が高い。
二階、もしかしたら三階の高さがあるかもしれません。
グルリと回り道して、照明器具の売り場まで行く。
残念ながら一番高性能なのは売れきれてました。
三番目に良い物を選ぶ。…コスモとかいてある。
宇宙かぁ。人類宇宙まで行けたし…これからだったのにもったいない。
売り場にある説明書きを読む。
明度が低い程持続時間が長いみたいね。
…うん、当然そうなるよね。合理である。納得。
街灯は夜間自動でついてはいる。
でも、人類滅亡したいま、いつ切れるか分からない。
準備はしかるべきしておかないと。
真っ暗闇では人は何もできないから。
最低限照明具は用意しておかなくちゃ。
だって、お父さんがそう言っていた。
服を何着が借用しておく。
ザックにしまって急いで店を出た。
何故、私はこの世界にいるのだろう?
心が視界が狭窄して苦しい。
うずくまる。
思い出の中には帰れない。
まるで壺に封印されたように狭くて苦しい。
それでも意識があるなんて、なんて酷い。
気が狂いそうだ。
いっそ、狂ってしまったら楽なのに。
…
気がつけば自分自身の呼吸音を聞いていた。
…しばらくしたら、楽になった。
首筋に汗が垂れる。
暑い、顔を上げても、相変わらず、人はいない。
周りを見渡しても、誰もいない。
分かっていました。
自分で自分の状態を考えてみる。
精神的に良い状態では無いのは分かっている。
何か新たな対策が必要であるか?




