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人類滅亡学者の旅路  作者: sakura
人類滅亡
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30/59

ハイウェイ下

 高速道路沿いに、そのビルはありました。

 そう、あそこだ。

 あのビルの一階に、登山グッズの店がある。


 店に入る。

 カウンターには誰もいない。


 誰も倒れてはいない。

 自分に言う。

 だって、ほら…人類は滅亡しましたから。

 だから、大丈夫、私、大丈夫。


 …


 見上げる。天井が高い。

 二階、もしかしたら三階の高さがあるかもしれません。

 グルリと回り道して、照明器具の売り場まで行く。

 残念ながら一番高性能なのは売れきれてました。

 三番目に良い物を選ぶ。…コスモとかいてある。

 宇宙かぁ。人類宇宙まで行けたし…これからだったのにもったいない。

 売り場にある説明書きを読む。

 明度が低い程持続時間が長いみたいね。

 …うん、当然そうなるよね。合理である。納得。


 街灯は夜間自動でついてはいる。

 でも、人類滅亡したいま、いつ切れるか分からない。

 準備はしかるべきしておかないと。

 真っ暗闇では人は何もできないから。

 最低限照明具は用意しておかなくちゃ。


 だって、お父さんがそう言っていた。


 服を何着が借用しておく。

 ザックにしまって急いで店を出た。

 何故、私はこの世界にいるのだろう?


 心が視界が狭窄して苦しい。

 うずくまる。

 思い出の中には帰れない。

 まるで壺に封印されたように狭くて苦しい。

 それでも意識があるなんて、なんて酷い。

 気が狂いそうだ。

 いっそ、狂ってしまったら楽なのに。



 …


 気がつけば自分自身の呼吸音を聞いていた。

 …しばらくしたら、楽になった。

 首筋に汗が垂れる。


 暑い、顔を上げても、相変わらず、人はいない。

 周りを見渡しても、誰もいない。

 分かっていました。


 自分で自分の状態を考えてみる。

 精神的に良い状態では無いのは分かっている。

 何か新たな対策が必要であるか?



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