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人類滅亡学者の旅路  作者: sakura
人類滅亡
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23/59

旅

 

 旅をする。

 目的地は都内。

 取り敢えず、自宅を目指す。


 アスファルトの道からは陽炎があがるかの様な揺らめき。

暑い。暑すぎる。


 基本北上する。

 小さい湾を右手に見ながら、無数のトンネルを通過し、起伏のある道を登っていく。

 いつしか内陸の方に道は外れているが、北に向かいほぼ直線の道なので、海岸線の方が遠ざかっているのだろう。


 しばらく行くと真っ平の平地となった。

 それでも周りを見渡せば、遠くに丘陵が見える。

 間の平地を道が通っているのだ。


 見通しが良いだけに、日光の陽の光りを遮るものは無く、先を見ているだけで暑さ感が半端ない。


 以前ならば、暑さの中にも、あちらこちらに人の営みが見えて、暑いのは僕だけでは無い事が慰めになっていたことにいまになって気づく。


 それにしても生きとし生けるものを何も見掛けない

 これは、ちょっと異常なのではないだろうか?

 人類が滅亡するのは当然だとしても。


 流石に途中、暑さに耐えきれなくなり、スーパーに入ってみる。

 空調が効いていて、とても快適。

 これも摩訶不思議なことである。

 それともインフラ構築が完璧で、人の要を為さないほどなのだろうか?

 だが、僕には不利益無いので不満は無い。

 ただ不思議なだけ。


 適当に椅子を探し出し、冷凍棚から勝手に取り出したアイスを頬張る。

 だって暑いんだもの。

 身体に暑さが、ぽっぽと滞留しているようです。

 靴を脱いで、足をぶらつかせる。

 行儀悪いけど、誰も見ちゃいないから。


 

 食べ終わった後、屋上に出てみる。

 空は、雲が流れている。

 暑いけど、屋上には風が吹いていた。


 赤錆た手摺りを掴み、先を見通す。

 うん…まだ、先は長いな。


 目的地は、地平線の向こうである。



 しばらくの間、風に吹かれていた。


 今、この瞬間の僕は生きている。

 …そう感じている。

 これは確かな事だ。


 僕の人生は、これからも続く。


 人類は滅亡しましたけれども…。




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