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人類滅亡学者の旅路  作者: sakura
人類滅亡
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22/59

道

 旅をするようになり、天気を気にするようになった。

 でも、携帯はネットには繋がらず、当然天気予報は更新されていない。


 全く、必要なときに程、必要なものがない。

 なんとかの法則だったっけ?


 まあ、もともと当てにはしてないけどね。

 大変なとき、困ったとき、有事の際、勝負のときは、僕は、いつも一人だ。

 これまでも、これからも。

 だから、たとえ人類が絶滅しても、僕には基本支障は無い。


 人類は絶滅しました。

 そうですか…クスクス。

 今日は、割と良い天気ですね。

 良いお日和です。


 この道を歩いて行けば、何処に行き着くのか。


 テクテクと唯1人歩く。

 自動車が動いて無いと、世界は静かだ。


 暑い中、トンネルに入る。

 陰になり涼しい。


 トンネルを潜り、出口付近を見ると明暗のコントラストが凄い。

 この気持ちを、誰かと共有したい。

 そんな気持ちに、とらわれる。


 ポケットに入れている携帯を、左手でいじる。


 気のせいなのです。

 そんな人は、僕にはいない。

 これまでも、これからも。


 僕の脳裏に浮かぶ数多くの人々には、顔がない。

 人類が絶滅しても、しなくても、僕には同じ事なのだ。


 …


 トンネルを抜ける。

 振り返ると、トンネルの暗がりの向こうに入り口が見える。

 誰もいない。当たり前です。


 歩いて来た。

 少なくとも、僕は自分自身で、ここまで歩いてきた。

 トンネルの上は、丘陵であり樹々に覆われて、家が建っている。

 こんな所にも家が建つんだね。…ふん。


 振り返り、前を見る。

 先には、また、トンネルが待っている。


 この道は、僕の道。僕だけの道なのだと感じた。

 そう思うと何やら懐かしささえ感じる。

 僕には、この道を歩いて、この先に行くしかないんだ。



 …でなければ、きっと道は開けない。



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