70話 柵の向こう側
グラシー「……その首輪、外せないはず」
マオ(魔王の姿)「その雇い主は数十年前は生きてなかったってことか……」
エルメス「戻ってくるんだよな?」
グラシー「少し考えさせてくれ」
エルメス「それでどうなんだ?」
グラシー「許してもらえるんだったら、そばにいさせてほしいな」
ベアトリス「……よかった」
エルメスはなぜかバッグを漁って、なにかを探していた。
マリー「何を探してるんだ……?」
エルメス「お前にはこのボールをどうぞ!!!!」
グラシー「ボォォォォ」
マルタ「なんでギャグボールを持ってきてるんだよ!?」
エルメス「私一応サキュバスなんだよ……?」
そういえばそうだったな。
エルメス「さて、ことが終わったことだし、帰るわねー」
マルタ「……そういえば、魔王様はこれからどうするんだ?」
マオ(魔王の姿)「そうじゃの、一旦はこいつらについて行くけど」
マルタ「また世界を破滅させるのだったら、共にするぜ」
マオ(魔王の姿)「いやその予定はない」
マルタ「マジンガー!?」
マオ(魔王の姿)「そもそも攻め始めた理由はなんだった?」
マルタ「うーん……なんだったっけ」
エルメス「たしか王国に保管してある猫の置物を壊されたから……でしたよね」
圧倒的猫好きなのかよ……この魔王。
マオ(魔王の姿)「そうだな、今は攻める気力も、理由もないからな、それに王女様が今は優しいからな、かわいいものなのじゃ」
ベアトリス「可愛いのか……それはどうも」
マオ(魔王の姿)「それに、この世界を愛してる者たちだ、暴走しても止めるだろう」
そして私の頭をぽんっと撫でた。
マオ(魔王の姿)「それに、異界の者もいるし」
マルタ「……はい?」
マオ(魔王の姿)「知らないのじゃ?こやつはワルプルギスで紛れ込んだ異界の者ぞ?」
エルメス「……そうなのか?」
ベアトリス「二人には話してなかったんだっけ、マリーは、元々はこの世界に存在しなかった種族なんだけど、ワルプルギスの夜の時、1000年前にお母さんが来て、100年前ぐらいにマリーが爆誕したってね」
グラシー「そうだったのか……」
エルメス「それは今関係ないじゃないの?」
ベアトリス「どうしてなんだ?」
エルメス「だって、今は私たちの仲間なのだから」
マリー「よかった、仲間って思ってもらえて」
そしてエルメスに突進した。
エルメス「急にどうしたんだ」
あふれ出る母性、エルメスがどうしても母みたいに見えてしまった。
マリー「おぎゃ……」
エルメス「こんなキャラだっけ」
こうしてマリー一行は街に帰っていった。
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