第13話 「再会」
「お姉ちゃん?お姉ちゃんなの!?」
「うん。」
電話の声の主は姉の茜だった。いままで音信不通だったのに……。どうして今更?
「ねぇ、今から会わない?麦子に話したいことがあるの。」
「いいわ。私もお姉ちゃんにいろいろと聞きたいことあるし。」
こうして久々の再会を果たすこととなった山崎姉妹。待ち合わせ場所は駅前のオシャレな喫茶店だ。その喫茶店は結構昔からあり、幼いころはよく家族で行った。特に姉は気に入ってたっけ。そんなことを考えながら、麦子は家を出た。
喫茶店につくと優雅にコーヒーを飲む姉の姿があった。やはりサイボーグだから年をとらないんだろうか。姿は4年前のままだった。
「ごめんね、お姉ちゃん。待った?」
「いや、私も今来たとこ。」
麦子は姉の前に座ると、姉と同じコーヒーを注文した。
「あれ?麦子、コーヒー飲めるようになったんだ。確か4年前は全然飲めなかったよね。」
「そうだっけ?」
4年前をなつかしむ姉の姿は、とても殺人鬼には見えない。どっからどう見ても普通の女の子だ。
「ねぇ、早速で悪いんだけど聞きたいことがあるんだ。いい?」
自分も久しぶりの再会をしばらく楽しみたかったが、やはりどうしても佐々木さんの兄のことが気になる。
「佐々木俊介さんって知ってる?」
単刀直入に聞いてみた。すると、さっきまで笑っていた姉の顔がみるみるうちに険しくなる。
「知ってるわ。だって彼は私が人生で唯一本気で愛した人だもの。」
愛していた?まあ、でも沙織さんの話では二人は交際していたみたいだし、当然か。でも、だったら何故殺したんだろう?それとも何かの間違いで、殺した犯人は別にいる……?
「俊介さんって3年前に殺されたよね?その犯人ってやっぱり……。」
おそるおそる聞いてみた。
「ええ、殺したのは私よ……。」
姉は、はっきりとした口調で答えた。
「なんで殺したの?愛してたんでしょう?」
「もちろん本気で愛していたわ。だからこそ、殺したのよ。」
そう言うと、姉は静かに3年前の事件のことを語りだした……。




