7 巨大なガ●ャポン装置
試験管の中ですくすく育つ胎児。文字通り【試験管ベビー】だ。
体外受精の技術が世に出た1980年代、試験管で育つわけでもないのにそう呼ばれていたんだよね。
ちょうど4度目の人生の頃だ。
私も子を宿して、そして腹の子共々殺されたんだ……。
小さいながらも懸命に鼓動を刻む姿を見て、今更だけど自身の罪深さを知った。
「ごめん…ごめんね……私の赤ちゃん……」
涙が止まらなくなった私を、女神様が優しく抱きしめてくれた。
私よりずっと小柄で、お胸も小さいけれど、全てを包み込むようなその暖かさは、まるで……
「お母さん……」
自然に出てしまった言葉だった。
「リンカ、駄目よ?あなたが私を親だと認めたら、呪いが発動しちゃうじゃない。私はあなたを殺すなんて絶対嫌なんだからね!」
「うわぁーん……」
………
しばらくの間泣き続け、落ち着いたあとめっちゃ恥ずかしくなった。
女神様はニヤニヤしてるし。ちくせう。
「よし、培養液注入と温度管理は自動で行われるから完璧よ。あとは完全に育つまで10日ほどかしらね」
「早っ!」
「神様だけの特権で時空系の魔法を使ってるんだ。リンカには無理だからね!」
「時空系魔法ってタイムトラベルも出来るの?ねえドク!1.21ジゴワット出せるの?」
「誰がドクじゃ!守秘義務があるから答えられませんっ」
「ちぇっ…」
「腐ってる暇はないよー!10日の間に、リンカには100回転生してもらいます!」
「えーっ?転生したくないって言ったよね?」
「大丈夫大丈夫、100枚個人識別カードを作成するだけの簡単なお仕事ですからっ」
「なんですか、その闇バイト的な表現は!」
「うふふふ、いいものもらえるんだからいいじゃない♪レッツガ●ャガチャ!」
女神様が指パッチンで出現させたもの、それはまさしく【巨大なガ●ャポン装置】だったのだ。
申し訳ありません、特許のある商品名を書いてしまいました。
訂正しましたのでお許しくださいませ。




