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親ガチャ転生~毎回親に殺されるので転生を拒否したら、異世界の女神様から産まれました~  作者: 里見みさと
第3章 孤児院にて

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28 『ピコン!レベルが上がりました!』

巨大なGや蟲が出ます。ご注意ください!

 

「話は聞かせてもらった!」


 私は教会のドアをバーン!と押し開け、颯爽と登場した。

 一度やってみたかったのよ、こーゆーの!てへっ☆


 後ろにズラートルとその従者を引き連れた(リンカ)の姿に、みんな幽霊を見たような顔をしている。

 …生きてるからね?


 みんなが無言で固まっている中、ただ一人騒ぐ者がいた。諸悪の根源【ネカラアク子爵】だ。


「お、おまえっ!なぜ生きているっ?崖下に()()()()はずだ!ぜーはー…、それにっ、後ろの二人っ!確かに()()()()()はずだっ!生きているわけが……… 

 はっ!しまったっ…」


「語るに落ちたね、ネカラアク子爵!なぜ生きてるかって?それはね……」




 ・・・・・・・

 時は少し遡る。

 ネカラアク子爵のスネにかぶりついた後のこと。

 ・・・・・・・


 相手は猫ちゃんと私の攻撃で、文字通りスネに傷を負った状態で、私が逃げても追えないはずだ。

 街まで約10km、私の脚なら2~3分で着ける距離だ。そして領主様に伝えて援軍を呼び、すぐにここに戻ればいい。

 私はステータスを開き、時計を見た。毒にやられた二人を助けるには十分間に合うはずだ!


 その時、私はステータスで【時計】と【マップ】を手に入れたことで慢心していたようだ。別荘の外に影の者が潜んでいることに気付くことが出来なかったからだ!


「「「そうはさせん!」」」


 奴らは間髪入れず、私に向かって無数のナイフを投げつけてきた。

 突然のことに避けられるはずもなく…。

 顔面に、肩に、腹に、手足に、そして心臓に……!

 無数のナイフが刺さり、私は崖下に落とされたのだった。



 奴らには()()に見えただろうが、私は不死身なのだよ。はっはっは!

 崖下に落下して地面に激突したけど、脳や骨、内臓には全く損傷無しだ。

 ただし、ナイフの傷はめっちゃ痛いし、皮膚の毛細血管は脆いから血も結構出るんだよね。

 さらに崖を転がり落ちたことで、すり傷もいっぱいだ。

 半泣きで『ヒール』を唱えたよ。もう無傷だもんね!…ぐすん。


 …それにしても、ここはかなり深い谷底なのかしら?真っ暗だ。


『バキバキ…』『グシャ…』『フシュ~』


 なにやら、聞いてはいけないような音が聞こえるのだが?

 見たいような?見たくないような?

 …ぞわぞわと鳥肌が立ってきたけど、私は意を決して『ライト』を唱えた!


 そこに蠢いていたもの、それは無数の魔物だった!

 私より大きい黒光りするG、巨大ムカデ、毒大蛇、大ミミズ、大サソリ、蜘蛛、その他多数が、お互いを貪り喰っていたのだ。まるで蠱毒だ。

 それらが、突然現れたぷにぷにした美味しそうな幼女を一斉にロックオンした!


「………………!」


 人間、マジもんの恐怖を前にすると悲鳴を上げることもできないらしい。

 全身に鳥肌が立ち、冷や汗が噴き出し、腰を抜かしてガタガタ震え、ぱんつの中は大洪水っす。


『空から女の子が…』

『おまえ、うまそうだな』


 こんな時でも【言語理解スキル】は発動するのな。いらんわ!


 魔物らは、腰が抜けて動けない私に、一斉にかじり付いた!


「ひ、ひぃいーー」


 みるみるうちに、咬まれた痕から毒が回ってくる。

「ひええー!じ、浄化ーーっ!」


 毒は消え去ったが、すぐに別の個体が咬みついてくる。こいつはムカデだ。

「あばばばは…」

 全身が硬直し、しゃべることができない。これは麻痺毒だ!


(こんなときこそ無詠唱っ!『浄化っ』)


 すぐに麻痺が解けたが、すぐさま毒やら麻痺やら石化の攻撃がやってくる。

 そしてG!てめーはこっちくんな!せいしんがおせんされるーーーっ!


『浄化ぁーーーっ!』


 無我夢中で『浄化』を連発した。だって怖いんだもん!

 そうこうしているうちに、咬まれても睨まれても体に異常が出なくなっていた。

 先程から【ステータス画面】から『ピコン、ピコン』と通知が来てたけど、それどころではなかったんだよ。

 とにかく魔物の大群をどうにかしたかった。

 恐怖の感情も去ったのか動けるようになった私は、女神フィーレア様から禁じられた()()をぶっ放した!


「かー●ーはーめーーーー、波ぁーーーっ!!」


『どごぉーーーん!!』


 無数に蠢いていた奴らは消し炭になり、谷底の地形が変わってしまった。

 攻撃が当たらなかった魔物は、叫び声を上げながら逃げ去って行く。

 私は、魔物たちに勝利したのだ!


『ピコン!レベルが上がりました!』


 う、うむ。じっくりステータスを確認したいが、今はそれどころではないのだ。

 私は、ちょちょいと『ヒール』を唱え傷を治し、『きれいきれい』で流血跡や浴びた毒液を消し去った。

 ぱんつも元通りだ。みんなには内緒だからね!


 私はステータスを開いた。

 現在時刻は21:40。まだ30分経ってない。

 マップでは、別荘から街に向け赤い点が複数、街道を移動している。

 それ以外の赤い点は、別荘周辺にはいないようだ。

 そして、別荘内には黄色い点がふたつ、僅かに点滅して存在していた。

 まだ生きている!


 私は深い崖を瞬時に駆けあがった。別荘に駆け込み倒れた二人に向かって『浄化』を唱えたが、一度では効果が無く三度唱えた所で呼吸と顔色が安定し、安らかな寝顔になった。


 彼らは私を攫った敵だったけど、あのネカラアク子爵に騙された被害者でもある。

 まずは話を聞きたい。私は別荘にあった縄で二人を縛り、ヒールをかけた。



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